Other stone 他山石 

     (30)超亜空間打法


 前回に続いて、某大手スポーツ紙の何切る。

  一萬一萬六萬八萬一筒二筒三筒六筒六筒四索五索八索九索 ツモ七索 ドラ八筒

 場況も巡目も親子も関係ナシ。ただここで何切る
 まぁ、どうってことのない手牌。せっかく辺七索をツモったんなら、六筒切るか。七筒でもくっつけばドラ受けになる。場合によっては678のサンシキもある。と思いつつ回答みたら、なんと一萬切り。ン?

解説に曰く。

ヘボほどトイツをかわいがる。そこでヘボのテンパイにはシャボマチが多い。
こういう手でも、ヘボは一萬
六筒のトイツを残して八萬を切ることが多い。
これでは単なる絵合わせで、構想がない。
この手の理想型は
123のサンシキ。となれば打牌は一萬となる。
残った一萬二萬三萬をくっつけて、六萬
八萬オトシでサンシキを狙うのが本手筋。
これが構想を持った打ち方。


 ふーん、思わず感心した。
 たしかにσ(-_-)はトイツをかわいがるヘボだけど、ここから123のサンシキを狙うのが本手筋とは夢にも思わなんだ。
 しかしここから123のサンシキを完成させるためには、二萬三萬のほかに一索二索三索を引く必要がある。もちろん六萬八萬四索五索は切り倒す。しかしどうせ切り倒す六萬八萬四索五索なら、いま八萬を切っても変わらんと思うが。きっと切り倒す順番にも、本手筋があるんだろう。

 しかしそんなに自由にツモが操れるなら、四索五索残しの索子の一通、あるいは456や678のサンシキなど、何でもカモン。まさにツモ牌相理論を超えた超亜空間ツモ!。

 とはいうものの、σ(-_-)が超亜空間ツモができるなら、手役なんかどうでもいいので毎回ドラを3枚引きたい....(^-^;


 いくらなんでもこの超亜空間ツモはヒドすぎる。そこでこのコラムを書いたあとツラツラ考えた。

 こういう問題、毎日、1問作ってそのつど新聞社に渡すわけではない。少なくとも10問や20問はまとめて渡す。その中にうっかり牌姿を間違えたものがあっても、渡してしまえば後の祭り。新聞社は機械的に活字を組むだけで、問題の中身なんて気にしない。

 そこで、これは出題形の索子の形を間違えた。そこでこんな超亜空間ツモの話になってしまったと思い直した。

 もし出題形の中の四索五索二索三索なら、狙いは123のサンシキ一萬切りという回答も話が分かる。

一萬一萬六萬八萬一筒二筒三筒六筒六筒二索三索八索九索 ツモ七索 ドラ八筒

 もちろん狙いを123のサンシキに絞るなら、どのみち六萬八萬は落とす。それなら一萬より先に八萬を落としても構わない。しかし七萬ヒキによるピンフ即テン、五萬ヒキによるピンフ形への対応もある。この時点では一萬切りが順当か。

以前へ  以降へ  目次へ