30年ほど前、某会社のG会長を住まいであるマンションまで車で送っていった。マンション近くの駐車場に着くと、「部屋に上がってお茶でも飲んでゆけ」という。しかしG会長が借りてるスペースは満杯のよう。「駐める場所が無いようなので」と遠慮すると、会長がGと書いてある場所の横を示して「ソコが空いてる」
しかし たしかにソコは空いていたけど、S という名前が書いてある。そこで「アソコはヨソの駐車場では?」と問い返すと、「いや、この前 アソコも借りた」「そうでしたか」というのでソコに車を駐め、会長宅へおじゃました。
数時間 雑談しているうちに、すっかり夜も更けた。そこで会長宅を辞去して、駐車場まで戻ってきた。駐車場の入口あたりまで来ると、中でなにやら大きな声がする。見ると40才くらいの女性が30才くらいの男性に、しきりに「ゴメンナサイ」と謝っている。
しかしサラリーマン氏は「ゴメンで済めば警察はいらないわっ!」などと大声でわめいている。そしてじっさいに警官が1人いて、「まぁまぁ」と男性をなだめている。
(何があったんだろう?)と少し聞いていると、どうやら男性の借りてる場所に女性が車を駐めてしまい、戻ってきた男性が怒って警察を呼んだらしい。(そりゃあ、この女が悪いわなぁ....)と思いつつ、そばへ近づいた(だってσ(-_-)が車を駐めたすぐ近くでワイワイやっているので)。そのまま近づいていってσ(-_-)の車に乗ろうとしたら、いままで男性にペコペコしていた女性がσ(-_-)に向かって、「ちょっと、その車 あなたのっ?!」
びっくりしながら「はぁ、そうですが...」と返事すると、「あなたっ!、どうして私のところへ車を駐めてるのよっ!!」(怒!)
(ええっ!?(@-@))と思いつつ、「いや、ここはGさんが借りている場所では....」と返事すると、「どこにGなんて書いてあるのよっ!、Sって書いてあるのが見えないのっ!」(怒!、怒!)
「いや、あのその.....」とへどもどしていると、警察官まで「キミかね、そもそもの事の起こりは....」
この時点で、どうやらG会長が間違えていたらしいとは思ったが、ここで説明しても始まらない。「あの あの あの.....」と 口をパクパクさせたあと、「どうもゴメンナサイ....」と謝った。すると女性が、「ゴメンで済めば警察はいらないわよっ!」
いやもう、あれくらい参ったことはなかった。とにかくその場はひたすら謝り、警察官にもさんざん文句云われてから勘弁してもらった。後日 G会長にその話をしつつ、「会長が“アソコも借りた”と云われたので....」と恨み節を云うと、「そうかそうか、オレの勘違いだったか。ワッハッハ....」のひと言で終わった....(ノд`)
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