ポリプテルスの飼い方

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ポリプテルス(Polypterus )はアフリカはザイール、スーダン、セネガルなどに生息する淡水魚で、ポリプテルス目は1科・2属・10種ほどが知られているだけである。
ポリプテルスとは多くの(Poly)ひれ(pterus)という意味であり、背中には各種とも恐竜を彷彿とさせる複数の背びれがある。また浮き袋が2つに分かれ、えら呼吸は勿論、空気を直接吸うことが出来る。稚魚には両生類の幼生のように外鰓があるが、成長と共に消失する。
このようなの特徴から、ポリプテルスは魚類と両生類に進化する分岐点にある動物と考えられている。
まるで蛇のように細長い体はガノインと呼ばれる鱗に覆われ、遥か昔に栄えた硬鱗魚と同じような特徴をもつため、「古代魚」「生きた化石」といわれる事もある。
実際、ポリプテルス自体も約4億年前に現れたとされ、多くの生物が絶滅する中現代まで生き残ってきた。

昼間は物陰に潜んでいるが、夜になると活発に泳ぎ出す。猫と同じように目に光が当たると光って見えるのも特徴である。食性は完全なる肉食性で昆虫やエビや蟹などの甲殻類、または小魚やカエルなどを捕食する。
飼育下では意外に打たれ弱く、底面積の広い水槽で同種もしくは大人しい種とのんびり飼うことが成功の秘訣である。

小型ポリプテルスの種類
ポリプテルス・セネガルス(Polypterus senegalus senegalus,1829)
白ナイル、アルバート湖、トゥルカナ湖、オモ川、チャド湖、セネガル川、ニジェール川、シャリ川、ガンビア川などに分布 体長50cm
Polypterus 最もポピュラーなポリプテルスで非常に安価な幼魚が売られている。丈夫で飼い易く、繁殖個体も出回るなどポリプテルスの入門魚的な扱いを受けているが、意外と大きく育つ。
飼い込まれた個体は全身が筋肉質で綺麗に発色し、幼魚時とは比べ物にならない迫力を備え持つ隠れ美ポリプテルスである。
ポリプテルス・デルヘジー(Polypterus delhezi,1899)
コンゴ川(旧ザイール川)中流域に分布 体長35cm
Polypterus 小型種の中では最も背鰭が多く、太いバンドによって見応え十分の人気種である。水槽内で30cmを超える個体は稀で、幼魚時から十分な餌、水槽の広さをキープしていないと30cm止まりである。砂利に潜るという変わった性質があり、砂利がある方が落ち着くようで、また色飛びもしない。
個々に違うバンドによって気に入った個体を探すのも楽しみである。
ポリプテルス・パルマス(Polypterus palmas polli,1850)
リベリア、コンゴ川などに分布 体長30cm
Polypterus セネガルスに次いでポピュラーなパルマス。
愛嬌のあるその顔とその動きに非常に人気のあるポリプテルスでもある。飼育は容易で大人しく、初心者にもおすすめなポリプテルスでもある。水質が中性〜弱アルカリ性でグリーンがかった渋い発色をする。
ポリプテルス・ローウェイ(Polypterus palmas buettikoferi)
セネガル、リベリアに分布 体長40cm
Polypterus ショップでは「ローウェイ」の名で売られていることが多いが、現在ではブュティコファリーという。
パルマス3亜種の一つとあって他のパルマスと非常に似ているが、そこがまたマニア心を擽るのであろう。
ポリプテルス・レトロピンニス(Polypterus retropinnis)
コンゴ川などに分布 体長30cm未満
一般的に「ポーリー」の名で売られていることが多く、水槽内では20cm程度とポリプテルス界の最小種である。
ポリプテルスの中では背鰭の起点が最も後方である。大きさを考えれば60cm水槽でも楽しめるポリプテルスである。
ポリプテルス・ウィークシー(Polypterus weeksii Boulenger,1899)
コンゴ川中流域に分布 体長50cm
小型種に記載したが、実は下顎が突出しないグループとしてはオリナティピンニスに次ぐ大きさになる。
入荷直後は体の細いことが多いが、しっかりと育てた個体は丸太のようになってくる。
体色は緑がかる個体が多く、バンドも様々である。
小型ポリプテルスの飼い方
幼魚の飼育
幼魚時は60cm水槽でも構わないが、後々の成長や複数飼育を考えると90cm以上が望ましい。
水温は25〜28℃でろ過は十分に効かせること。
ろ材は目詰まりしにくい多孔質なものを選び、珊瑚を1/3程混ぜて使っても良いだろう。
水質は中性(ph7.0)前後を保てば良く、特にうるさいこともない。
幼魚時は特に水質悪化にだけは十分注意する。色飛び防止や落ち着かせる為に暗めの底砂を敷くと良い。
ポリプテルスは飛び出しの事故がとても多く、必ずフタをしっかりとすること。また時々水面に空気を吸いに上がるので必ず水面は空ける。
餌はアカムシを中心に、徐々にメダカ、沈下性の配合飼料にもならしていく。
活餌は成長を早める為で、最も死亡率の高い幼魚時をいち早く抜ける為に用いる。
小型ポリプは非常に活発で餌食いも良いので、ある程度成長すれば何でも食べるようになる。
丈夫で飼いやすく、ポリプテルスの入門魚とも言える種類である。
ポリプの成長は水槽の大きさにかなり左右されてしまうので、MAXサイズを望むなら広めの水槽を用意する。
■成魚の飼育
できれば90cm水槽以上にて管理し、基本的に幼魚時と飼い方は変わらない。
餌は配合飼料中心に、食い飽きのないよう工夫する。
また野生を思い出させる意味でもメダカやドジョウを与えても良いだろう。
■混泳について
ポリプテルスは小型・大型問わず肉食性である。
5cm程の稚魚であっても小型カラシンやグッピーなどは必ず襲うので混泳は不可能である。
餌となりえる魚には強く、ならない魚には虐められるという情けない一面を持っている。

驚くことに同種では、倍以上違うサイズであっても混泳が成功するケースが多い。(但し稚魚同士は除く)
ポリプテルスは非常に打たれ弱く、大型シクリッドやプレコ、シノドンティスやカラープロキロダス、といった魚達には大抵虐められることを肝に銘じること。特にプレコとの相性は悪いため、混泳は一切勧められない。
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苔取り屋なるセルフィン、パイレーツプレコはポリプの天敵
       ■お勧めの餌
ひかりクレスト キャット ビッグキャット 900g グロウ F マリン グラニュール
大型ポリプテルスの種類
ポリプテルス・エンドリケリー(Polypterus endlicheri endlicheli,1847 )
白ナイル、チャド湖、ニジェール川に分布 体長60cm
Polypterus ポリプテルスの中でも人気ナンバーワンの種類である。
多彩なバンドとその風貌が人気の理由であり、現在ではブリード個体も多く手軽に入手できることも人気の一つであろう。
通常50cm近辺で成長を止めてしまうが、幼魚時〜若魚の餌と水槽の大きさによっては現地顔負けのモンスターに成長してくれることだろう。
ポリプテルス・エンドリケリー・コンギクス(Polypterus endlicheri congicus,1898)
ザイール川、タンガニイカ湖に分布 体長70cm以上
Polypterus 今でもショップでは「ビチャー」として売られていることがある。
ビキールに次いでポリプテルスの中では最も大きくなる種であり、水槽内でも70センチを超える個体もいる。
成長はかなり早く、更に活発に泳ぎ回るため常に大きい水槽が必要となる。また動きが機敏なため魚食傾向が強く、あまり小さい個体との混泳注意が必要である。
体色は写真のように茶褐色のものが多い。
ポリプテルス・ラプラディ(Polypterus bichir lapradi,1869)
ナイル川、ニジェール川など西アフリカ河川流域に分布 体長50〜70cm
Polypterus ビキールの亜種にあたる。
本家ビキール・ビキールの登場までは最も背鰭の多い種であった。あまり動かずじっとしているので餌が行き渡っているか心配になる。待ち伏せ型なので出来れば小魚を与えてやるのが好ましい。
成長しても水槽内では50センチ程度であろう
動きの早い種との混泳には餌が行き渡っているか注意が必要。
ポリプテルス・オルナティピンニス(Polypterus ornatipinnis,1902)
ザイール川、タンガニイカ湖に分布 体長60cm
Polypterus 黄色と黒の網目状の模様が美しいポリプテルス。
下顎が突出しないポリプ中で最も大きくなる。
水槽内では恐らく50cm弱であろうが、活発に泳ぎ回るためにより大きく感じてしまう。またよく餌を食べるせいで丸々と太った個体が多い。
ポリプテルス・ビキール・ビキール(Polypterus bichir bichir,1803)
ナイル川流域、トゥルカナ湖、オモ川、チャド湖に分布 体長70cm〜
究極のポリプテルスであり、本物のビチャー。
永らく幻のポリプテルスとされていたが、2003年に初めて日本に商業輸入され話題を呼んだ。
大きさ、そして背鰭の数もポリプテルス随一である。
最大で120センチという噂もあるが、水槽内でもゆうに80センチを超えるらしい。
コンギクスとラプラディを足して2で割ったような特徴を持つらしく、ポリプテルス愛好家には一度は飼ってみたい魚である。
大型ポリプテルスの飼い方
幼魚の飼育
基本的には小型種と同じである。
アカムシを食うだけ与え(日に何度でも)メダカや配合飼料へと慣らす。MAXサイズの成長を期待するなら大型水槽に早めに切り換える。
■成魚の飼育
成魚サイズはエンドリケリーで60cm、コンギクス70cm以上、ラプラディ、オルナティ、ウイークシーは各50cmと大きくなるので、水槽は最低でも120cm以上、活発に泳ぎ回るコンギクスなどではアクリル製の180cm水槽は欲しいところである。
大きさに比例して当然水を汚すので、大型ろ過と定期的な水換えは欠かせない。
小型種以上に飛び出し事故が多いので、蓋にはアクリルを用いてしっかりと重石をすること。
アクリル製の水槽、フタを用いるのは大型種は非常にパワーがあり、衝突やジャンプにより水槽や蓋の破損を防ぐためである。
餌は食うなら配合飼料を中心に、ダメなら幼魚時と同じく活餌をバランスよく組み合わせる。
ある程度成長すると横幅ばかりでてしまうので、そういった場合は体型を見ながら与える。
■ろ過
餌食いも良く、水を汚す魚なのでろ過は十分な能力のものを使う。
ろ材には多孔質のものが一番だが、思いのほか目詰まりを起こしやすいので、リング状の目詰まりしにくいものを使用する。またpHの急降下を防ぐ為にサンゴを1/3程入れてやると良い。
ポリプテルスの病気・アクシデントについて
ポリプテルスは体表をガノインで覆われているため非常に丈夫である。
普通の魚が病気になる環境でも「あれ?餌食いが悪いな」程度で済んでしまうので、普段からのメンテナンスを怠らないようにする。
一度病気を患ってしまうと体表を覆うガノインが仇となり治療には手間がかかる。
また古代魚と呼ばれる種のほとんどが薬品に対する耐性が低く、薬品を使用する場合は規定量の1/3〜1/2量を目安とするようにする。
■寄生虫
ポリプテルスに最も多い病気が寄生虫である。
有名なマクロギロダクチルス症(ポリプティ)は、ワイルド産のポリプテルスには100%寄生していると言われる寄生虫で、体表に細く白い糸状に付着し、その姿は肉眼でも確認できる。
寄生された個体は体をかゆがり、盛んに体を擦りつけるような仕草を見せる。
肉眼で毛のような吸虫が確認できたなら直ちに対処する。

治療にはグリーンFゴールド、リフィッシュを使用。
まず治療を行う水槽にアクアセイフを投入、それにより魚自身の粘膜保護やストレスを軽減させる。
その上で治療薬1/2〜1/3を量を投与、数日間で水換え、再び同量を投与するといった方法を繰り返し、およそ2週間ほどかけて駆除していく。
完全消滅が困難で免疫も一切付かないため、過度のストレスや水質悪化で再発するケースが多く、治療には根気が必要である。
全てに言える事だが、治療前、治療後、入荷直後のスレにはまずアクアセイフによる粘膜保護を行うと良い。
■飛び出し
蓋の隙間や照明を吹き飛ばしての飛び出し事故が非常に多い。
蓋には隙間がないように注意し、大型種の飼育には必ず重しなどを乗せる事。
もし飛び出して乾いてしまうような事があっても、諦めず水槽に戻してみる。
治療にはアクアセイフで粘膜を保護しつつ、二次感染を防ぐため薬品を1/3〜1/5と薄めに投与する。
■鼻管消失
水槽壁にぶつけていくうちに鼻の先がラッパの様になってしまう病気。
また水質悪化により溶けてしまうこともある。
基本的な治療方法は存在しないので、諦めるほかない。
■木工用ボンド病
致死率が高い厄介な病気で、その名の通り木工用ボンドを塗ったように、体表がこびりついてしまう病気である。感染力も高く、早期発見がカギとなる。
治療には徹底した水換え処置(日に何度でも)とアクアセイフの投与。
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