CS番組 「シューティングゲーム略軍団参上!」 製作サイドHP
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番組企画から放送定に至るまでの日記

※以下の日記は、“自分視点” のものです。 ご了承の上、お読みください。

【#1:ボツなることがされないミッション】

 シューティング業界やプロゲーミングに関して1年以上前から、自分は更なる何らかの企画を考えねば、と思っていた。
 現在シューティング業界は低迷し、プロゲーミングについても行き詰まりを感じていたためだ。

 そんな時、CS放送にてシューティングのTV番組を制作する計画が上がっているのを聞き、もしそうであれば、ゲーマー中心の番組にならないか、アプローチすることにした。

 製作プロデューサーと直接会い、幸いなことに、もともと一緒に仕事をしていたこともあって、意気投合。この路線で企画を考えてくれることになった。

 ただし、番組の企画が上がれば必ず採用されるという訳ではない。ボツとなることだってあるし、いやむしろ、そっちの方が大多数かも知れない。

 実際これまで、自分にオファーが来たものの、実現できなかったTV番組企画は、他にもあった。

 1つは 『スーパーマリオ』 の最速クリア番組の監修で、もう1つは、「しょこたん」 とゲームの対戦をするという番組だ。

 いずれも “諸般の事情” というやつで、ボツとなった。そして、まあ仕方ないと思った。

 しかし、今回やる 「シューティングの番組」 は “仕方ないなど論外” で、ボツなることは決して許されないような気がした。

 それは、自分が10数年にわたってシューティング界に身を投じてきたからというだけでなく、先述の通り、この番組の主人公が、クリエイターでもタレントでもなく、長年水面下において人生削って頑張ってきた “ゲーマー” だからである。

 今までそこにスポットを当てた番組は極めて少なかったし、1シーズン通しての番組ともなると、ちょっと記憶にないほどだ。

 だからこのチャンスを逃せば、次のチャンスが来るのはまた10数年後かも知れない。そう思うと身を挺してでも、これを成立させねばならないと思った。


【#2:々とした日々を過ごす】

 ・・・とはいってみたものの実際のところ、どうやってこの極めてニッチで、一番ボツになりやすいといわざるを得ない 「シューティング」 の企画を確実的に成立させるか?

 それが非常に悩ましいところだった。

 文字通り数ヵ月にわたって悶々としていて、当時財政的に厳しかったことから派遣社員などもやっていたが、こんな状況ではなかなか集中できない。ボーッとすんなよ馬鹿野郎!と年下の上司に耳元で囁かれた日もあった。

 だがやがて、1つの作戦をやっとのことでひねり出し、これに全てを賭けようと決意した。


【#3:自分が昨年、ミカドでイベントを開催した “当の理由”】

 昨年初秋、新宿のゲーセン 「ミカド」 さんから、自分 (中野龍三) 関連のイベントをやらないか、と持ちかけられた。

 正直どうしようかと思った。

 ・・・というのは、スコアラーとしてプレイしたり、歴史を語らせるなら、もっと凄いプレイヤーや古いプレイヤーを呼んできた方がいいと思ったし、ゲーム攻略DVDを販売する企業を興していたが、ゲーム業者としても駆け出しであったため、イベントにおいて観客を満足させるほどの “ふくらみ” が生じるのか? という素朴な疑問があったからだった。

 なので、もっと他の有能・有力な人にお願いしてください、と断る予定だった。

 だがあることを思いつき、一転、オファーを受けることにした。

 それが、このイベントにて自分がシューティングを “実演プレイ” することだった。

 これまでシューティングの番組案は当然のことながら、企画書・・・つまり “文書” で提出している。
 もしこれがバラエティ番組やトレンディドラマの企画なら、類似番組が無数にあり、出演タレントの履歴も明らかだから、文書レベルでもイメージが伝わりやすい。

 しかし、ゲームの番組は先述の通り、ニッチであり、さらにシューティングとなれば、過去に番組があるかどうかすら分からないようなマイノリティなジャンルとなる。

 “文書” で企画を伝えることには、既に限界があったのだ。

 だがそこへ、イベント開催の依頼が来た。
 そこで自分は、このイベントそのものを企画書にすることにした。

 つまりこのイベントを成功させ、その映像を収録し、“映像媒体としての企画書” を作成して放送局に送る、という寸法だ。
 (自分が映像会社をやっていなかったら、気づかなかったかも知れない)

 イベント当日に来られた方の中には、なぜ会場にマスコミがいるのか、気になった方もおられたかも知れないが、まあそういうことである。
 製作側のプロデューサーに撮影を頼んでいたのである。

 当日は、衆人環視の下でプレイすることへの緊張というより、ここでしくじったら全てが終わる・・・という恐怖から、胃がキリキリ痛んだ。
 あろうことか、心の片隅で逃げたいと思ったほどだ。

 だが腹を括ってやった結果、幸いにもほどほどに上手くやることが出来た。
 (成功とまではいきませんでした。今後、精進します)

 後日、自分達は放送局の会議室で映像を再生し、プレゼンを行った。

 局サイドの反応は、感想を聞かなくても分かるほどに明らかだった。
 初めてこれならいける、と思えた。

 結果、ここから話が急に進み始め、年明け早々、ついに番組化が正式決定された。
 どれだけマニアックな内容でもいい、という局からの “お墨付き” まで貰えた。


【#4:プレイヤーさんとの交

 というと大成功と思われるかも知れないが、実はここからがまた、厳しかった。

 ただ幸いなことに、この頃には既に、サブプライム不況などとは全く別の “諸般の事情” というやつで、派遣をサクッと切られていたので、こちらに費やせる時間をたっぷりと取れる下地が出来上がっていた。残念ながら、幸せだと思った。

 だがその幸せは長くは続かなかった・・・というか、一瞬で消し飛んだ。

 扱うゲームタイトルごとの著作権の使用許可交渉はさほどでもなかったが、実際にプレイしていただけるプレイヤーさんを募集する段になると、まさに深刻だったからだ。

 最初は、自分がやったことのないシューティングを練習し、2週間ごとにプレイしてクリアできるかどうかを収録する番組案も出ていたが、結局ボツになってしまった。

 自分なんぞより、該当ゲームを深く遊んできたプレイヤーさんを呼んできた方がずっと素晴らしく、視聴者にとって有用だからであり、自分もまさにその通りだと納得している。

 だがそれは、毎回の放送ごとに、プレイヤーさんに出演を依頼して回るということを意味する。それは楽な話ではないのである。

 このシューティング業界において、余程の特別な例が無い限り、TVに出るなどというシチュエーションは、これまでほとんど考えられなかったことだからである。
 普通に来たら (いや、来なくても) 面食らう話だ。

 だからこういった交渉は、断られることありきであり、実際あるゲームタイトルなどでは、10人近くの方に辞退されるということもあった。

 だからといって企画が決定した以上、今更あきらめることなど許されない。ただでさえ 「やっぱり辞めますわ」 、が一切通らない業界である。
 (まあもっとも、そんなことをいう気も毛頭ないのだが・・・)

 当然のことながら、地道にあたっていくしかなかった。
 金銭的にも厳しくなってきたので、電車を控え、自転車を使うことにしたため、週あたりの走行距離は130キロを超えたこともあった。

 またこの頃、方針などについて、製作プロデューサーとも何度も衝突を繰り返した。
 全体的に、ストレスが溜まっていた。

 しかし、徐々にではあるが、協力してくれるプレイヤーさんや関係者の方が現れ、現在10タイトルまでゲームおよびプレイヤーを決定することが出来た。
 こればかりは本当にありがたいと思った。

 ご承諾くださったプレイヤーの皆様には、この場を借りて、心からお礼申し上げます。


【#5:竜王は生きていた 〜素晴らしき演者〜】

 実況を担当することになるのは、先に紹介したとおり、「北本かつら」 さんという放送作家の方だった。

 この共演者選定については、自分はタッチしていなく、比較的早くに決まった。
 自分は、お笑い芸人が来るのかと思っていたのだが、とんだ変化球だ。

 しかし、北本さんがゲームを愛し、またトークも素晴らしいことを知って、なるほど、と思ってしまった。

 また30代〜40代の読者の方には、北本さんは懐かしい存在かもしれない。

 元々、「週刊少年ジャンプ」 の “ジャンプ放送局” にて、『竜王は生きていた』 名義で連続優勝までして話題となった方で、その後TV業界に転進、『トリビアの泉』 や、『クイズ!ヘキサゴン』 など、数々の人気番組を手がけているほどの才能の持ち主なのである。

 だから、この方がどんな実況をしてくれるのか、非常に楽しみである。


【#6:だスタートラインに立ったに過ぎない】

 さて、先の 「番組概要欄」 において、自分に “プロゲーマー” という肩書きが付いていることに気づかれた読者の方も多いと思われるが、実は自分から名乗ることは、これが初めてとなる。

 正直、これまでプロゲーマーと自分から名乗ることに、消極的だった。
 その定義について、自分の中で完全というまでには定まっていなかったからである。

 しかし、この番組を担当することになってから、“自分の肩書きの貧弱さ” に今更ながらに唖然とさせられた。

 「社長」 というほどの実績はないし、「スコアラー」 はそもそも職業を指す呼称ではない。
 北本さんは、「放送作家」 として輝かしい実績を上げておられる。他方、自分には情けないことに、何も無い。

 そもそも自分はこれまで職を転々として、一つの職場で何年も勤め上げた、ということが全くもって、ない。

 そんな自分に対して、局からは 「プロゲーマー」 でお願いします、とのことだった。
 正直、遂に来たか、と思った。

 そして実際のところ、10年以上も1つのことに懸命に打ち込んだといえるものは、もはやゲーム・・・さらにいうとシューティングのゲーマーとしてでしかなかった。

 今回プレイヤーさんに実演してもらうからといい、自分は解説や監修に終始するかといえば、そうではない。

 番組で扱うゲームタイトルによっては、自分が関わっていないようなタイトルもかなりの数ある。

 これらタイトルに対し、一部はマニアを満足させるように解説し、一部はライト視聴者向けに “翻訳” して北本さんに伝えねばならない。

 それを忠実にこなし、かつ臨場感・質感と共に、古い世代の方、新規参入の若い方双方の時間軸に対応出来るだけの幅を持たせて伝えていくには、もはや担当する全てのゲームを自らプレイして、それぞれのゲームを検証するしかない。

 単にプレイヤーさんへの取材だけなら、新聞記者でも出来る。

 だから自分は、仕事としてゲームをするという道を選んだ。

 仕事としてゲーム・・・そういうとつまらなさそうに聞こえがちだが、今までで一番やりがいを感じているし、ワクワクしている。その辺は他のプロスポーツ選手と心的事情は同じかと思っている。

 ただ唯一の苦痛があるとすれば、自分がこれまで10年以上もやってきた 「スコアラーとしての活動」 が出来なくなるかも知れないということだ。

 しかしこれも、会社を興した頃から分かっていたことで、この仕事を始めるにあたって、「引退」 も覚悟していることでもある。

 実際それでなくても、スコアラーとしてかけられる時間は既に、ほとんどなくなっている。

 でも仕事としてゲームはちゃんとできるわけである。これに満足しないようなら、贅沢といわざるを得ないだろう。

 さて、プロデューサーとこれまでたまに衝突しながらも、番組を細部に至るまで突き詰めていくことが出来た。
 番組が始まれば、さらに衝突しながらいい方向に洗練化させていけると思う。

 でも番組が始まらないうちには、これらはひとえに 「スタート地点に立っただけ」 としか評価できないだろう。

 そしてここからは、みんなで盛り上げていくしかない。シューティング文化のために。

<了>


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 6/27(土) 12:00〜13:00
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