点数 20・暗順


 ロンアガリの場合に、刻子は「明刻」扱い、順子は「暗順」扱いになるのは何故ですか。


 これはルールの歴史、また他のルールとの絡みが関係しています。

 もともと中国古典麻雀には門前清(メンゼンチン)という役、すなわち門前清摸和(メンゼンチンモホー)一翻とか、門前清栄和(メンゼンチンロンホー)加10符とかいう事はありませんでした。また順子も暗とか明の区別はありませんでした。あったのは暗刻子・明刻子(含・槓子)という区別だけです。

 しかし日本麻雀において門前清の比重が高くなり、はじめて暗順子、明順子という概念が生まれました。そしてまた一翻縛りというルールも誕生しました。そこで仮にロンアガリの順子を明順子とすると、平和(ピンフ)のみは一翻下がりのノー翻となり、黙テンで栄和できないことになってしまいます。

 その辺りの問題と他役のとの兼ね合い(三暗刻は門前でなくても、その部分さえ手の内にあれば両翻つく。しかし三色(サンシキ)は手牌すべてが門前でなければ一翻下がりとなる)もあって、ロンアガリの順子は現在のような扱いとなっているのです。