いじめ問診表の作成 |
向山氏は次のように言う。
自覚できない場合は、具体的な行為を問うことで、発見できるだろう。例えば『わけもなく殴られたりしますか」というようにである。このレベルのアンケートはすでに向山氏が発表している。 しかし、本人が「かくす」場合はどうなるか。 「かくす」のであるから、いじめられていないように答えるのだろう。 心の中を写すレントゲンがあればいいのだけれど、そんなものはない。 私は、やはりアンケートという方法が一番いいと思う。ただいじめに限ってはだめだ。いじめられていることを隠すことだってあるからである。 私は、キーワードは「自尊心」「自尊感情」だと思う。いじめは脳の根幹を攻撃する。脳幹は「自尊心」をつかさどる場所だ。この自尊心こそ人間が生活していくうえで不可欠なものだ。いじめはこの自尊心を傷つける。自尊心を傷つけられた子どもはだんだん生きる力を弱めていく。 おそらくいじめを受けている子どもは、この自尊心がずたずたになっていると思う。 私は、10年以上前から、学期末にアンケートをとっている。確か築地学級の子どもたちに落合恵子さんがとったアンケートの中からいくつか抜き出したと記憶している。その中に次のようなアンケート項目がある。 「私は、先生から好かれていると思います」 「私は、先生から認められていると思います」 「私は、友達から好かれていると思います」 「私は、友達から認められていると思います」 これに対して、1 ぜんぜんあてはまらない 2 あまりあてはまらない 3 だいたいあてはまる 4 よくあてはまる の4段階で答えるのである。 このアンケートで 「1」と答える子どもがいる。教師にとっては「えっ!?」といいたくなるような子どもがである。特に友達関係で「1」の場合は要注意だ。何かある。 |