聴牌 01・形式聴牌
形式テンパイ有りのルールにおいて、以下の形のとき形式テンパイといえますか?
形としてはがアガリ牌ですが、は手牌で使い切っているのでマズイ気もします。
質問の形は、を暗刻と順子にとればが槓仔(かんこ)、を暗刻と順子にとれば、が槓仔(かんこ)として残ります。そこで単純化すれば、次の形と同じことになります。
このような形はとのシャンポンと認められないというのが一般的と思います。そこで質問のケースもノーテンと考えるのが順当と思います。
(B) ポン
(A)
(C) チー
(A) (B) (C) いずれの場合も見方によっては単騎でテンパイしています。
私達は(A) (B)はノーテンというルールでゲームしています。(C)の場合はどちらになるのでしょうか?
また、もし本当にノーテンであるならばその理由を教えてください。
(A)については、最初のQ&Aで述べた通りです。
しかし(B)(C)は、4枚のが手の内に存在しません。そこで別問題と考えた方が混乱しないと思います。
そこで(B)ですが、これをノーテンとして扱っているのは、アガリ牌を自分でポンしているという理由によると思います。アガリ牌を一メンツで副露しようと複数メンツで副露しようと、アガリ牌をすべて自分で副露していることに代わりはありません。そこで(B)をノーテンと扱っているルールであれば、(C)もノーテンということになると思います。
別パターンとして、次のようなケースがあります。
(D)
(E)
(B)(C)をノーテンとするルールであれば、(D)(E)も同じくノーテンとされると思います。逆に(B)を形式聴牌として認めるルールであれば、(C)(D)(E)も同様に認めるということになると思います。
>ノーテンであるならばその理由を教えてください。
どういう形がノーテンになるかということに明確な基準はありません。そこで一言で云えば、「ルールによる」というしかありません。たとえば一般的にはテンパイと認められる次のような手でも、完先ルールではノーテンとなります。
(F)
もともとテンパイ料(ノーテン罰)は第2次大戦後になって日本でできたルールです。最初は、1人200点(合計600点になるので、場六(ばろく)といいました)と安かったため 特に論議もなく、(A)以外の形はすべてテンパイとされていました。
しかしテンパイ料(ノー聴罰)が場三千に上昇し、点数に占める割合が大きくなりました。それとともに“なにが聴牌か”という論議がやかましくなりました。そして現在、おおよそ次の3つのルールが行われています。
(1)場の捨て牌、およびそのプレーヤーの手牌すべてで判断し、純空(じゅんから)のものはノー聴。
(2)そのプレーヤーの手牌すべてで判断し、アガリ牌の無いものはノー聴。
(3)そのプレーヤーの門前牌(副露牌を除いた手牌)だけで判断し、アガリ牌の無いものはノー聴。
*完先ルールは特殊なので、省略。
(1)のルールでは、(A) (B) (C) (D) (E)、すべてノーテンとされます。ただこのルールの場合、場に捨てられたすべての牌が対象になるため、アガリ牌がすべて切れていないか、場のチェックが大変です。またこのルールではマチ牌が純空(じゅんから)の場合はノーテンとなるので、が槓されてからうっかり嵌でリーチするとノーテンリーチでチョンボとなります。もちろんリーチ後にが暗槓された場合はOKですが、それでも、その暗槓がリーチ後だったかチェックされます。いずれにしても大変面倒なルールと思います。
(2)は、たぶん現在もっとも多く採用されているルールです。「全部の手牌で判断し、アガリ牌の無いものはノー聴」となるので、やはり(A) (B) (C) (D) (E)、すべてノーテンとされます。しかしが相手に槓されてから、うっかり嵌でリーチしてしまったケースは不問となります。
(3)は門前牌、すなわち打牌可能な手牌(副露牌を除いた手牌)だけで判断する方式です。したがってそのプレーヤーが何をどうチーポンカンしていようと関係ありません。そこで(A)だけがノーテンとされます。これならチェックも簡単でトラブルも生じません。そこで一番のお勧めなルールです。
槓の辺待ちがOKなのはなんとなく理解できましたが、ポンの単騎待ちがOKで、独立した同一牌4枚を3+1、または2+2とみなさないという理由は、どうしてなのでしょうか?
似通ったケ−スですが、以下の場合もダメですか?
(1).七対子で、同一牌を4枚持っていてこれを2+2とみなし、別種の1牌での単騎待ち。
(2).七対子で、同一牌を3枚持っていて、これを2+1とみなした単騎待ち。
手の内における独立した同一牌4を未槓子(みカンツ)とか槓仔(カンこ)といいます。この
という槓仔形が「どうして3+1、または2+2という解釈で形式聴牌にならないのか」ということですが、これは一言で言うと、「そう考えるのが常識的なので、そうされている」というしかありません。
そこで質問の(1)(2)のケースも「そう考えるのが常識的」なので、一般にノーテンとされていると言うことになります。
*七対子に限るのですが、中国麻将公式ルールではノーテンどころかりっぱな聴牌です。そこで(1)と(2)でもアガることができます。また日本でもOKというローカルルールがあります(しかも普通の七対子より点数が高い!)。
本来 麻雀では「アガったかアガらなかったか」だけが問題で、アガらなかった手がノーテンだったのかテンパイだったのか、アガリ牌があったのか無かったのかなどという事は問題になりませんでした。しかしノーテン罰が登場してきたため、「テンパイとはなにか」という問題が出てきたわけです。
最初は「ノーテン vs テンパイ」というだけの問題でしたが、そのうちノーテン罰が場三千にアップしました。ノーテン罰が高額になると、テンパイに対する詮議がうるさくなりました。そこでまずこの時点で、テンパイは形式聴牌(役無しテンパイ)と手役聴牌(役ありテンパイ)に分離しました。
ところが分離するといっても、手牌の形で判断するというのであれば簡単ですが、役があるとか無いとかいうルール上の問題やら、アガリ牌があるとか無いとかいう考え方の相違によって判断基準が異なります。そこでグループによって何にが形式聴牌なのか手役聴牌なのかさまざまな見解が生じました。
いずれにせよいろんな考えがあるわけですが、こういう基準はできるだけ単純明快なほうがトラブルを未然に避けることができます。そこで現在ではこのような槓仔形については聴牌として認めないというルールが一般的となっています。その上で「聴牌、ノー聴は門前牌だけで判断する」というのがもっともトラブルが生じないルールだと思います。
※門前牌=打牌可能な手牌
[3618] なかしま 投稿日:2013/01/13(Sun)
ご無沙汰しております。
槓子含みの両面単騎の場合、待ち牌はどのように表現すればいいのかがよく解らないので、教えてください。
例えば1234であれば14待ちと言いますが、1111234の場合は4単騎なのか14両面単騎なのか、どちらがふさわしいのでしょうか?
なんとなく 111+123+4の単騎である と解釈するべきだとは思うのですが、暗刻+1234と考えて14待ち、との解釈も捨てがたいのです。
よろしくお願いします。
[3626] あさみ 投稿日:2013/01/19(Sat)
ども、なかしまさん
>1111234の場合は4単騎なのか14両面単騎なのか、
もし1111234という形を111+1234として14両門単騎と考えるのであれば、1111234444という形も111+1234+444で“14両門単騎”ということになってしまいます。しかし1111234444は、一般的には“両門単騎”どころか ノーテンになると思います。
つまり手の内で4枚使いをしているため そのアガリが存在しない場合、その牌はマチ牌として考えないというのが通例と思います。それにしたがって考えれば、質問の形も“14両門単騎”ではなく、“4タンキ”、あるいは単に“4マチ”ということになると思う次第。