立直10・ツモ無し立直


 自分の自摸る牌がない時(残り牌が3枚以下の時)はどうして立直がかけられないのでしょうか。

 これはルール的な必然性から考案された制約ではありません。

 立直は第二次大戦後、普及しました。もちろん最初は自分のツモが無い状態で宣言する人はいませんでした。そこで昭和20年代には、このような制約もありませんでした。

 しかし立直とともに一翻縛りルールも普及してきました。するともうツモが無い状態で、ロンアガリを狙って立直してくるケースも出てきます。掛けられた方も、最初は「おっ、最後まで粘るな」という程度でした。

 しかしその内に「立直すれば一翻つくが、そのかわり危険牌でも打つというハンデも負うはずだ。そのハンデ無しの立直なんて汚いんじゃないの?」という考えが生まれてきました。そこで昭和30年代後半になるとこれを禁止するルールが登場し、現在かなり普及しているのです。