ちと以前の話。
親しい関係の某社で社員と商談らしきことをしていたら、急にフロアの社員がバタバタしだした。中心は50才前後の女性社員で、「ハンドバッグがどうのこうの」と云いながら、あちこち走り回ってる。なんだかせわしない感じで、こっちまで落ち着かない。そのうち商談相手の社員まで、そっちへ行ってしまった。
しばらくして戻ってきたので「どうしたのか」と聞くと、
「女性社員がハンドバッグをなくしたらしい」
「それは困ったことに....それにしても、どうしてこんなにバタバタ？」
「いや、それが....」と彼が話すところによると、彼女が自分の机の中に入れておいたハンドバッグが無くなった。そんなかには運転免許証やクレジットカードはもとより、その日に限ってまとまった金が入っていたという。
「ふ〜ん...しかし会社の誰かがなんて事があるわけないから、どっかへ置き忘れたんでは？」
「そうは思うけど、彼女は絶対に机の中にしまった覚えがあると云うし....」
そこで トイレとか給湯室はもとより、彼女が立ち寄ったと思われるところをなんども探したが どうしても見つからない。他の社員も困ってしまって、しょうがないから
ついに警察を呼ぼうかという話に。こっちもどうも落ち着かないので辞去しようかと思った矢先、「あった あった」とまた大騒ぎ。「おお、それはよかった」と、こっちまでホッとした。そうなると、いったいどこにあったのか聞かずには帰れない。（^-^；
で 結論から云うとトイレにあった、というかトイレの中に置き忘れ。しかしトイレは、本人はもちろん他の社員も何度もチェックしてる。それがどうして今になって見つかったのか。ワケを聞いて、よく分かった。
トイレにゆくのに、いつもはハンドバッグなど持ってゆかない。しかし今日は大金を持っているので、ねんのためハンドバッグを持っていった。その女性用トイレは、扉が内開き（内側に開く）。中に入って扉をしめると、扉の内側の適当な高さのところにフックがある。そこにバッグをかけたが、すっかり忘れてトイレを出た。
無いとなってからトイレを何度もチェックしたが、扉を押し開いて中をのぞき込むだけ。それでは絶対に見つからない。ところがたまたま他の女性社員が同じトイレを使用した。中に入って扉を閉めたら目の前に.....
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