Special Room 日本麻雀検定協会 .


    (7)雀検Q&A


 麻雀力検定について、いくつか質問を頂いた。その返答と補足説明をかねたコーナー。


No.1:査定基準のゲーム数は、どうして300ゲームなのですか。

 諸データの統計や分析により、300ゲームが偶然性の偏りではなく、実力を反映していると考えて良い最低ゲーム数という結果が出ているからです。

 もちろん最低ゲーム数ですから、偶然性の偏りはゼロになりません。、これまでの検証から万全と云えるのは約1000ゲームです。しかしさすがにこれはちと大変。そこで必要かつ最小限という主旨で、300ゲームと設定したのです。


No.ゲームは仲間内でのものだけでも構いませんか。それともフリー雀荘でのものに限られますか。

 記録(順位と日付)が歯抜け状態になっていなければ、仲間内とのゲーム記録でも問題ありません。また仮りに仲間内の記録が200ゲームくらいしかないとき、それとは別にフリー雀荘での通算記録が100ゲームくらいあれば、その記録と併せて300ゲーム以上の記録として申請して頂いても問題ありません。

#その場合、日付的に仲間内の記録とフリー雀荘の記録を二本立てで申請していただければ可です。時系列で統合させる必要はりません。


No.3:一荘戦の記録でもいいですか。

もちろんOKです。
というより、半荘戦よりその方がベターなくらいです。


No.4:3部門で、1部門クリアーなら可というのはなぜですか。

 勝率 / 順位率 / プラス率は、雀風の違いを表していると考えています。すなわちトップを重視する人、順位を重視する人、プラスを重視する人という感じです。

 野球にたとえるなら、勝率重視は常に打者と対決するピッチャータイプ。順位率重視は打ってよし、守ってよしの野手タイプ。プラス率が高いのは、ガードが固いキャッチャータイプというところ。

 もちろんピッチャーにも速球派、技巧派があります。野手にも外野手、内野手、キャッチャーにも強気タイプ、慎重タイプなど、いろいろあります。そこで一口に雀風と云っても、パターンはさまざまです。しかしどのタイプであろうが、どこかの部門で一級品なら一流プレーヤー。そこで1部門でも良い成績であれば充分と考えています。


No.5:たとえばプラス率50%以上なら勝ち組と思います。プラス率55%〜60%での6級とか7級とかは無いのでしょうか。

 5級以下を作るとすれば、
6級は勝率27.50%〜30.00%未満、順位率2.375〜2.250未満、プラス率55%以上〜60%未満。
7級は勝率25.00%〜27.50%未満、順位率2.500〜2.375未満、プラス率50%以上〜55%未満

というところになります。

 もちろん7級でもプラス組ですし、6級ともなれば優秀な成績です。しかしハードルは高ければ高いほど、クリヤーのしがいがあります。そこで雀検では、あえて高いハードルからのスタートとしました。したがって6級、7級については、自分で成績を記録し、チェックしていただければと思います。


No.5級と4級、2級と1級の成績基準が同じで、2級と3級が異なっているのはなぜですか

 5級と4級(勝率30%以上、順位率2.25以上、プラス率60%以上)ですが、4級はノータイムプレーでの成績ですから、数値は同じでも内容が全く異なります。

 たとえば或る局、他家がトイトイを指向している終盤、翻牌を引いてきたとします。普通は手を止めて卓上を確認し(エンスト)、安全が確認できればツモ切りますが、生牌ならば他の牌を切ったりします。これで放銃が回避されます。

 しかしノータイムプレーでは、卓上を確認する時間はありません。そこで即切りするとドッスーンと言うことがあります。他家からリーチがかかった場合でも、打牌選択に迷う(ノッキング)という時間はありません。そこで降りたいのに放銃するというパターンも多くなります。

 メンチンとなると、もっと大変です。マチが分かっても分からなくてもノータイム。せっかくのテンパイをノーテンにしてしまうなんて事もあり得ます。ノッキング、エンスト無しで勝率30%以上、順位率2.25以上、プラス率60%以上という成績を上げるのは、同じ基準数字であっても中身が異なります。

 2級と1級の成績については、“2級はプロとスクラッチ級(プロと対等レベル)”と添え書きした通り、その基準成績は上限値に近い数値と考えています。すなわち2級と1級の差は、技量差と云うより、総合力の差と考えているからです。

しかし3級と4級では、まだ技量差といえる部分があると思われるので、成績基準が異なっています。


No.5級の雀力とは、具体的にはどれくらいの強さですか?

 これは難しい問題。
 しかし勝率30%以上とかプラス率60%以上ともなれば、たおえ6級でもフリー雀荘の常連勝ち組クラスと思います。

 また麻雀団体では、成績によって段位を認定しています。段位の基準は団体によってマチマチですが、いちおう初段から9段まであるとして、σ(-_-)の印象では5級で5段クラスの雀力と思います。

 ちなみに某団体では、普通のプレー、つまりノータイムではない200G / プラス率62%で5段、300G / プラス率64%で六段となっています。


No.プラマイゼロをプラスに数えないのはなぜですか。持ち点が減っていないので、プラスと考えても良いと思いますが....

 プラマイゼロは、プラスでもなければマイナスでもありません。そしてプラス率は、総ゲーム数におけるプラスの割合です。したがってプラスでもなければマイナスでもないものはプラスに含まないのです。


No.9雀検で、ネット麻雀の成績を対象としていないのはなぜですか。

 ソフトによって異なりますが、ネット麻雀の場合、理牌はもちろん、ノーテンではリーチが掛けられなかったりアガリ牌が出ると教えてくれたりなど、なにかとPC側のサポートがあります。それはそれでいいのですが、実戦ではそのようなサポートはありません。

 またネットにはマウスの扱いという部分があって、慣れないととんでもない牌を切ってしまうこともあります。
#チンイツ指向で1124569とあったとき、234とチーして9を切るつもりが、345とチーしてしまい、地獄に堕ちたことがある。(笑)

 いずれにしても実戦で良い成績の人はネット麻雀でも良い成績を残すのですが、ネット麻雀で良い成績の人が実戦でも良い成績を残すとは限らないようです。そこで雀検では、ネット麻雀を対象としていません。


No.10将来、ネット麻雀を対象とした雀検を設定する予定はありますか。

 ネット麻雀には、すでにそれぞれに成績基準が設けられています。また途中抜けや多重などさまざまな問題があるようです。そのような問題には対応できないので考えていません。


No.11雀検で清一色の把握力が重視されているのはなぜですか。

 アガリ手の中で、もっとも判断力、分析力が必要とされると考えられるからです。じっさいあれよあれよという間に同種牌が来ると、ココハドコ、ワタシハダレ状態になるプレーヤーが多いようです。(-_-)


No.12清一色の把握力は、どうしたら向上するのでしょう。

 練習しかありません。幸いなことに、ネットには格好のサイトがいくつも存在します。σ(-_-)のお勧めは、下記の2サイトです。ここで鍛えれば、実戦での雀力が大いに向上すると思いますよ。

 雀のお宿電戯」 「清筒(ChingPing)」


No.132級や1級では、1ゲームの得点経過やアガリ手を振り返ることが、雀力の基準となっています。終了したゲームの得点経過やアガリ手を振り返ることが、なぜ雀力と関係あるのでしょう。

 終了した後に振り返ることが出来るのが重要なのではありません。振り返ることが出来るのは、ゲーム中もずっと記憶できているからです。

 得点経過が常に頭に入っているということは、自分が何を指向しなければならないかと云うことが、いつもハッキリしていると云うことになります。
#こんな雀力を身につけるには、ソロバンの習得が大いに役に立ちそうです。

 牌姿の記憶にしても、自分の手なら数分は眺めています。しかし他家の手となると、相手が手を開けたあと、その手を崩すまでの数秒しかありません。

 その時間で記憶し、後で再現できると云うことは、全員がノータイムでの摸打であっても、各局の場況(ばきょう)なども、しっかり把握できていることになります。
#こんな雀力を身につけるには、自分で13枚の手牌を記憶する練習、あるいは速読の習得も大いに役に立ちそうです。

 場況がしっかり把握できれば、とうぜんポカ打ちやミス打ちの無い摸打もできていることになります。ノータイムでも、それが出来る雀力。それがプロフェッショナルプレーヤーだと思うからです。


No.14どういった相手(強さ・レベルなど)と打ったかという点については勘案されないのでしょうか?

 結論から言えば、いっさい勘案しません。
 いうまでもなく、麻雀は囲碁将棋などと異なり非常にファジーなゲームです。そういうゲームにおいて強さ・レベルを第三者に証明できるのは、肩書きや雀歴ではなく客観的なデータ(一定のゲーム記録)です。

 しかしそういうデータを残していて客観的に強いと認められるプレーヤーのみと、申請に必要な300ゲーム以上を対戦するのは、まず不可能と思われるからです。


No.155級(最低級)の認定条件がきびしすぎる気がします。英検でも最低級の認定は結構簡単だった(中学卒業程度の英語力?)気がします。普通の雀士(健康麻将の例会で参加している標準的なプレイヤー)が簡単にクリアできる程度の基準も必要だと思います。

 雀検は英検をパクっていますが(^-^;、別に客観的なレベルも英検に合わせているわけではありません。一言で言うと、英検は英検、雀検は雀検です。

 しかし仮に英検で最低級の認定が中学卒業程度の英語力だとすれば、そのレベルは麻雀では上記のNo.5にある7級くらいかも知れませんね。
7級は勝率25.00%〜27.50%未満、順位率2.500〜2.375未満、プラス率50%以上〜55%未満


No.162、3級を一括りにして、例えば
・途中手順どおり打っていても、他家の上がりがあった。(裏目あり)
・裏目2回以上あったのにプラスになった。(ツキの捉え方)
等、全ての打牌について全局質問があれば答えられる。
というのを入れてはどうですか?


 現在提示してある条件、分類は絶対とは夢にも思っていません。そこでさまざまな提案を糧として、どんどん改定してゆこうと思っています。ただ今回の提案についてはちと難しいと思います。

 たしかに「全ての打牌について全局質問があれば答えられる」というのは素晴らしいと思います。しかし第三者がミス打ちと思う打牌でも、「相手の手牌をこう読んだから」、「ヤマに残っていると思ったから」、「ツキが来ていると思ったから」と説明されたとき、第三者に正否の判断が困難です。

 そこで雀検は、「あのときの自分の手牌はこうだった」、「○○の捨て牌はこうだった」というように、事実のみを挙げる事ができれば十分と考えています。


No.17ナシナシ(ユルい完先)ルールも含めて構いませんか?

 ノータイム打ちの300ゲームでありさえすれば、ユルい完先であろうがキツい完先であろうが、はたまた赤ドラ10枚入り麻雀であろうがいっこうに構いません。(^-^;


No.18 4人打ちのサンマルールは、含めちゃダメですよね?

 4人打ちのサンマルールというのがよく分かりませんが、「4人いるけど、常に1人抜ける」、あるいは「万子の2〜8は抜くが、4人で同時に行う」というものでしょうか?

 いずれにしても、プレーヤーの数や使用枚数も異なるとなれば、囲碁と連珠が異なるように、サンマとヨンマも、同じ用具を使用しても別のゲームと考えた方が順当と思います。となれば現在の雀検にサンマの成績を当てはめる事を考えるより、新たにサンマ用の雀検基準を考案した方が話しが早いようです。


No.19 たとえば4級を申請するのに、まず5級を取得してからでないといけませんか?

 いいえ、いきなり1級を申請しても構いません。
 もちろん4級以上は、記録がすべてノータイム打ちのものであること。また3級以上は、各段階の基準による雀力テストがあります。

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