用語25・門と面


 麻雀用語の使い方について質問します<(_ _)>

 たとえば、待ち牌の形態を現わす表現として、
 「すうーめんちゃん(四門張)」
 「すうーめんまち(四面待ち)」
のいずれもかなり流通していると思うんですが、どちらが正しい使い方なんでしょうか。やはり、「門」の字を使った方がいいのでしょうか?

 個人的には、「りゃんめんまち」とは言うが、「りゃんめんちゃん」とは余り言わないような気がします。この場合も「両」ではなく、「二」の字が正当でしょうか。

 二門張、二面待ち、両面待ち
 国士無双13門張、13面待ち
 九蓮宝燈9門張、9面待ち

 「面」は、日本で「門」が誤用されてできた表現です。

 「四門張(スーメンチャン)」が「四門(スーメン)待ち」とか「四門(よんメン)待ち」などと表現されたりしてるうちに、門(メン)=面(めん)からの連想で「四面待ち」とも表現されるようになり、現在は両方とも通用しているわけです。

 そこで「どちらが正しい使い方か」と敢えて問われれば、四門張(スーメンチャン)が正しい使い方ということになります。しかし麻雀用語というものは、本来でいえば正しくなくても、それなりに定着してしまえばOKなわけですから「四面待ち(スーめんまち)」でも構わないと思います。

 たとえば「後付け」にしても、元々そんな用法はなかったわけですが、いまは本来の用法である「先付け」が駆逐されてしまって、あたかも「後付け」の方が正しい用法のごとく通用してしまっているのがいい例です。

 ついでながら「張」というのも、もともと「待ち」という意味ではなく、「牌」という意味です。したがって2から8までの牌を表す用語で使われている中張牌(チュウチャンパイ)は、「中(2〜8)の牌の牌」という意味になります。

 これは字義の重複で、いうなら「後で後悔する」、「馬から落ちて落馬する」と言うのと同様です。そこで正しくは単に「中張」というべきなのですが、いまさらどうしようもないですね。(笑)