2004年
こたつ騒動!
2つの、一人用ベッドを並び寄せた光景。
ダブル風に広くなった寝台中央端で、電気ごたつが立つ。
ちょっとだけ、父母の寝室へ入ると、あふれるほどの、仲よしさを感ずにはいられない。
「こたつの調子が悪い…」。
使っていない1台を出してきたけど、首を横に振り、ダメ・ジェスチャー。
母が受話器片手で、村の電器屋さんや家電量販店へ、こたつ相談をする。
朝から降り積もった雪が、新品購入の足を妨げてしまう。
「こたつ、暖かくなったよ」と、母が微笑む。
トラブルが、はっきりしなくても、ひとまず、落ち着く。
ほかに追われ、支援、協力ができず、騒ぎを長引かせたかも…。
年末の「こたつ騒動」は、なんとか幕を閉じた。
(2004年12月31日・金)
赤パン去る!
本年、お店で「真っ赤な下着」を見かけたり、身につけた人は多かった?。
「病が治る。しあわせを運ぶ」と言う赤パンは、12年一度のご利益とか。
「不運や病気が消え『去る』」意味を持ち、赤もめでたい色で、今年の注目となった。
あと一日で、申年が「去る」。
厚い体毛に、真っ赤な顔とお尻の本人たちは、パンツなしで平気なのか。
「たき火にあたり、焼き芋を頬張る…日本モンキーパーク・愛知県」。
「長野県・地獄谷では、野生猿の群れが天然温泉に浸かる」。
暖をとる行為って、私たちばかりでなく、猿も同じ。
人との接触は大切だけど、相手を知る難しさにぶつかることも…。
頭の隅っこに、一つのことわざを置いて、来年へ進もう。
「猿も揉み手」。
(2004年12月30日・木)
ハードディスク考!
情報記録の役割を果たす、ハードディスク。
数あるパーツで、中央演算処理装置やマザーボード・メモリと並び、パソコンの必要品だ。
使い道も広がっており、DVDビデオレコーダにセットされ、映像・音声編集を担当している。
もう一点、軽量化で人気を集めたのは、アップルコンピュータ社・音楽プレーヤー「ipod−mini」。
パソコンから、CD情報を圧縮ファイルに変換し、プレーヤーへ転送すると、最大15,000曲が聴けてしまう。
仕組みは、円形板と針で成り立ち、一昔前のレコードプレーヤーみたい。
いわば、回転モーターが動かなくなったとき、すべてのデータを失う。
欠点を知りながらも、需要が高まるハードディスク。
性能面はよくなろうとも、故障はつきまとう。
ならば、バックアップを、心がけたいものだ。
(2004年12月29日・水)
ハンバーグ次第!
「くしゃみ」や「あくび」は、生理現象のなかま。
後者は眠気を誘い、鼻に異物が入ったり、風邪気味で起こる前者を、うまく採り入れた子ども向けアニメがある。
35年前、テレビ電波に乗った「ハクション大魔王」。
一つの「くしゃみ」で、小さな壺から飛び出した、アラビア風の大男。
「あなたは私の、ご主人様」と告げ、大きな巾着を開ければ「空飛ぶじゅうたん」など、必要なものが出せる。
おちゃめで、いたずらっぽいキャラクターは「あくび娘」。
二人はともに、魔法使いだ。
「ハクション大魔王」を使った新機種が、パチンコ店のチラシに載っていた。
彼らも、末長い人気者…。
大魔王の好物、ハンバーグステーキも店頭で見かけたとしたら、玉の出が多くなり、お客さんだって増えそう。
気配り、優しさがあれば、景気よしか。
(2004年12月28日・火)
人の心底!
秋の夜長、母子4人を襲い、住宅に放火した凶悪事件から、100日が過ぎた。
犯行舞台となった愛知県中部で、悲しみ・怒りに耐え抜く父親は、心境を手記で伝える。
一瞬にして、愛妻、男の子二人、女の子一人の姿が消え、喪失感が襲う。
「家族のあとを追いかけようとしたが、できなかった」。
親族や職場の仲間が、必死にサポートし、父親を立ち直らせようと努めた表れか。
治安第一とする警察だけど、犯人像すらつかめていない。
いつも、聞こえてくるのが、世間の噂だ。
手記は、気持ちを抑えるような文章で、世の中の冷たさがうかがえる。
「被害者遺族を、加害者とする視線」が、浮かんできてしまう。
人の心底って、読めにくい。
「自首しろ」「あいつならやりかねない」「海外で殺害を依頼した」…。
(2004年12月27日・月)
診察室&トイレ!
公衆トイレには、個室が並ぶ。
「ここも同じだなぁ…」と感じるのが、外来診察室。
咳の症状を訴えたら、主治医さんは聴診器で、胸の様子を診てくれた。
「気管支炎」の診断が下されて、6日目になる。
処方の効き目は実感できたけど、おなかの調子が狂い出す。
トイレに駆け込んだりして、明らかな「風邪模様」。
感冒に対し、よく言われるのが「…は、万病のもと」。
自分の各臓器と連絡を取り合い、手を打たなくてはいけない。
再び、独り部屋とそっくりな、診察室行きを決断しよう。
(2004年12月26日・日)
酒なし忘年会!
「自分の老いを忘れる」「長幼を論じない」。
いずれも、年齢と関係した意味で「忘年」は使われる。
もう一つ、身近な表現が「年忘れ」だ。
職場、組織、グループ、仲間といった集団なら、師走だと忘年会がひらめく。
下準備から締めまで、幹事さんは1年間相当の苦労をする。
クリスマスを兼ねファミリー忘年会が、わが家の居間で開かれた。
アルコールは出ないけど、鍋料理に箸をつける。
祖母の他界で約10ヵ月間、喪に服し、新盆・一年祭をクリア。
隣近所11軒が集まる組合でも、頭役となり、家族全員体制で切り抜けてきた。
率直な言葉が、飛び出す。
「いろいろあったけれど、健康で暮らそうね」。
「忘年」にふさわしい、区切りの一言が、どこからか聞こえる。
テレビ画面とマイク片手で、みんな、のどを披露し合った。
(2004年12月25日・土)
テレビはデジタル!
東京・大阪・名古屋などではじまっている、地上波デジタル放送。
地方のサービスも、1年余りに迫る。
わが家でアナログハイビジョンを見た、伯父が言う。
「デジタルテレビに、買い換えるんだよ」。
続いて「液晶」の一言が漏れ、広い知識を持っていた。
「もしや、家電量販店員から、細かい説明を受けたのかな?」。
余計な推量をしながら、伯父との会話に花が咲く。
ブラウン管の故障といった事情だから、選択は適切か。
風物「市田柿」は、干し柿の類。
長年、つくり続けているできたてを、70歳代後半の伯父伯母夫婦が届けてくれた際に出たお話。
最新テレビに馴染みながら、地上波デジタル放送開始を待つことだろう。
(2004年12月24日・金)
恋愛の基本!
「愛とは、相手あればこそ…」。
鹿児島県内で起きたストーカーは、被害者が男性だった。
有罪確定した女に、裁判官は恋愛の基本を告げる。
「忠実さを通すだけでなく、相手の気持ちを考えなくてはいけない」。
好意を持っても、異性が振り向かなきゃあはじまらない、片思いの切なさか。
生活環境から、人との接触が限られていると、男女関係は難しさを増す。
ちょっとした優しさに触れ、好感を持ってしまうケースって、障害のある人で見られがちだ。
自分も同類だけど、もっと勇気を蓄えたい。
「外に出る」「多くの人と、ふれ合う」。
もっと、相手を観察したいもの。
10ヵ月後、刑務所を出た彼女は、必ず両思いの人と出会うだろう。
(2004年12月23日・木)
クリスマスムード!
午後、いちごショートケーキが、テーブルを飾った。
ショッピングセンターへ行った両親が、手提げ式で小さめの箱を持ってくる。
「このケーキ一つ、300円なんだよ」。
ちょっぴり自慢そうに、母が言った。
割高な洋菓子だって、味が勝負どころ。
いちごの、甘さプラス酸っぱい味覚が、口いっぱいに広がっていく。
ハウス栽培とは思えない、初夏の果実に近い。
上品でまろやかな生クリームも一層、ケーキを引き立つ。
デコレーションみたいな豪華さはないが、本物を味わえた。
父がホーク片手で、おいしそうに頬張る場面や、手つかずのいちごショートをデジカメ撮影する。
わが家は、ささやかなクリスマスムードを、ちょっと早めに満喫。
(2004年12月22日・水)
信号機のせい?
新しい信号機が、病院前の十字路にできた。
クルマと歩行者は信号に従い、目的地へと向かう。
コミュニケーション紙で読んだ、一体験談を思い出す。
「信号待ちをしていた、前方のクルマが『青』で発進。…瞬間、出合い頭にぶつかっちゃった」。
目の前に映った衝撃は、投稿者を震え上がらせる。
「従う」と「無視」で発生する交通事故は、信号機のせい?。
村駐在所のお巡りさんが、こう言い張った。
「交差点では、規則を守っていれば、絶対、事故は起きません」。
待たされたり、あせる気持ちが、信号無視につながっていよう。
帰路、危険なドライバーを目撃。
マナー的な軽自動車だと見てたら、つぎの交差点を「赤」で突入して行った。
「事故」じゃなく「自己」中心的な人って多いのかなぁ。
(2004年12月21日・火)
治療拒否に思う!
心身に生ずる障害の度合いは、みんな異なっている。
発生原因だけでなく、人体構造の複雑さを物語るかのようだ。
「子どもや、家族の将来を案じた。育てる自信がない…」。
病気の子どもに対し、医師の治療提案を、親が拒否したケースは18%。
昨年1年間に、小児系を備えた60病院であった実態が、厚生労働省研究班の調べから浮かぶ。
拒んだ結果、亡くなった子どもは、医師予測の2.8倍になった。
「お前が仮死状態と聞いて、医院まで精一杯、自転車のペダルを踏んだ」。
生後まもない自分に降りかかった闘いは、父の脳裏を去らない。
研究班メンバーは言う。
「親・家族にとって、障害に対する心理的障壁のほか、治療費負担が大きい」。
寝たきりの子どもを持てば、精神・肉体的な苦痛は増大するだろう。
前途多難でない、思考と支援が必要か。
(2004年12月20日・月)
郵便局出来心!
休日窓口業務時間帯に、郵便局へ出かける。
「500円で送れる小包パックを、2つください」。
民営化を前提に日本郵政公社となってから、発売された「エクスパック500」。
厚手の紙が袋状で、送付したい物を入れれば、直接、ボスト投函OK。
形状からして、限られた「荷物」しか対応できないけど、ゆうパックに近いサービスと、荷造りの手間もなし。
千円札を出したら、釣り銭硬貨を手渡そうとしたスタッフ。
「パックは、2つなので…」。
相手のミスを黙っていれば、完全な詐欺。
出来心を抑制した、瞬間だった。
勘違いと詐欺は、相性がよいのかも知れない。
(2004年12月19日・日)
電波塔と人!
1万円札が世に出た昭和33年、塔高333メートルの「東京タワー」が完成。
電波塔は、テレビ時代の幕開けと言っていい。
FM放送をはじめ、1〜12と、62チャンネルまでの、超・極超短波の送信や受信設備も収容する。
地上波デジタル放送の発信基地でもあり、役割は大きい。
首都「名所」としても、46年の歳月を感じさせない。
江國香織さんの恋愛小説が映画化され、来年早々、上映となる。
既婚女性に大学生二人と言う、年齢が離れた、2組のカップルを設定し、恋を美しく、切なさも描き出すストーリー。
単行本と同じ「東京タワー」が、タイトルとなった。
「働き盛りで、まだまだ現役!」。
高層ビルで隠れがちな電波塔だが、新たなタワーができようとも、おびえはしないだろう。
人の心にとまる、何かを身につけた「東京タワー」は、私たちを見守っている。
(2004年12月18日・土)
裸のコミュニケーション!
養蚕農家だったわが家に、豊富な焚き物があった。
タイル張りの浴室は風呂炊き式で、桑の枝や竹を焼べ、浴槽に浸かる。
二人が入ろうとも、余裕のある洗い場で、祖父と一浴びした。
全身を洗ってもらったシーンが、まぶたに焼きついたまま。
20年間、心身を癒す場となったお風呂を、リフォームでユニットバスにしてから5年。
以来「裸のふれ合い」は、浴室から消えていった。
温泉を楽しんでいた女性は、ほのぼのとする光景を、一文にしたためる。
「お姑さんの背中を流す、お嫁さん…。私は、親孝行が足りなかったか」。
先月、温泉郷に行き、両親と宿泊した。
湯船で、父と体を暖めたのは久々。
正しく、裸のコミュニケーションだろう。
(2004年12月17日・金)
心躍る二世!
「おもちゃの広告をくれませんか〜」。
年末になると、新聞折り込みに入ってくるチラシをもらおうと、近所の子どもがやってきた。
クリスマスにほしい玩具を決めようと、3人兄弟が広告紙の取り合いをする。
夢のチラシがちぎれ、バラバラとなってしまい、わが家へ駆け込んできた彼ら。
いまは住み慣れた家を離れ、個々の生活を営む。
プレハブ建て事務所に通っていたころ、スタッフが箱形包みを広げた。
ピンク色のマイクと、曲が流れる拡声器は、3、4歳になる娘さんへのプレゼント。
顔つきは父親になり、一曲、歌唱力を披露してくれたスタッフ。
カラオケセットは、包装し直して、わが子の枕元に置いたことだろう。
子どもたち向け、クリスマス商戦だって、いま昔、あまり変わらない。
物が豊かな時代でも、贈り物を待ち、心躍る二世たち。
プレゼントを手にした喜びは、親から子へと受け継がれていく。
(2004年12月16日・木)
タンスに眠る曲!
タイムスリップで、昭和40年代前半に戻る。
「伊東ゆかりと佐川満男、離婚しちゃったよね」と言って、両親の若き日に突っ込む。
思い出そうとする歌が、父にあるらしいけど、一部の歌詞、タイトルも言わない。
母が「『♪小指の想い出』?」って尋ねても、反応しない姿勢。
ならば「♪恋のしずく」だと直感し、CDを探し出してプレーヤーにセット。
父の「OK」サインに、ホッとした。
詞がよくても、メロディの違いで、歌は変わってしまう。
「みそ」でできた古いタンスに眠る、曲を呼び出す力は、作曲家の腕前か。
平尾昌晃がつくり出す、音楽リズムの数々を聴くと、親しみやすさに加え、心を打つものがありそう。
歌謡曲黄金時代で、彼のプロフィールは、誰にもまねができなかった。
(2004年12月15日・水)
デジタル縁結び!
今年、もっとも多く届いた、自分あての電子メールが「出会い系サイト」に関する案内だった。
ホームページを管理している側だから、当然、相手がアドレス探しにやってくる。
なぜ「出会い系」なのか。
フレンドや恋人を求める、寂しがり屋さんが減らない表れ?。
「情報が狭い、ネットでの『出会い』に頼り過ぎる。会えば、新しい発見が待つ」。
脚本家・演出家で、NHK連続ドラマ「まんてん」を担当したマキノ・ノゾミさんは、現在型「出会い」に対し、見直しを提唱。
九州から電車に乗り、電動車いすの男性が一人旅をした。
首都圏で暮らす、メル友さんと会うため、4年越しの夢にチャレンジ。
車いす男性に勇気と、心の絆を深めた主役は、文字と言えよう。
ネット自殺では、突発的な行為と論ずる、マキノさん。
目的達成の集まりだから、お互い深入りはしない。
「出会い」じゃあなく「出会い頭」だとか…。
掲示板やメールも、繰り返し読むと、相手の表情や気持ちが伝わるもの。
デジタル情報を生かす手だては、パソコンや携帯電話を操る私たち次第である。
(2004年12月14日・火)
一葉とファッション!
わが家に舞い込んだ新5千円札は、先月発行され、出回りはじめたばかり…。
肖像で、紙幣初の女性となる、樋口一葉を見ながら、話が止まらない。
きれいな結い髪について、父は言う。
歌詞の一部を口ずさみながら「『文金高島田』は、お嫁さんのヘアスタイルだよなぁ」と、教えてくれる。
「丸髷」は、既婚女性の結い方だ。
小説家の一葉は、文学才能が評価されながらも、肺結核を患い、24歳と言う若さで他界した。
したがって、ヘアの正しい表現は「髷」しかなさそう。
表面左端に「5000」の文字が光り輝き、偽札防止対策も万全。
現世、一葉が現れたなら、どんな髪型に整えるのだろう。
もちろん、和服は脱ぎ捨て、見栄映えのよい洋服に身を包む?。
だが、明治を生きた女性に、いまのファッションは似合わない。
(2004年12月13日・月)
独り暮らし考!
「大都会と若者」「高齢者が住む田舎」。
両者から思いつく共通点が、独り暮らしだ。
「長野県で65歳以上となった人の、独り住まいは比率、6.7%」。
県・旧厚生省が行った、平成7年調査データなので、少し古い。
今春と今秋、天竜川周辺で3件の強盗殺人事件が発生。
独り暮らしのお年寄りに、標的が向けられたことで、地方自治体等は福祉サービスの見直し、改善を図る。
両親の死別に耐え、飼い猫と暮らしてきた初老男性が力尽き、1ヵ月余りが過ぎた。
こたつで暖をとりながら、母の口が動く。
「寂しさはあっても、家庭を築くのって、大変!」。
お勤めをしていた人だから、生計力はあったはず。
母が、こっちの単純な疑問に、さりげなく答えた。
「気楽な、生活がしたかったのかもね…」。
(2004年12月12日・日)
宗教好き若奥様!
「神と人間」の結びつきを強めた、宗教は少なくない。
聖なるものの存在・教えが、安心、幸福を呼ぶならば、人は信徒となる。
ちょうど、自宅玄関前に出たら、二人の女性が近づいてきた。
「花が、きれいに咲いていますね」。
鉢物を見た感想のつぎは、分厚い聖書を、バックから取り出し、穏やかな口調で言う。
「聖書を、ご存じですか?」。
彼女らは、キリスト教信徒であると分かり、返事のあいさつをする。
「以前にも訪ねてきた人がいて、少しは知っていますよ」。
「追い出し文句」じゃあないのに、スーっと、立ち去って行った。
各戸へ訪問し、PRをする宗教団体は、住みか付近だと、キリスト教のみ。
休日でもマイホームを飛び出し、若奥様が宗教活動に駆け回る。
ほんとに、ほんとに、ご苦労さん!。
(2004年12月11日・土)
もみの木は微笑む?
クリスマスまで、半月を切った。
飾りつけ玩具のほか、点灯する小さな電球が、もみの木を引き立てる。
「ツリーを見ないと、クリスマスじゃあない」。
30〜50メートルの高さ、太さは1.5メートルに達する、マツ科の常緑高木で、日本特産の植物だ。
「普通、若木が使われるけど、森林保護の面からは問題となるかもな…?」。
夜のくつろぎで、ツリーに変身する、もみの木に、首を傾げる父。
「キリスト降誕」と「冬至」のお祭りが、発祥地・北ヨーロッパのクリスマスである。
ツリーやデコレーションケーキでは、こちらの方が一歩、リードしているかも…。
日本版クリスマスって、行事好きな私たちが考え出したものだろう。
もみの木は、どんな心境か。
「にっこり、笑ってるかな?」。
(2004年12月10日・金)
術ある「コック」!
「コック」と呼ばれる人たちは、幾多の修行を積んできている。
少し意味合いが違っても、僧侶と似た試練に挑み、乗り越えなくてはならない。
月一度の帰省は、養護学校時代で、もっとも楽しみにしていた日だ。
お迎えはクルマで道中、休憩をとりながらの軽食。
父母とも、気軽なコミュニケーションタイムを惜しまなかった。
当時、よく立ち寄ったドライブインのご家族と、いまでも、つながりがある。
子どものころに戻った気分で、久々、3人揃い、店内に入った。
何のためらいもなく「五目中華」を注文。
「ゆで卵・焼き豚・のり・かまぼこ・もやし・キャベツ…」の具に、塩味ベース。
27・8年前と変わらぬ、五目ラーメンに舌鼓を打つ。
新しさにこだわる場合もあるけれど、昔ながらの味を守り続ける自信が、すばらしい。
お客さんを引き寄せる術は「コック」の、度胸にありそうだ。
(2004年12月9日・木)
あなたに分かる?
「うちでは、犬と猫も飼っているよ」。
「ワンちゃんがいるから、署名するね」。
衆参議長あてで「動物愛護法」再改正を求め、保健所・愛護センターへの要望書は環境省大臣に提出する。
動物に関わる2種類の署名を、知人から頼まれ、まず、向かったのは病院だった。
顔見知りのスタッフらは、快くボールペンを走らせる。
名前が記入された用紙を受けとり、一言「ありがとうございました」。
わが家で帰りを待っていた、愛猫が話し出す。
「『動物愛護法』って、私たちの意見も参考にしているのかなぁ。名称だって『ペット愛護法』としたら、どうかしら?」。
動物園には、ほとんどの哺乳類がいても、かわいがる行為こそ、ペットのみか?。
「動物と人間の共存」と言うけれど、まだ難しい課題かも…。
愛猫が最後、テリトリーを引き出す。
「私たちの世界、あなたに分かる?」。
(2004年12月8日・水)
もうすぐ宇宙挙式!
アメリカ南西部・ネバダ州にある、ラスベガス。
歓楽地として有名な市街は、各国からやってくる劇団の定期公演や、多彩なナイトクラブ・ホテルが群れ建つ。
気象データを見ると、年間・快晴確率88%、40℃に達する7・8月の平均最高気温は、別世界を思わせる。
雨や湿気が、非常に少ない「砂漠性気候」地帯だ。
いとこの手紙を、郵便受けで見つける。
「10年にわたる交際を経て、またとないパートナーと確信しました…」。
来年早々、新婚旅行を兼ね、ラスベガスで挙式を行うそうだ。
同様の結婚式は増えており、新しいウエディングスタイル。
つぎに待つのは、これか?。
「青い地球を見ながら、永遠の愛を誓う」。
カップルの晴れ舞台が、宇宙ステーションに移る日も、そう遠くはないだろう。
(2004年12月7日・火)
ペンギンは99円!
携帯電話販売コーナーを担当する、女性スタッフが微笑みながら言った。
「わーっ、かわいい」。
行きつけのパソコンパーツ・携帯電話専門店は、品が豊富で格安。
店長さんと会い、ちょっとした気持ちを渡す。
「お世話になっています。これっ、子どもさんにあげてください」。
ビニールと紙の、二重に入れられた中身は、サンタさんと同じ、真っ赤な帽子をかぶった、ペンギンの縫いぐるみだ。
奥さんにも喜んでもらえて、店内は、少しどよめく。
よい気分だったのに、うっかりミスが分かる。
レジシートを、ビニール袋から取り出さなかった。
店長さん、奥さんには、顔を合わせられなくなりそう。
「縫いぐるみ 単99円…」。
(2004年12月6日・月)
お魚生産工場!
お肉の御三家「牛」「豚」「鶏」は、完全養殖である。
鮮魚コーナーでしか見かけない、パックラベル「天然」。
海の食料源として知られるお魚は、漁獲量が減少し続けていると聞く。
漁業に従事していた人が高齢となり、後継者難も起こってきた。
日本は、18世紀後半から、すでに人工的な飼育で、世界から注目されていたと言う。
突然変異で生まれた、色鮮やかなニシキゴイが、養殖のはじまり…。
イワシが朝食に出され、晩ご飯は「秋刀魚」と「あさり」のみそ汁を味わう。
昨夜も、にぎり寿司を頬張ったっけ。
お魚大好きの一人として、もはや「飼育魚」でも構わない。
自然界に頼らない、魚介類づくりを確立するため「生産工場」を建てなくては?。
(2004年12月5日・日)
踏ん張るミシン!
布地・革・紙などを縫い合わせたり、刺しゅうづくりのお手伝いには、ミシンが登場する。
古くなった衣類を、リフォームするときも、出番がある。
いまの電子ミシンは、小型コンピュータが内蔵されたり、パソコンとつないで、お気に入りのデザイン刺しゅうができてしまう。
「ウエアだって『着捨て時代』!」と思わせる、新聞折り込みチラシを作成する、ショッピングセンター。
農協店舗で買い物をし、わが家に戻った両親が、キッチン用品を見せてくれた。
やかんや、鍋を持つのに使う丸い布で、縫い込まれた、ネコのキャラクターが、かわいい。
さらに、自分の名前が、ひらがなで入っていて、びっくり。
足踏みから電動へと進み、なお時世に負けまいと、踏ん張るミシン。
これぞ、不動の家庭製品か。
(2004年12月4日・土)
胸中の警鐘!
「虐待」される対象相手は、動物だけでない。
愛し子、まま子が、親から暴力を受けるときも同じだ。
子育てに悩み果てた末の行為が、最も多い原因となっている。
親自身の性格や、子どものころ、むごい扱いをされた記憶が、複雑に絡み合って起こる場合も…。
愛知県内で母親と暮らしていた、25歳の女性には、小学5年生まで虐待があった。
「機嫌を損なわないようにと、いつも考えていた。殺意は、突然わいた…」。
今年3月、殺人容疑で逮捕された彼女は、母親の行為におびえながらも、愛情を欲しがっていたのだろう。
犯行を反省する中で、法廷にショッキングな一言が響く。
「虐待され続ける子どもは、殺された方がいいかな」。
被告の胸中を察すれば、社会に対する警鐘だと思えてくる。
(2004年12月3日・金)
愛が勝る!
父…「うれしい。まだ手がつけられない東側のお蔵や、長屋を直したいなぁ」。
母…「そんな大金、全額、村へ寄付します」。
年末宝くじが当たり、両親は感想を漏らす。
抽選券すらなく、夢の問いかけをしたけれど、率直な答えが2人から返ってきた。
11月22日に発売された、3億円・年末ジャンボ宝くじ。
全国で74名が、最高金額を手中にする。
正式名称「当せん金付証票」は、戦後直後、スタートした。
「1等10万円、はずれ券4枚で、たばこ10本進呈」。
いまよりも身近で、庶民的に見える。
運試しから億万長者を目指すのもよいが、血と汗を流して得たお金は尊いはず。
「3億円あるから、一緒になって…」。
大声を出し、たとえ相手が現れたって、結婚生活は、うまくいくと決まらない。
愛に、当せん金は勝てないと思う。
(2004年12月2日・木)
優しさ大好き!
通勤ラッシュに合わせたのか、早朝、両親は外出する。
何ごとかと思ったら、二人はそれぞれ、床屋さん、美容室へ向かう。
村中心部にある、理容と美容の2店は、数十メートルしか離れていない。
頭上の髪が薄くなっても、散髪してくると、男っぷりがさえる父。
パーマをかけた母は、顔つきがよくて、美人スマイルを見せた。
どちらも料金は差があり、整髪にかかる時間も異なる。
「俺は、終わったぞ!」。
床屋さんを出た父が、美容室まで行き、母に伝えたと言う。
「細やかな心遣い、思いやり…」。
ちょっとした優しさって、ハートを動かすもの。
母の口から、一声が漏れる。
「お父さんの優しさ、大好き!」。
(2004年12月1日・水)