「面」は、日本で「門」が誤用されてできた表現です。
「四門張(スーメンチャン)」が「四門(スーメン)待ち」とか「四門(よんメン)待ち」などと表現されたりしてるうちに、門(メン)=面(めん)からの連想で「四面待ち」とも表現されるようになり、現在は両方とも通用しているわけです。
そこで「どちらが正しい使い方か」と敢えて問われれば、四門張(スーメンチャン)が正しい使い方ということになります。しかし麻雀用語というものは、本来でいえば正しくなくても、それなりに定着してしまえばOKなわけですから「四面待ち(スーめんまち)」でも構わないと思います。
たとえば「後付け」にしても、元々そんな用法はなかったわけですが、いまは本来の用法である「先付け」が駆逐されてしまって、あたかも「後付け」の方が正しい用法のごとく通用してしまっているのがいい例です。
ついでながら「張」というのも、もともと「待ち」という意味ではなく、「牌」という意味です。したがって2から8までの牌を表す用語で使われている中張牌(チュウチャンパイ)は、「中(2〜8)の牌の牌」という意味になります。
これは字義の重複で、いうなら「後で後悔する」、「馬から落ちて落馬する」と言うのと同様です。そこで正しくは単に「中張」というべきなのですが、いまさらどうしようもないですね。(笑)
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