１５年ほど前、親しい友人であるＮさんが、居抜きの麻雀荘を買い受けてオープンした。その雀荘の名前が「騎士」。雀荘としては変な名前なので聞いてみたら、前の店の名前を引き継いだだけだという。
少しでも応援できればと、機会があれば顔を出した。店は順調に軌道に乗り、Ｎさんも大満足。そんなある日、そのＮさんから電話があった。聞けば麻雀荘組合主催の麻雀大会にピンチヒッターとして参加してほしいという。
ピンチヒッターってなんじゃらほいと思ったら、「参加者が４の倍数でないときのために、ピンチヒッターを用意しておく。自分がその役目だったが、所用でどうしても行けない。そこで代わりに行ってほしい」とのことだった。親しい友人の話なので、「うん、わかった」と二つ返事で引き受けた
当日会場へ行くと話しは通っていて、「ご苦労さん」という声とともに胸につける名札を渡された。σ(-_-)の名前が書いてあるかと思ったら、なんと「麻雀騎士」と書いてある。おお、なんだかカッコいい。（笑）
やがてゲームの開始時間がせまったが、やはりメンツが不足している。そこでゲームに参加することになった。席に座ると、対局者の目が名札に走る。
「えっ、麻雀騎士ってなんですか？」
「いえ、あの、単なるピンチヒッターです。もごもごもご」
適当に答えてゲームに入る。主催者側のピンチヒッターだから、最初から優勝する気など毛頭ない。しかしマナーはいいし腕もいい。（笑） 無欲の勝利かなんか知らないけれど、門混/門清いうに及ばず、やる事なす事うまく行く。
２回戦が始まった。するとまた同じ質問、
「麻雀騎士ってなんですか？」
「いえ、あの、もごもごもご」
おかしな名札に気を取られたのか、なんだかみんな手が遅い。こっちはツキにまかせてアガリ倒した。こんな調子で４回戦。優勝スコアには届かなかったが、実質は２位だった（ピンチだから順位には関係ない。３位の人が繰り上げ２位）。
ゲームが終わって帰ろうとしたら、何回目かの対局者に呼び止められた。振り返ると、「あの、、、麻雀騎士さんて、フﾟ ロの方？」
某BBSでのハンドル、Ｂ２８よりこっちにすれば良かったな（笑）
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