歴史 03・1雀頭4面子


 麻雀のあがりの形=一雀頭四面子は、鳥、それも雀(すずめ)が羽根を広げた姿を模したものというのは結構知られていると思います。これは本当なのでしょうか。


 たしかに、そのような説はあります。しかしそれは麻雀という名称から思いついた珍説、奇説のたぐいです。少なくともσ(-_-)には、14枚を次のような形に並べたとしても、どうして雀(すずめ)が羽根を広げた姿に見えるのか理解できません。(^-^;

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 どの時点を「麻雀の発生 or 誕生」とするかという問題もあるのですが、一言で云えば麻雀という名称は、中国の紙牌ゲームである馬弔(マーチャオ)に由来します。つまり麻雀はもともとは馬弔だったわけですから、どうせ珍説を唱えるなら、馬が走っている姿にでもコジつけた方が筋が通るような気がします。(笑)

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 いずれにしても、「麻雀のあがりの形=四面子一雀頭が鳥、それも雀(すずめ)の姿を模している」などと云うのは、いかにももっともらしいコジツケということになります。


では、あの雀頭というのは麻雀の発生時からあったものなのでしょうか。
 麻雀がルーツとされるトランプのラミー系のゲームには存在していないものなので、ずっと疑問に思っています。


 雀頭は麻雀が成立した当初には不要だったようです。その傍証として、国士無双があります。現在の国士無双は十四枚でアガリ型ですが、もっとも初期の形は配牌十三枚で幺九牌が十三枚揃っているものを言いました。

 しかしやがて雀頭が必要になり、また手作りによるものも認めるようになり現在に至っています。こういう経過から考えると、麻雀の発生時点では雀頭は存在しなかったと思われます。