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    (385)フリコメ開発株式会社


ある日 帰宅すると、机の上になにやらA4サイズの白い封筒が。
宛先はたしかに自分だが、フリコメ開発株式会社(仮名)という差出人に記憶はない。
(なんだろう)と思って開封してみると、数ページ建てのカラーパンフレット。

そのパンフには、「当社は1992年に創業以来、大規模な再生エネルギー事業をサポートしてきました」とか、「画期的な大型リチウム電池の販売代理をしている」、さらには「世界的なCO2削減事業に関与している」などの文言が並んでいた。しかしそのパンフには 裏表紙に “フリコメ開発株式会社” と記載があるものの、住所や電話番号などの記載はいっさい無い(封筒には、東京千代田区の住所だとか電話やfax番号が記載されていた)。

(なんじゃ こりゃ)と思いつつパンフを見ていると、台所から現れた家人が
「あ、それね。数日前に “そのパンフが届いたらステないで” と電話があった」
はぁ?」と返事すると、
「パンフが届いたころに もう一度 電話するけど、もしパンフが不要なら指定先に送り返すだけで3千円 くれるんだって」
Heron 決定(笑)
毎日 雑談ネタは山ほど生まれてくるが、向こうから飛び込んでくるとは。
※あとで封筒に記載された住所を検索してみたら、某大手新聞社の本社所在地だった。

で 1週間ほどあと、たしかに電話があった。
「もしもし あさみさんのお宅でしょうか」
はい
「わたし オレオレファイナンス(仮名)のサギヤマ(仮名)と申します」
はい
「先日 フリコメ開発(株)という会社のパンフレットをお送りしたのですが、お手元に届いておりますでしょうか」
(あぁ 例のHeronか)とすぐ分かったが、面白そうなので すこし相手をすることにした。

いや、ちょっと記憶がないのですが...」
「そうですか、フリコメ開発という会社の白っぽいパンフレットなんですが」
う~ん、毎日 たくさんのダイレクトが来るので...
「そうでしたか。じつは このフリコメ開発は注目の成長企業でして、いま大規模な増資を計画しているんです」
それは すごいですね
「しかし ただ募集しますと希望者が殺到して収拾がつかなくなってしまいます。そこで選ばれたお客さまだけに優先的にパンフレットを お送りしています」
そうですか、しかしσ(-_-)にはそんな余裕は ないのですが
「いえいえ、みなさん そうおっしゃいますが」

このへんで もう面倒くさくなったので、
パンフは、その日に捨ててしまいました」と云うと、
「そうですか、分かりました」
と意外にも あっさり電話が切れた。

それにしてもσ(-_-)の住所や電話番号、どこで調べたのかいな。 

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