用語 42・ポン2010/06/06(Sun)


 ポン(p'eng4)はモノがぶつかると云う意味。麻雀では無くてはならない用語だが、日本ではまったく使われない。先人の考察で意味は知っていたし、「石が並ぶ」という構成からもなんとなく想像もできる。
 あるときσ(-_-)でもキチンと調べてみようと、愛用の小サイズの辞書を開いてみたが載っていない。(当然だわな)と思いつつ、大字源(角川書店)を開いた。大字源といえば厚さ8センチ、重さ5キロほどある。片手で持つのも ちと大変。ところがそんな大きな辞書にも載っていない。
 そんなマイナーな漢字なのかと思いつつ、伝家の宝刀 「大漢和辞典(諸橋轍次・大修館)を持ち出した。おぉ さすがは「大漢和」、ちゃんと載っていた(八巻p387).もちろん先人の解説通り、「つく、衝突する、出逢うの意」とあった。その用例として
ポン頭=頭を打ち当てる
ポン死=柱や壁に頭を打ちつけて死ぬ
ポン和=紙牌の戯。骨牌
(かるた)の1種。60枚を一組として、4人で相闘(たたかわ)すもの。
などがあった。なるほろ、頓死(とんし)があればポン死もあるのか。(^-^;※「頓死」は“急に死ぬ”の意。「頓服(とんぷく)」は“急いで飲む(服用)”の意。ポン頭ぐらいならいいが、ポン死ではたまらんな....ポン和も、麻雀の前身ゲームとして有名じゃん。これですっかり満足し、それっきり用例のことも忘れてしまっていた。

先日、台湾へ行ってきた。台中でバスに乗って驚いた。
     

 おお、ポン頭」がこんなところにあった(^-^)v ※「小心(シャオシン)」は“注意”の意。

 数日後、日月譚(にちげつたん=リーユエタン)を観光をした(“日月”を縮めて明譚(ミンタン)とも通称するそうだ)。台湾有数の観光地だけあって、さすがに綺麗だった。
   
 湖畔をめぐっていると、新婚カップルが記念撮影をしていた(中国では、野外の綺麗なところで記念写真を撮る習慣がある)
  
 てな話はさておいて、湖のほとりで少数民族の歌謡CDを販売していたので5枚ほど買いこんだ。帰国してから毎日 聞いているが、ある日 その中の1枚の歌詞カードの中にもポンがあるのを発見した。