Mahjan talk 雀話

    (163)通ってるよ


 前にもどこかのコラムで書いた覚えがある。しかしどこで書いたか覚えてない。別にネタに困ったわけではないが、σ(-_-)にはトラウマに近いほどの強烈な思い出。そこでもう一度書くことにした。2度読みになった人にはご容赦。

 高校時代の麻雀仲間にH というのがいた。そのH の自宅の近くに、近所のオヤジ連中が集まる下町の雀荘があった。いつ行っても顔なじみが集まっている。そこでσ(-_-)が帰省すると、H と連れだってよくその雀荘に行った。こっちも大した腕ではないが、オヤジ連中も似たようなもん。そこで勝ったり負けたりの普通の成績。
 そんなある日のこと、ある局面で対門のH がリーチ。むにゅむにゅと思いながら打っていると、そのうちσ(-_-)もまずまずの手になったの。しかし手を進めるためには、六筒を切らなきゃならん。しかしこの六筒がじつに危険牌。
 オリようか勝負しようかと迷いながらフと場を見ると、下家がHのリーチの前か後ぐらいで六筒を切っている。当時は(って今でもそうだけど)、σ(-_-)はまったく場など見ていない。そこでその六筒がリーチの前か後かまったく分からない。
 また当時は6枚3段切りなんてことが無い時代。みんな延々とステ続ける。そして下家のステ牌列にブツかる手前くらいで2段目に捨てはじめるしかし中には一列10枚くらいで折り返す人もいるので、ステ牌を見ただけでは、巡目は分りにくい。
 もちろんそんなステ牌でも、場さえ見ていれば問題はない。しかし、なにせ大ヘボ時代のこと。そこで下家に「その六筒、通ってますか?」と聞いた。すると下家が答える前に、H がすかさず「通ってるよ」と返事した。(そうか)というので、安心して六筒を切った。するとH が「ドッカーン!、高め!」と云いながら倒牌した....(゚C゚)

 さすがに唖然として声もでなかった。しかしアガったHは、さすがに恥ずかしさで顔を赤くしながらも、「いやぁ、高めが出るとは思わなかった」みたいなことを云ってる。なりゆき上、仕方ないのでマンガンを払った....そのあと卓をひっくり返すこともなく、まぁ普通にゲームを続けた。
 いちおう(バカなことを聞いたσ(-_-)が悪い)と思っているので、その後 H に「お前はなんというヤツだ」などとクレームじみたことを云ったことはない(もちろん 云ったってセンないことだし)。しかしン十年経ったいまでも、この思い出は忘れられん....(-_-;
 

以前へ  以降へ  目次へ