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初フルマラソン完走記
2002年11月24日、香川県小豆島でのタートルフルマラソンで完走した記録。
すっかり遅くなったが、2003年4月20日に2度目のフルマラソンが完走できた機会に、初フル出場完走記をまとめておくこととした。

私がジムに通い始めたのが2000年6月。ほんの運動不足解消が目的だった。
ちょっとだけランニングしてみようかな?って思い始めたのは2000年7月だったので、走ると言うことを始めて2年数ヶ月でフルマラソン完走に到達できたことになる。

最初は3キロ走れただけでも嬉しくて、2001年1月に大会デビュー、その時は3.4キロコースだった。
2001年の春には10キロコース挑戦し、2002年春にやっと20キロコースに出場。
フルマラソンエントリーに出場を決意したのは2002年9月。それからハーフマラソンに出場が10月でフル初挑戦は11月という、今から振り返ると、かなり欲深く挑戦してきたようにも思える。

ハーフを走っていない状態でフルを決意したのは、周りの刺激に寄るところが大きかった。
同じジムで練習している人たち、それから知り合ったランナーの方たちと話しているうちに、私もひょっとして本当にフルが走れるかもしれないと言う気持ちになってきた。
ランニングを始めた頃には、もちろん夢はホノルルマラソンよ!なんて、軽々しく宣言していたものの、まさかこの年齢で始めて・・・と言う半信半疑な宣言でもあった。

フルに申し込んだことを、周囲にも宣言して、まずは自分にプレッシャーをかけた。
誰にも言わなければ、何もしないで済む。
そんな安易さに流されやすい自分には、ある程度周りからのプレッシャーが必要だと思っているからだ。
もちろん家族にも宣言してみた。練習量その他、了解を取り付けておくためでもあった。
練習方法その他、経験者の話はすべて参考にしてみる。
まず3時間ランをしておくようにと言われれば、速攻で実践した。

とにかくフル出場まで2ヶ月という期間しかない段階での決意である。
今まで2時間以上は未知数。
黙々と一人で3時間走ることを体験してみたが、途中足は痛くなるし、もう止めたいという誘惑に負けそうになるが、とにかく3時間だ!とおもって頑張った。
その後は、ジムでのトレーニングを続けながら、4時間は走っておかなきゃダメだ!って言う仲間のアドバイスで、日曜日を利用して4時間ラン、3時間半ランなど、最終的に11月4日に4時間20分を走って、これで一応ロングの練習はストップ。
そこからは、極力疲れを残さないような練習法に切り替えたが・・・。
とにかく4時間は走れる・・・と言うレベルまで行けた。

練習の経過を確かめてくれる友人がいたから、サボってはいられないって気持ちで頑張って来れたと思う。
レース前には炭水化物をしっかり摂っておくように言われれば、それも実行。
未知への挑戦は、こうやっていろんな方のアドバイスや励ましに支えられて、途中投げ出さずに当日を迎えることが出来た。

いよいよ11月24日、フルマラソン当日。
前夜は、不安で殆ど眠れなかった。
本当に42.195キロも走れるんだろうか?たぶん、今までの4時間練習では40キロも走れていないだろう・・・途中で走れなくなったらどうしよう・・そんな弱気な気持ちばかりが押し寄せてくる。
スタート直前まで仲間がいろいろ声をかけてくれてリラックスさせてくれたのが有り難かった。
スタートラインに立ったら、もここまで帰ってきたい!って気持ちでいっぱい。
最初は抑え気味に・・・と言うことで、恐る恐る、消耗しないような走りでまるで亀。
それでも折り返し地点では2時間15分だった。
制限時間は5時間だったので、この調子なら5時間内は大丈夫かもしれないと勇気が湧いてくる。
折り返してから30キロ地点までは、マイペースで順調に走っていたのに、35キロ地点前後から、まったく足が上がらなくなる。それでも歩いては悲しいじゃないか!って気持ちだけで、殆ど摺り足状態で、歩いてるんだか走ってるんだか?って感じで、とにかく前に進む。
足の疲労がピークに来ているのが分かる。痛い。
スピードがめきめき落ちているのが自分でも分かるのが辛い。
エッ?って思うほどに、どんどん後から来たランナーに追い抜かれるが、気持ちばかり焦って、ズルズル引き離される。
なんで、みんなあんなにパワーが残ってるの?って悔しい気持ち。
ようやくスタート地点だった港が見えてきたときには、安堵の気持ちで涙が湧いてきた。
それでもあと3キロの表示からの長かったこと!
あの角を曲がればゴールだと思ってから、最後の力を振り絞って走ったが、もう半泣き状態だった。

自分でレコードチップを外そうとしても、足が曲がらないというか震えが止まらないというか。体全体がもどかしく自分の意志で動かなくなってる。
走り切れたんだという感動がジワジワ湧いてくるのだが、なんか宙を歩いているようなもどかしい感覚。
初フルのタイムは4時間43分50秒。
とにかく完走できた喜びは大きい。
これで、みんなに報告できる。
いろんな形で応援してくれたみんなに走り切れたよ!って報告したい一念がここまで自分を引っ張ってくれたように思う。

一つ成就すれば、また次の目標が出来る。それがランの魅力かもしれない。
帰りのフェリーの中で、さて次はどうする?って思うところが、その魅力の虜になっている証拠だと思った。

支えてくれた友人・家族・仲間・そして大会のボランティアの皆さんに感謝の気持ちでいっぱい。
ほんとうにありがとうございました。         2003.4.22.記