Mahjan talk 雀話

    (73)プロの条件


 ちと古い話であるが、月刊ビクトリー麻雀に「最強位荒正義・プロの条件」というコラムが掲載されていた。基本的に戦術論のコラムであるが、そのビクトリー麻雀の2000年の7月号に荒氏の麻雀観が述べられていた。

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 私は麻雀できれいごとなど言う気は毛頭ない。競技麻雀はかくあるべきとかクリーンな麻雀を目指すとか言う気もない。まして、麻雀から賭けを排除し、賭けない麻雀を広めれば、麻雀が社会的に認められるとか市民権を得られるなんて、ナンセンスすぎると考える。

 人が言うのか勝手だが、言葉を飾って何を気取ろうと、麻雀は麻雀なのである。パチンコと同じギャンブルゲームである。馬券を買わずに競馬に熱中する者などいるだろうか。麻雀だって同じである。大なり小なり賭けることに胸をときめかせ、そのスリルに熱中するのだ。麻雀は競馬、競輪同様にギャンブルゲームとして社会に認知させるべきであると私は思う。

 どのレートを選ぶかは打ち手自身の器量である。その人が度を超したレートで負けておかしくなっても、麻雀が悪いのではない。その人自身の自己管理の問題である。麻雀で身を崩す人間は、たとへこの世に麻雀がなくても、他のもので身を持ち崩すと私は思う。
(中略)

 これが私の麻雀に対する正直な気持ちと見解である。

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 パチンコ・競馬・競輪がギャンブルであろうとなかろうと、法律で公認されている。 何がどうであろうと、現時点では賭け麻雀は違法である。である以上、自分の責任ならどうのこうのという問題ではない。

 しかし警察官でも図書券を賭ける世の中、麻雀がジャンブル主流であることは誰しも承知。そこでこれがそこらへんのフリープロと称する人の言うことなら何も疑問もない。しかし荒正義氏といえば、日本プロ麻雀連盟(以下、プロ連)の常任理事。プロ連●役員紹介を見ると、これは安藤満氏と荒氏の二人しかいないという要職。

 そのプロ連は「麻雀専門棋士による競技麻雀の開催を通じ、職業棋士の育成、確立、社会的地位の向上を図り、もって健全なる麻雀遊戯の普及、発展に貢献し、わが国の伝統文化、大衆文化の発展向上と国際親善に寄与することを目的とする」団体である。

 そんな目的を持つ団体の大幹部が、「クリーンな麻雀を目指すとか言う気もない。まして麻雀から賭けを排除し、賭けない麻雀を広めれば、麻雀が社会的に認められるとか市民権を得られるなんてナンセンスすぎる」はないだろう。

 これが「正直な気持ち」と言うなら、どうしてこれほど自分の考えと異なる目的を持った団体に所属しているのか不思議でならない。σ(-_-)なら、競馬、競輪同様にギャンブルゲームとして社会に認知させるよう活動するため、即退会する。

 もしなんらかの事情があって退会しないとしても、こんなコメントを見たプロ連盟の中から「団体の目的に反する考えをお持ちなら」と、退会勧告みたいなものが出てきても不思議ではない。しかしいまだかって、そんな話も聞かない。ひょっとするとプロ連の「目的」というのはお題目だけで、みんなおんなじ考えなのかいな。

 囲碁将棋のクラブには、3才の子供だって出入りできる。しかし麻雀荘は、18才未満出入り禁止。これは、雀荘が風俗営業法の対象となっているせいだ。「差別はケシカラン、責任者でてこい!と云いたいけれど、プロを標榜する団体がこれでは、風営法解除なんて夢のまた夢。


ぱしり    日付:2002/06/13(Thu)

久しぶりに登場です。ちょっとスキを見せると、読むとこ多すぎ。
けっこう辛くて嬉しい。もっといじめて、アハンアハン。

荒プロとは、何度かお話をさせていただいたことがありますが、真面目に麻雀を愛しているということは、本気で感じました。一つの麻雀の愛し方の表現と、私は感じています。


あさみ    日付:2002/06/13(Thu)

こんにちわ、ぱしりさん。

>一つの麻雀の愛し方の表現と、私は感じています。

 そうかも。
 しかしたとえばスピード違反。数キロの範囲なら、お巡りさんも目をつぶっている。しかし数十キロとなると、そうはいかない。

 たしかに「度を超したスピードで事故を起こしても自動車が悪いのではない」。しかし「どのスピードで走るかはドライバーの器量である」などという事に絶対にない。

 また腕もないのに暴走するような人間は、たとえこの世に自動車がなくても他のことでトラブルを起こす可能性も非常に高い。だからといって、腕があって人に迷惑さえかけなければスピード違反をしても構わない、という理屈にもならない。

 将来、日本にもカジノができるかも知れない。そしたらその中では高レートの卓や、手ホンビキの場などが立つかもしれない(ひょっとしたらチンチロリンも?)。そうなったら荒氏にとっては、我が意を得たりではないかいな。

 もちろんそういう時代が来ても、巷で勝手に高レート卓や手ホンビキの場を設けたりしたら、即座に御用になることは間違いない。

「麻雀は競馬、競輪同様にギャンブルゲームとして社会に認知させるべきであると私は思う」。というなら、それはそれでかまわない。となれば荒氏は自分の信条と異なる目的を持つ団体なんかさっさと退会して、日本政府にカジノを認めさせる運動をした方がいいと思うが。

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