完全先付け 04・役の確定


 週替わりクイズのような手牌ですが。

 二索二索二索三索三索三索三索四索四索五筒五筒五筒六筒七筒

は、完先ルールでは、出上がりできるのでしょうか?

 一索がでたら、平和、イーペーコ
 四索がでたら、断ヤオ九、平和、イーペーコ
 五筒がでたら、断ヤオ九、三暗刻
 八筒がでたら、断ヤオ九、三暗刻

ですが、どの役も確定していません。普通、完全先付けの場合、

 二索三索一萬二萬三萬一筒二筒三筒四筒四筒四筒七筒七筒
 のような手牌では、三色は確定してないので、たとえ一索が出ても上がれません。しかしこの場合、四索では役が有りませんのでまだ納得いきます。

 しかし上の例はどれが出ても役は一応ついています。それでも「確定していない」と言うことになるのでしょうか?


 もともと完全先付けは誤解から成立してきたルールです。そこでルール上の整合性という点において問題が多いルールとなっています。

 このケースも完先では諸説紛々と思いますが、複数のアガリ牌がある場合、緩やかなな完先ルールであれば「どの牌でもロンアガリできる状態なのでアガリ可」、厳しい完先ルールであれば「アガリ役が確定してないのでアガリ不可」ということになると思います。

 そして完先では、どちらか云えば、「アガリ役が確定してないのでアガリ不可」というルールの方がメジャーに行われていると思います。

 いずれにせよ、このケースに限らず、完先は不明朗な部分が多いルールです。そのためトラブルも発生しやすいのでお勧めしかねます。


 このケース、一般的な完先ルールでは栄和できないと思います。手格好は異なりますが、要はこんな形と同じ意味です。

 二索三索四索六索七索八索二萬三萬四萬七萬八萬八萬八萬

 七萬はタンヤオ、九萬はピンフです。このような手格好であがれるという完先は、あまりないように思います。

 ちなみに私は高めで大三元のシャボ待ちを「大三元か小三元かが確定していないから、チョンボ」というヒドイ目にあった経験さえあります。
#完先だいっきらい!(K)


 どのような手恰好だったのか分からないのでなんとも言えませんが、完先は字牌のアガリには特に拒否反応があります。そこで完先では小三元と大三元のからみではアガリ不可となるケースがあるようですね。
 じっさいハードな完先ルールであれば、こんな手を七萬でロンするとチョンボになるのでしょうね。

 (A)二索二索二索七索七索七索三筒三筒三筒七萬八萬八萬八萬

※三暗刻か四暗刻か確定していない。もちろんタンヤオも確定していない。だから不可。

 でも次のような手なら、なにでアガっても断幺(タンヤオ)が確定しているのでOKになる。

(B) 二索二索二索七索七索七索三筒三筒三筒六萬六萬六萬七萬

 ハードな完先ルールでも、(B)は可であっても、(A)を不可とする理由は、「(A)はすべてのアガリ役が確定していない(この場合は断幺(タンヤオ))」と言うことらしいようです。

 しかし別に完先ルールであっても、断幺(タンヤオ)が確定していることなど条件になっていない筈です。それに「すべてのアガリ役が確定していなければ不可」というなら、(B)にしても、三暗刻か四暗刻か確定していません。

 さらに云えば、次の形にしても三暗刻・対々か四暗刻か確定していません。

(C) 二索二索二索七索七索七索三筒三筒三筒六萬六萬一筒一筒

 そこで超ハードな完先ルールとなると、すべてのアガリ役が確定していなければロンアガリ不可」として、(B)も(C)もロンアガリ不可となるかもしれません。すると、四暗刻は完全な単騎待ち以外ロンアガリできないことになってしまいます。

 その反面、多くの完先ルールで、「門前であれば役無し手でもツモアガリのみOK」としているようです。なんだかホントにワケワカメ....

 いずれにせよ、(A)(B)(C)いずれも三暗刻が確定しています。そこでたとえ完先でも(A)(B)ともにアガリは問題ないとすれば良いと思うのですけれどね。


 四丁使いと完全先付けに関する質問です.
 完先(片アガリ禁止)ルールにおいて、以下の形のとき四筒でロンできますか?

 一筒一筒一筒一筒二筒三筒四筒一萬二萬三萬一索二索三索

 形としては一筒四筒がアガリ牌ですが、一筒は手牌で使い切っているので三色は確定していますので。


 完先ルールでは、現実にアガリ牌があるかどうかということよりも、考え方としてどのような形になっているかということが問題になるようです。

 その観点から、現実に一筒が存在しなくても一筒四筒の延べ単と解釈され、四筒でのアガリは認められないと解釈されるのが普通と思います。


麻雀初心者 日付:2004/03/29(Mon)

いつもHP楽しく拝見させてもらってます。完先のことで質問があるのですが。

1.SKルールで、「テンパイ時点で、すべてのアガリ役が確定していなければならない。」とありますが、面前の場合、(ピンフやタンヤオが確定していても)ツモという役が確定してないので、面前ではいかなる役でもあがれない、ということになるんでしょうか?

#各質問でルールが統一されてないことをお許しください。


あさみ    日付:2004/03/29(Mon)

こんにちわ、麻雀初心者さん。おお、質問がたくさん。(^-^)

なるほろ。「すべてのアガリ役が確定」と云う以上、門前自摸和も該当するのではないかということですね。これはSKルールに限らず、JK、PKルールでも、

(3)ロンアガリできないものはツモアガリもできない。
 ここはPKルール/SKルールと同じ。

#「JKルールの3」のコメントです。

となっています。これは逆に言うと「ピンフやタンヤオなど手役が確定していてロンアガリできるのであればツモアガリも可」という意味です。

 ただ「すべてのアガリ役が確定していなければならない」と云うだけでは、「牌底ツモや嶺上開花などの偶然役も確定していないといけないのか」と云う理屈もでてきます。もちろん偶然役をあらかじめ確定させることなど不可能に決まっていますが、このような疑義をさけるために、「偶然役は除く」と書き加えておきますね。


2.普通の完先では、役牌の王手飛車形(白白中中など)が禁止される理由として、役が白中か確定していないと云われますが、「役はファン牌」とすれば、どちらでもあがれるのではないでしょうか?


 たしかに理屈で云えば「一翻が確定しているという点で、翻牌が暗刻と同じこと」といえます。しかしもともと完先は、「先付けというから役を先に付けるのかと思っていたら、最後に翻牌ロンの一翻だけでアガっている。なんじゃ、こりゃあ!」という誤解から生まれたルールです。

 そこから「(数牌などを)先鳴きしておいて、最後に翻牌の一翻のみを完成させてのアガリ禁止」というルールができたわけです。

 その発想が元になっていますので、翻牌同士のシャンポンで一翻確定ということよりも、最後に翻牌の一翻のみでのアガリを禁止することが優先されるわけです。

 PKルールやSKルールは、そのような考え方に沿って作ったルールですが、見たとおり実にギクシャクしたルールとなります。そこで翻牌同士のシャンポン形は可というJK(実用向きの完先)ルールも作ってみた次第です。


3.一索二索三索四索五索六索七索八索九索四萬  七萬八萬九萬 ロン四萬

この場合、手のうちでは一通が確定してますが、最初に鳴く面子は、役に関係していないとダメ、ならば、NGなのでしょうか?


これはSKルールの
(2)最初に数牌をチーポンした場合、そのチーポン面子に関係あるアガリでなければならない。これはPKルールと同様。
というコメントに関しての質問と思います。

 結論から言うと、翻牌などが暗刻であったり、手の内で手役が完成していれば、最初に鳴く面子がアガリ役に関係していなくてもアガリ可です。

これはPKルールと同様」と書き添えてがありますが、そのPKルールには

(2)最初に数牌をチーポンした場合、(翻牌などが暗刻であったり、手の内で手役が完成していない限り)そのチーポン面子に関係あるアガリでなければならない。
としてあります。

 これをそのままコピペすれば良かったのですが、カキコしたとき手抜きしてカッコ内の文を省いてしまいました。ということでこれもPKルールのカッコ内の文を加えておきます。


4.二索三索八索八索五萬六萬七萬白白白  七索七索七索

完先では、上記のようなアガリは認められるルールが一般的なようですが、下記の形のあがりは認められないことが多いと思います。

 三索四索五索五萬六萬七萬中中白白  二索二索二索

 しかしツモあがったとき、白または中はアンコ扱いとなります。
 上の例で、七索ポンの時点でありえる役は、三色同刻、トイトイ、役牌アンコなどですが、後者の例も二索ポンの時点でありえる役も三色同刻、トイトイ、役牌アンコです。実際、ツモアガリしたとき、白はアンコになってるのでアガリOKでは、というのが腑に落ちない点です。


 もともと完先ルールは(数牌などを)先鳴きしておいて、最後に翻牌の一翻のみを完成させてのアガリ」を禁止することが目的で誕生したルールです。そこでその翻牌が、暗刻になるとか明刻になるとかは関係ないのです。


5.王手飛車形がNGルールの場合、上がり牌で役が完成だから、とありますが、以下の場合はどう解釈しればいいでしょうか?

   一索二索四索五索六索四萬四萬四萬五萬五萬  八索七索九索  ロン三索

これも上がり牌で役が完成となり、これはNGにならないのですか?


 NGになりません。
 前述したように、完先ルールは(数牌などを)先鳴きしておいて、最後に翻牌の一翻のみを完成させてのアガリ」を禁止することが目的で誕生したルールです。

 したがって完先ルールでも、翻牌以外の手役のテンパイは、誕生当初よりアガリ可とされるているのが普通です。