歴史 10・四元牌
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以前に見たテレビで がそれぞれ に対応しているという放送をやっていました。それはたとえば は に対応していて、守護神獣は白虎、だから虎に縁の深い竹、つまりソーズが対応している、というふうな話でした。
これですと に対応している牌がありません。そこで昔は、 に対応しているもう1種類の牌 があって、全部で四元牌だったのではないかという内容でした。当時は「なるほどー」と思ってたのですが、実際のところは本当にそうなんでしょうか?
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これは明石散人という人の「謎ジパング」という本が元ネタの放送ですね(「謎ジパング」の脚本を本にまとめたといったほうがいいのかも)。
で中国には “東南西北の4方位は、それぞれ神獣が守っている ”という伝説があります(青竜=東、朱雀=南、白虎=西、玄武=北)。
青竜は青、朱雀は赤(朱)、そして白虎は白色をしているのですが、この色がちょうど三元牌の の色に対応します。すなわち=、=、=というわけです。
しかしそのように対応させると、 に対応させるべき黒牌がありません。そこで明石さんは、「むかしは に対応した玄武牌という真っ黒な牌があったのでは。つまり大三元ではなく大四元ではなかったのか」と思いついたわけです。
※「玄」 は、「奥深い」、「大いなる」、「黒い」という意味です。そこで黒潮流れる海を玄界灘、σ(-_-)も家みたいに奥深い大いなる入り口を「玄関」といいます。(笑)
たしかに東南西北の4方位は中国の伝承で四神と関連づけられていますが、麻雀と直接結び付くことはないと思います。そして大四元には黒牌というか第4の牌が必要ですが、すくなくとも現時点では黒板牌なるものが存在したことを類推させる資料はく見つかっていません。
いうならこれは明石さんの思いつきに過ぎないということになります。といってもσ(-_-)は明石散人の本が好きです(「東州斎写楽はいなかった」なんてのも非常に面白かったし、「謎ジパング」も面白かった)。いずれにしてもアイデア一つでテレビ番組1本作っちゃうんですから、大したもんだと思っています。
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そのときの話では、四元牌は風牌だけでなく、数牌にも対応している。たとえば は白虎ですから、虎に縁の深い竹、つまりソーズが対応している、というふうな話でした。
とうぜんピンズはで、ワンズは。そこでむかしは数牌も もう1種類あり、それが「4種類目の四元牌」に対応している、との話だった記憶なのですが・・。
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たしかに麻雀の前身である馬弔などのゲームには、万子によく似た「十萬貫」というスートがありました。表にすると、こんな感じです。
文
銭 |
一
文 |
二
文 |
三
文 |
四
文 |
五
文 |
六
文 |
七
文 |
八
文 |
九
文 |
枝
花 |
空
湯 |
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索
子 |
一
索 |
二
索 |
三
索 |
四
索 |
五
索 |
六
索 |
七
索 |
八
索 |
九
索 |
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萬
貫 |
一
萬
貫 |
二
萬
貫 |
三
萬
貫 |
四
萬
貫 |
五
萬
貫 |
六
萬
貫 |
七
萬
貫 |
八
萬
貫 |
九
萬
貫 |
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十
萬
貫 |
二
十
萬
貫 |
三
十
萬
貫 |
四
十
萬
貫 |
五
十
萬
貫 |
六
十
萬
貫 |
七
十
萬
貫 |
八
十
萬
貫 |
九
十
萬
貫 |
百
萬
貫 |
千
萬
貫 |
萬
々
貫 |
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しかしこの「十萬貫」は、別に黒色にも三元牌にも関係ありません(馬弔には三元牌そのものが存在しません)。索子が竹であって、竹に縁の深い虎=白虎に対応しているという話にしても、もともと索子は竹ではなく銅銭の束を表したものです。銭束と虎が対応するわけがありません。もともと筒子は貨幣そのもの、万子は金額を表していますが、これもどうして青龍や朱雀に対応しているというのか判りません。それじゃあまるで四神獣は、まるでお金の守り神みたい....
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2002/03/22(Fri)
中国麻将で大七星(北斗七星)と呼ばれるチートイツ字一色を一度だけアガったことがあります。学生時代、独逸留学に旅立つ友と、最後(当時そう思っていたが、結構今でも打っている)の麻雀の時、そいつからアガりました。
ところで道教・中国では、北斗七星って重要なんですよね。天地人春夏秋冬をイメージして。
そこで大四元(黒牌)を入れて4と4でまとめるより、3と4でまとめた方が筋が通るような。奇数と偶数は陰と陽。4と4より完成された組み合わせと思います。
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たしかに字牌7種でちょうど字一色七対子ができますもんね。
これでテレビ番組、1本作っちゃおうかな。(^-^;
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