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地域の小・中学校との交流会(講演)で、子どもたちとふれ合う機会がありました。 私との接触から、それぞれに感じたり、考えたことを、作文に書いてくれたのです。 ここでは、子どもたちから寄せられた作文集の紹介をします。 |
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| 幸せを感じるってどんなとき?(中学生) | あきらめないでがんばろう(小学生) | 負けてたまるか!(小学生) |

脳性まひ後遺症のある私は、(家から)自動車で1時間30分ほどの(長野県)上伊那郡高遠町立高遠中学校へ招待されました。
生徒さん300人、父兄の方々200人の前で、(自分の)体験談と障害への理解をアピールしてきました。(私にとって)学校関係では、はじめての講演でした。
学校側の理解と協力で、「幸せ」をテーマにした作文を、全校のみなさんに書いてもらいました。
講演記録と、(生徒さんからの)作文をまとめたのが「文集・幸せを感じるってどんなとき?」です。
中学生の姿が分かる1冊を、ぜひ、ご愛読いただきたいと思います。
文集の中身をちょっとだけ¥ミ介
はじめに
たくましく生きる姿、知って…
いじめ・自殺・殺人など、中学生を取り巻く環境は厳しさを増しています。ショッキングな事件が起こるたびに、学校や家庭のあり方が問われている今日です。
情報化社会の中で、教育現場のイメージが損なわれているようにも思います。
こうした中で、中学生のみなさんが(同年代の人のかかわった事件を)自分たちの問題として考えていく姿勢も、大切になってきています。
平成9年9月5日、長野県上伊那郡高遠町立高遠中学校のPTA講演会で、私は講師を務めました。全校の生徒さんも集まり、すなわち〈ファミリー講演会〉になりました。
講演とは別に、自身の幸せについて、生徒のみなさんに作文を書いてもらうよう、担当の先生を通じてお願いしました。
「幸せを感じるって、どんなとき?」この問いかけから、子供たちの心が見えてくるのではないかと、考えたのです。
一人ひとりの文章に触れてみて、みんな、とても素直な生徒さんばかりだなと、思いました。
「友だちや、家族といるときが楽しい」「(学校生活に追われる毎日なので)寝ている時間が、一番幸せ」「生きていることが、幸せではないか」
それぞれの幸福感を持ちながら、暮らしているのが分かります。
一方で「いじめに遭うのはイヤなので、友だちづき合いで気を使っている」「いじめられたことがある」
と、書いた人もいました。(これは、一つの過程でのできごとであって、よりよい学校生活を送りたいとの、願いが込められているものでした)
(教育の現場を知らない、私ですが)どこの中学校も、大した変わりはないと思うのです。多数の生徒さんが素直で明るく、充実した日々を過ごしているはずです。
本書から、たくましく生きる中学生の姿を、多くの人に知ってほしいと思います。また、いじめに遭っている人には、仲間からの〈励ましメッセージ〉となれば幸いです。
平成10年8月
企画・編集 宮脇 学


生きているという幸福感!1年生男子
僕は幸せについて、具体的に考えたことがありません。毎日、不幸なく過ごしているからだと思います。
自分にとって、いまの幸せはといえば、ここで生活ができることです。お金があったり、頭がよいから、幸福だとはいえないと考えます。
現在、中学生の自殺という、新聞記事がよく出ています。理由の大半は、イジメです。でも「(彼らは)なんで死ぬのかな?」と思います。
イジメに遭って死ぬなんて、世の中、こんなにもったいない話はないでしょう。生きていれば、幸せを感じるときがいっぱいあるはずです。
その点、足や手が自由でない人が、楽しくいまを生きているのだから、スゴイと思います。生きているという、こんなに幸せなことは人生一度きりなので、大切にしていかなくてはいけないと感じます。宮脇先生も一生、楽しく生きてください。
幸せの意味を理解していきたい!1年生女子
私はいまが、とても幸せです。それは、家族や友だちがいて、イヤなことがあっても、いつも心を和ませてくれるからです。
悩みは多いけれど、まわりの人たちのおかげで、いままで生活ができたのです。もし、家族や友だちがいなかったら、本当の幸せは分からなかったと思います。
幸せを感じるのは(生活などで)恵まれていなくても、自分がどう思うかで、決まるのではないでしょうか。毎日、イヤなことばかりでも、努力をして一歩ずつよい方向へいこうとすれば、幸福はつかめるはずです。また、いま生きていて幸せを感じられるからこそ、一日一日を大切にしなければいけないのです。
私は、現在の生活をこわさず、幸せの本当の意味を分かっていきたいと思います。
本当に幸せなのだろうか!2年生女子
(宮脇さんからの)アンケートにあった質問の、「あなたは、いま幸せですか?」で、私はすごく悩みました。「現在の自分は、本当に幸せだろうか」と、考えました。
最初、あんまりよいこともないし、幸福じゃないと思いました。でも、もう一度まわりを見ると、大好きな家族や友だちがいたのです。なのに、自分は幸せではないと思ってしまいました。
もちろん、アンケートには、「はい」と記入しました。何、不自由なく暮らしている私たちと比べ、ハンディのある人たちは、たくさんの努力をしているのでしょうね。「きっと宮脇さんは、いっぱいの幸せを持っているんだろうな…」と思いました。
私が幸せと感じるのは、大切な家族、友だちがいてくれるときです。
力になってあげたい!2年生女子
私は去年、この高遠へ引っ越してきました。父は単身赴任で、東京へ行っています。だから最近は、(幸せというより)寂しい気持ちしか味わっていません。けれど、友だちがいてくれるからやっぱり楽しいし幸せかな?…。
宮脇さんの話を聞いて、一生懸命、私たちに訴えている姿を見て、勇気を感じました。(母が老人ホームで、働いていたため)小学校4年生ぐらいから、福祉に関心を持ちはじめました。今年、はじめて、ボランティアに参加しました。
将来、私は理学療法士になりたいと思っています。(少し失礼かもしれませんが)小さなころ「脳性まひ」になってしまった宮脇さんが、自分の力で歩いたり、話すことができるまでには苦労したでしょう。私は、そんな人にちょっとでもいいから、何か力になってあげたいと考えているのです。
今日、宮脇さんの話を聞き、自分からこの仕事(理学療法士)につきたいと思いました。(実は、あまり決意が固まっていなかったのです)ありがとうございました。これからも、がんばってください。応援します。
母と仲よしです!3年生女子
幸せを感じるのは、いまの時代、家族の一員として生まれてよかったなぁと思えるときです。私には、祖父母と両親、妹・弟がいます。みんな、すごく優しくて、何の相談にものってくれます。
母とは、とても仲がよいのです。風邪を引いた母を、私が看病しました。何日も寝込んでいましたが、風邪が治ると、母は「ありがとう」といってくれました。こんな私でも、少しは役に立てるんだと思うと、とてもうれしかったです。
たまには(家族と)ケンカをして、怒られたりもするけど(世の中には家族のいない人だっているんだから…)私は全部、幸せなことだなと思います。
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作文依頼とともに、参集(生徒と保護者)のみなさんを対象に福祉関係のアンケートをとりました。
その中身は、子供たちに関係の深い「いじめ」や、作文のテーマである「幸せ」についてであります。
集計データを、下記のグラフにまとめました。生徒と保護者の項目別にしてみました。
ちょっぴり(両者の)意見の開きが出ていることが分かります。
(グラフの数字は、すべて比率[%]です)
| 設問…学校生活の中で、いじめに遭い、自殺する子供がいます。10年前に、同級生をいじめでなくしたある人は、「いじめられる側も、相手に対抗する強い意志を持って…」と、語っています。いじめに打ち勝つには、負けない心(勇気)がなくてはいけないと思いますか。? 1.は い 2.勇気を持てない人が狙われる 3.一概にいえない 4.いいえ |
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設問いまのあなたは、幸せですか。? 1.そう思っている 2.(幸せなのか)よく分からない 3.考えたことがない 約半数の子供たちは(作文を書くまで) 自分の幸せについて考えたことがなかったようです。 |
| 文集「幸せを感じるってどんなとき?」 (長野県高遠町立高遠中学校)生徒作文 A5版 223ページ 頒価(1冊)1,800円(送料別) お問い合わせは、メールにてお願いします。 |
文集のお問い合わせについて 文集「幸せを感じるってどんなとき?」関連のページをご覧くださり、ありがとうございます。 この1冊(A5版・223ページ)は、自分のパソコン編集で完成させたものです。また、作文の文字入力作業では、コンピュータ関連学校の方々や知人にもご協力いただきました。 ぜひとも、読んでみてください。 |
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