鹿肉はいかが?



(鹿肉は当分 在庫がありません。ごめんなさい。)

山の恵み

 里山は“獣害”で田畑の維持も難しくなっています。そのことに都会の人たちはどれほど気づいているでしょうか? 目に見えないけれども、里山に暮らす人々は都会の人たちの生活を支えてくれています。里山の暮らしが崩れてさらに過疎が進行していくと実は都会も困るのです。国土の7割を森林が占める日本で森林を維持する人がいなくなると(都会のある)平野部にも様々な悪影響が出てきます。

 鹿について言えば、ことはある意味簡単です。地球温暖化を進め、森林を放置して、猪、鹿の増殖を促したのは人間です。“獣害”などと彼らを悪者扱いせず、国産で貴重な自然からの贈り物としてありがたくいただけばいいのです。エサの大部分を海外に依存する日本の畜産からすれば、これほど理想的な食肉もありません。

 実は食料の観点からだけでなく精神面でも里山の存在は大きな意味を持っています。人類史までさかのぼればヒトは森で暮らしていました。そのDNAは今も残っています。数百年の短いタームで見ても江戸時代大多数の人は百姓であり、多くの人が里山に暮らしていました。現代人が心に不安を抱え拠り所を求めるのは、山との接点を失くしていることもその原因の一つではないでしょうか。人は山に触れることで心の安らぎを取り戻します。野草を食み山野を駆け巡っていた鹿―その肉をいただくことで山との接点を回復するきっかけになるかもしれません。

捕獲者紹介

 滋賀県高島市朽木の現状で言うと、2010年の半年で500頭の鹿が獲れましたが肉加工されたのは70頭のみ。他はすべて処分されました。猪はまだ消費の需要がありますが、鹿は取れる肉量が15キロ足らずと少ないため面倒がられます。朽木の桑原集落で「山菜じゅうべえ」を営む西澤恵美子さん・明さん夫妻は鹿による田畑の被害に苦しみ、2年前に明さんがワナ猟の免許を取って鹿を獲り始めました。獲っては夫婦でさばいてお肉を冷凍保存していますが、そうそうどんどん売れるわけではありません。私は鹿肉の需要を広げる仕事を手がけてみようと思い立ちました。

鹿肉の特徴

 鹿肉は牛豚肉と比べて大きな特徴があります。脂肪が牛肉の10分の1以下で、たんぱく質はほぼ2倍、このためカロリーは牛肉の4分の1以下、豚肉の半分以下で、鉄分は牛肉の7倍、豚肉の10倍以上あります。鉄分が不足気味の人、牛豚肉にアレルギー反応のある人など、鹿肉を必要とする人たちがいると思います。

西澤流 鹿肉レシピ

 恵美子さんに聞いたレシピ。圧力鍋にブロック肉を水がひたひたになるまで入れ、20分加圧。あと、塩多目、砂糖少な目、コショウ、ローリエを入れて30分煮る。これを薄切りしてサラダに盛り付け。さらに手を加えるならオーブンで低温で20分ほど水分を飛ばすと、ハムのようになる。