Manner 牌品 


     (5)闘牌十戒


一、戒貪。見和即和。切勿硬做、手風梢穣、一蹶不振、戒一。


 「貪るな。アガれるときはすぐアガれ。無理にガメると、それをきっかけに不調となるぞ。これ戒めの一じゃ」

二、戒嬲。今日雖輸、尚有明日、急於飜本、愈輸多愈、戒二。

 「淫するな。今日、負けても明日がある。焦れば益々ドツボにはまる。これ戒めの二じゃ」

三、戒抛。輸贏欲大、大在底子、抛大於底、輸無止境、戒三。

 「負けを消しに行くな。負けが大きくなったからといって、途中でレートアップすると底なしとなるぞ。これ戒めの三じゃ」

四、戒喋。満口喧囂、最惹贏銭、賭品先壌、戒四。

 「黙って打て。てめぇの能書きなんぞ聞きたくもねぇ。これ戒めの四じゃ」

五、戒驕。贏者言驕、輸者何堪、贏銭贏嘴、招人嫉忌、戒五。

 「勝って威張るな。負けた者は黙っているが二度と遊んで貰えんぞ。これ戒めの五じゃ」

六、戒争。偶爾放銃、放者内慚、若與喧争、反失人格、戒六。

 「打牌にクレームをつけるな。言わなくても放銃者は後悔している。そこに文句を言うのは人間失格ぞ。これ戒めの六じゃ」

七、戒欠。無銭暫欠、有銭何必、市井悪習、切勿軽踏、戒七。

 「金の時借りをするな。無いならともかく有るのに借りるな。これ戒めの七じゃ」

八、戒代。輸贏紅黒、我自任之、一令人代、挙座皆悪、戒八。

 「交代するな。調子が良くても悪くても最後まで自分で打て。これ戒めの八じゃ」

九、戒伸縮。骸子何霊、権在闘者、一有伸縮、是為搗乱、戒九。

 「振りサイに縁起を担ぐな。サイコロに霊力など無い。闘いはプレーヤーに意思にある。これ戒めの九じゃ」

十、戒喜怒。得喜失怒、雖曰尋常、形諸眉捷、得母器小、戒十。

 「喜怒哀楽するな。感情は人の常といえど、それを表すのは器量の小ささぞ。これ戒めの十じゃ」

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