障害者の性

日本社会において、障害者(ここでは特に重度障害者を重点に置く)が 異性と性交渉の機会を持つことは、風俗店を利用することを除けば著し く機会は少ないと思われる。
「何故なのか?」この理由を健常者と言われる人から、面と向って本音を引 き出すことは難しいかもしれない。それは多くの日本人にありがちな 相手を傷付けたくないという思いが強いからである。
そのことを裏付けるひとつの例としては、女性にデートを申し込んだ りすると「今度またね」など、間接的表現で断られるように、スト レートに「あなたは私の好みでない」と相手に言ったことのある人、 もしくは言われた人は少ないことであろう。
日本の障害者の場合、そもそも最初から恋愛や結婚の対象に見られに くいのは紛れも無い事実である。もちろん100%可能性が無いと結論づ けているのでは無い。
これにはビジュアル的に格好いいといえる障害者は少ない。格好よけ れば障害者も異性に好かれやすい。これは推測で言っているのでは無い。
私の周りにいる障害者でも、ビジュアル的に良ければモテモテである。 しかし私のように「かっこいい」という形容詞からかけ離れている 障害者は、なかなか異性として見られることは少ないのだ。
よって異性と性交渉できるチャンスは少ない。
それともうひとつの問題は、経済的自立ができている障害者もまだまだ 少ないことも、要因のひとつとして挙げられる。
「IT革命」という言葉を目にしたり、耳にしない日は無いほどだが、 このIT革命とやらに日本の障害者が、どこまで関わることができるのか このコラムを作成している時点では、まったく見えてこない。
皮肉を言わせてもらえば、好景気だったバブル期でさえ障害者の就労 に置いてはたいした改善も見受けられないので、今のIT革命とやらも期 待していない。
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