水について

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水について
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熱帯魚の生活空間である水。
この水の中には熱帯魚達が健康に暮らす為のあらゆる要素が含まれています。
熱帯魚を上手に飼うには「ろ過バクテリアを十分に効かさせた」「良い水」が必要だと思います。
水を知ることで様々なトラブルが回避でき、また今まで敬遠していた難しい魚種の飼育も始められるかもしれません。
以下に水について出来るだけ詳しく紹介していますので、その仕組みなどを参考にして下さい。
■飼育に用いる水
使用する水は基本的に水道水でしょう。
地域によってその成分は異なるものの、まずは水道水に含まれる“塩素”や“重金属”を中和、無害化します。市販の中和剤はこれら有害物資を素早く無害化してくれる優れものです。
小型種や入荷直後の個体、病気の回復後、水質に敏感な魚の導入時には必ず使用しています。また汲み置きした水も塩素を飛ばす事が出来ますので、小型水槽などの換水には便利です。

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我が家でも大活躍の水質調整剤。
コントラコロラインは塩素の中和、アクアセイフは重金属の無害化、更には保護コロイドにより表皮や鰓を保護してくれる。特に使い勝手が良いのがアクアセイフで、薬品耐性の低い古代魚やナマズなどを荒療法した後など粘膜を保護する上でも使える優れものです。またビタミンB1によりストレスを緩和させる役割もあり、一家に一本、必ず用意したい調整剤です。
■水質
水質はpHや硬度、水温や成分など色んな意味を含んでいます。
当然自然界には様々な水質があって、熱帯魚も生息地によって様々な水質に住んでいます。
熱帯魚の故郷として有名なアマゾン川は、大量のスコールと落ち葉などから染み出す酸物質から弱酸性の軟水の環境が維持されています。
またタンガニイカ・マラウイ湖など、アフリカの湖では石灰岩層などの影響から水質は弱アルカリ性の硬度の高い水質となっています。
そのため色んな魚を混泳させるならば、水質が同じ者同士を混泳させる必要があります。このように水質を知ることは熱帯魚飼育にとって非常に重要な要素と言えます。

飼育水をより生息地に近づけてやれば繁殖や本来の発色を観察することが出来るかもしれません。
水質には様々な要素が含まれ、それらは非常に密接な関係にあります。一度その仕組みさえ理解してしまえば、それぞれの数値によって自分の水槽の状況が瞬時に分かる、非常に便利なものです。
【 pH 】 ※通常指数pH6.0〜8.5
水質を知るうえで重要なpH(ペーハーorピーエッチ)
このpHは炭酸塩硬度(KH)と二酸化炭素(CO2)の量によって変化し、
その値は水中に含まれる水素イオンと水酸イオンの濃度を表したものです。

水素イオンは陽イオン(電子を失った状態)と呼ばれ、この水素イオンが増えると酸性となります。
水酸イオンは陰イオン(電子を得た状態)と呼ばれ、これが増えればアルカリ性となります。
それぞれのイオンが水中に増え過ぎると(強酸性や強アルカリ性など)水質は安定せず、
逆にお互いが少ない状態が中性と呼ばれ、安定した状態と言うわけです。
pHは0〜14の数値で表され、中性を7.0として0〜6を酸性8〜14をアルカリ性といいます。

他の数値は調べなくとも、最低でもpHは測定しましょう。
どの魚にも有効である中性を基準にpHは毎日測定します。水換え後から次回の水換えまで測定し、水槽の移り変わりを確認します。
次回の水換えまでにpHが次第に降下していくのか、それとも急激に降下するのかによって、
現在のシステムそのものの見直しも必要となります。
■pH変化の要因
通常生物濾過が機能し始めると、水中には硝化作用により水素イオンが増加する為、pHは酸性に傾いていきます。つまり水質が悪化することによりpHは下がって行きます。
また二酸化炭素は水に溶けると炭酸に変化し、炭酸も“酸”であるのでpHは降下します。
逆に汲み置きした水やエアレーションをした場合、水中の炭酸が抜ける為、pHは上昇します。
■pH値異常による弊害と対策
pHショック(狂ったように泳ぎ最悪は死亡する)・病気の誘発・ストレス症状・粘膜の異常分泌・産卵機能障害・生理機能障害など。
新たに魚を導入する場合には必ず水合わせを行います。
特にワイルド個体や水質に対し敏感な種は神経質に行いましょう。
【 炭酸塩硬度(KH) 】 ※通常指数2〜8゜dH
pHと非常に密接しているのがこの炭酸塩硬度(KH)です。
水中の炭酸水素イオンに対応して変化します。
炭酸塩硬度が高いとアルカリ性に傾き、低いと酸性に傾きます。
このKHはpHの変化を緩和する働きがあり、KH値が異常だと老廃物や残餌によりpHが急降下するなどの水質急変の恐れがあります。
一般的な淡水(水道水)の炭酸塩硬度は2〜8°dH
ですので、この値ならばpHの急激な変化は防げると言うわけです。
但し日々の硝化バクテリアの働きにより炭酸水素イオンは減少し、結果KH値は下がっていきます。
つまり水質は次第に酸性(KH下がるので)に傾く為、水換えはこのKH値を戻す作業でもあるわけです。
■炭酸塩硬度値異常の弊害と対策
pHの急変・ストレス症状・病気の誘発・生理機能障害など。
自宅の水質を熟知していれば問題ありません。
【 総硬度(GH) 】 ※通常指数3〜10゜dH
硬度とは水中のカルシウム塩やマグネシウム塩の量で変化し、多ければ硬水、少なければ軟水です。
硬度の高い水(硬水)はアルカリ性になりやすい
という性質を持ち、
硬度の低い(軟水)は基本的にそれによってpHが上下することはありません。
弱酸性の環境を作りたい場合、市販のpH低下剤を使用しても、硬度が高い水は次第にアルカリ性へと傾いていきます。
一般的な淡水の硬度は2〜10°dHです。
■硬度値異常の弊害と対策
ストレス症状・病気の誘発・粘膜の異常分泌・産卵機能障害、など。
自宅の水質を熟知していれば問題ありません。
【 アンモニア(NH3 /NH4+) 】
※理想的な数値は0mg/lとし、0.25mg/lから弊害が発生。5mg/lでは生存不可能となる。
アンモニアは水の中に含まれてはならない、魚にとっては触れるだけで死亡する非常に有害な物です。
無害なアンモニウムも、pHなどの変化によりアンモニアに変わる可能性があるので同じく危険な存在です。
これらは魚の糞尿、残餌、枯葉などが水中で分解し発生します。
通常は濾過バクテリア(ニトロソモナス)により亜硝酸へと分解されます。
■アンモニア・アンモニウム値異常の弊害と対策
目の白濁・遊泳不可・水底で動かない・呼吸困難・気が付けば死亡など。
アンモニアが検出される水槽では根本的な飼育の見直しが必要です。
濾過、飼育数、餌の与え方を再検討し、直ちに水換え等を行いましょう。
亜硝酸(NO2
※理想値は0.3mg/l以下とし、3.3mg/l以上ではほとんどの魚にとって非常に危険な状態となる。
ニトロソモナスにより分解されたアンモニア・アンモニウムが亜硝酸へと変わります。
通常は濾過バクテリア(ニトロバクター)により硝酸塩へと分解されます。
■亜硝酸値異常の弊害と対策
目の白濁・元気なく泳ぐ・呼吸困難・水底で動かない、など。
亜硝酸が検出される水槽ではまず濾過の再検討が必要です。
その他に過密飼育、餌の多すぎ、酸素飽和量が少ないことが挙げられます。
直ちに水換えを行い、水質改善しましょう。
硝酸塩 (NO3- ※通常指数 10mg/l以下。詳しくは下表を参考。
濾過バクテリアの分解で最終的に残る、魚にとっては比較的無害なものです。
但し溜まり過ぎると魚は見る見る調子を崩しますので、水換えにより取り出します。
■硝酸塩値異常の弊害と対策
病気の誘発・苔や藻類の発生・体調異常・最悪の場合は死に至るなど。
過度の硝酸塩濃度の上昇は、魚数が多い、または濾過容量不足が挙げられます。
水換えだけでは根本的な解決とならないので、先ずは飼育設備の見直しをする必要があります。
通常は適切な水換えを行っていれば大丈夫です。
硝酸塩(mg/l) 水の状態 水草の状態 藻類の状態 魚への影響
12.5以下 最良 影響は少ない 適切な環境
12.5〜25 発生の促進
25〜50 換水が必要 発生数値
50〜100 半量の換水が必要 増殖 やや危険
100以上 全水量の換水 成長が鈍る 大増殖 危険
二酸化炭素(CO2)
※水草に適した溶存二酸化炭素量は5〜15mg/l程度。
植物が光合成を行うための重要な存在。
水草が健全に育つには水中に二酸化炭素が溶け込んでいることが前提となる。
■二酸化炭素値異常の弊害
20mg/l以上になると鼻上げや呼吸困難、最悪は窒息死などに陥る。
5mg/l以下では種類によっては水草が上手く育たず枯れてしまう。
■簡易浄水器
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各水質の測定
水質検査薬はもしくは検査機器は用意しておくことをお薦めします。。
とくに水質悪化を知る上で重要な【pH・アンモニア・亜硝酸・硝酸塩】は、自分の水槽が置かれている状況が判断できる便利なものです。これら水質の測定により、現在の状況が把握しやすく対応もとりやすくなります。頻繁に測定するpHには、便利な電子式をお勧めします。

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※各塩類測定の注意
アンモニア・亜硝酸・硝酸塩はどれか一つだけ測定しても意味がありません。
必ず3つ測定し自分の飼育法の誤りを考えることが重要です。
■その他水質に影響を与えるもの
水質悪化だけではなく水槽内の様々な状況により水質は変化します。
酸性化・・・二酸化炭素の添加、ピートモスの使用、流木、pH降下剤など。
アルカリ化・・・サンゴ、硅砂、大磯砂、エアレーション、硬水によるアルカリ化など。
水換えについて
水質を安定させるのは熱帯魚を飼う上で一番最重要なことです。
硝酸塩による酸性化を比較的緩やかにするため、ろ材にサンゴなどを使用した場合、一概にpHの変化だけでは水質の変化は読み取りずらいものです。
大切なのは日頃から、魚の調子や餌食いなどを観察し、少しでも異常があればまずは水質を疑うようにします。
熱帯魚飼育において最も大切なのが水換えです。
実際どんなトラブルにおいてもこれに変わる対処法は存在せず、水換えなしに熱帯魚を飼育をしている人はいないでしょう。
水換えは必要ならば毎日でも構いません。
ろ過能力や水量によってだいぶ変わってきますが、基本的に水換えは1週間に1度と考えて下さい。
ただし魚の調子や水質に異常があれば速やかに水換えを行い、様子を見るのが最も懸命な方法です。
参考までに我が家の水換え方法は>>>コチラ<<<を参照して下さい。
 
水換えの量は1/4〜1/2程度で構いません。
余り多量に水換えをしてしまうと、水質の急変による弊害も大きく、魚にとってストレスを与えかねません。
東南アジアファームのように、一定の水質条件での換水と違い、一般家庭での水換えは慎重に行うのが懸命です。飼育している魚種や数、給餌頻度などによって異なりますが、1週間に一度、1/3の量を目安に水換えを行うのが一般的です。
水換え手順
1 水を排水する
用意するのは排水用のポンプ、もしくは熱帯魚用の排水ホースがあると便利です。
小型水槽の場合はバケツに排水し、大型水槽の場合はホースを風呂場などに持っていき直接排水してしまうのが良いです。
水換えを始める前に、周辺器具のコンセントを必ず抜くことを忘れずに。
ヒーターやサーモスタットのコンセントを抜かずに空気中に露出させてしまうと、
異常加熱による器具の故障や最悪火災を招いてしまう恐れがあります。
またろ過器も水位が下がったまま稼動させておくと、モーターに余計な負荷がかかり寿命の低下、故障の原因に繋がります。
2 底床クリーニング
水換え時に同時に行うのがこの底砂クリーニングです。これはホースやポンプに割り箸などを輪ゴムでくくりつけ、排水時に底砂をかき回すようにして底砂のヘドロや残餌を取り除きます。
全てを綺麗にしようとせずに、週ごとに掃除する場所を変えて行うのがポイントです。
3 濾材・フィルターの掃除
物理濾過をするウールマットは水換え毎に綺麗に洗浄します。
問題は濾材のほうで濾材は時間と共に次第に汚れ、目詰まりを起こすと濾過機能が著しく低下もしくは停止してしまい、そのまま放置しておくとたちまち水は悪化してしまいます。
そうなる前に濾材も定期的に清掃しましょう。
ただしせっかく住みついたバクテリアを殺菌効果のある水道水で洗ってしまったのではどうしようもありません。濾材の掃除の仕方はまず飼育水をバケツなどに入れその中に濾材を移して洗います。
スポンジフィルターや投げ込み式も同様の方法で洗浄しましょう。
この方法ならバクテリアは死滅しないので、濾材洗浄と水換えを同時に行っても問題ないと言う訳です。
4 水を入れる
こちらもポンプがあると非常に便利です。水質調整し温度を合わせた水を注入します。
大型水槽の場合、何回もバケツを往復させるのは非常に大変です。
もし水質に敏感な魚種を飼育しているなら簡易浄水器などを用意し、湯沸し器などで温度あわせした水を直接注水すれば非常に楽です。
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洗濯用のポンプでも十分活用できる 割り箸などを使うと底砂掃除も簡単
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排水は流しなどに直接行うと楽である 温度を合わせた水を入れれば終了
■最後に
私自身、熱帯魚の飼育において中和剤やその他調整剤などは基本的に使用しないで管理しています。(病後や敏感な種の導入時は除く)
確かに水道水に含まれる塩素は有害ですが、地域によりその濃度は違うようで、温度を合わせた水道水をそのまま使用して魚が調子を崩したことは殆どありません。
この辺のさじ加減というか、管理の仕方は慣れとしかいい様がありませんが、よほど水質に敏感なワイルド(野生種)個体でない限り、水換えのストレスよりも水質の悪化の方が遥かに危険で悪影響があるように思えます。
熱帯魚の異変は餌食いと体色に速やかに反映されるので、日常の観察を怠らないようにしましょう。
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