イラクで拉致された日本人が全員解放されたそうで。いろいろ意見はあるにしても、なにはともあれ喜ばしい。それはいいが、この件について、先日、「日本人を乗せたタクシーとか雇われドライバーが手引き(武装グループに協力)している可能性がある」という話を聞いた。
たしかに外国では運転手が犯罪組織や武装グループ、あるいは警察などの手先になっていることがよくあると聞く。じっさいσ(-_-)の身近でも、そういう事態に直面した話をいくつか聞いている。近いところでは、近所の○国。
いまから20年くらい前、○国では、外国人が午後6時以降(だったと思う)に入国したとき、空港へ女性が迎えに行くのは禁止だった(いまはどうなのか知らない)。理由はよく分からないが、どうやら風俗関係の問題からだったらしい。
といっても外国人でも○国人と結婚している場合がある。その場合は検問を受けても女性が結婚証明書みたいなものを見せれば問題はない。しかしすべての車を検問するわけではない。怪しいと思った車だけをチェックする。そこでファミリーではないと云うことがバレると、警察へ連行されてみっちりしぼられ罰金を払うことになる。
そこでこれを利用して、タクシーの運転手が警察と結託して金稼ぎをやっていた(らしい)。中には迎えにきた女性までがグルだったりすることもあるそうな。
空港タクシーにアベックが乗ったとき、少し会話を聞けば、観光客と迎えの女性だなんてことはすぐ分かる。するとタクシーの運転手は、走行しながらどこかに隠れているパトカーに合図を出す。合図を受けたパトカーは、空港の出口などで待ち伏せして検問を行う。
とうぜん証明書なんてない。そこで「現行犯逮捕、署まで連行」という話になる。これがそのまま警察に連行されて罰金を払うなら、タクシーの運転手は正義の味方。しかしオロオロしている日本人の客にむかってタクシーの運転手は「ショーブ!、ショーブ!、○X△※...」と叫ぶ。
客には運転手が何を言っているのか分からない。同乗の女性が通訳する。
「運転手が“警官とワイロで話をつける”と云っている」
「え?、どれくらい出せばいいんだ?」
「○○万円くらい」
「そんなにか」
「警察にゆけば逮捕されたうえ、どうせそれくらい罰金をとられる。ここで話がつけば、警察へゆかずに済む」
「そうか」というので、日本人は金を出す。
そんな記事を読んで、(へ〜、そんなことがあるのか)と思っていたら、知人のOが○国へ行った。帰国してから会ったとき、開口一番
「いやぁ、ひどい目にあった」
「どうした」
「実は....」と云って話だしたのが、そのまんま東。
(へ〜、こいつもひっかかったのか....)と思いながら聞いていると、
「そいでさあ、運転手は“ショーブ!、ショーブ!”って云うし、女もそうした方がいいというので、思い切って○○万円だした」
「ふ〜ん」
「そしたら警官が、“今度だけは大目に見る”とか云って行っちゃった。いやぁ、ショーブしてよかったよ」
(アホか....)と思ったが、「逮捕されなくて、よかったね」と云っておいた。
フ○リ○ンでは、運転手and警察=武装集団の一員と言うこともあるそうな。
知人のNがバスで観光巡りしているとき、パトカーがバスを停止させた。何事と思っていたらバスに乗り込んできた。そして自分の帽子や警察バッジを示しながら何か云う。通訳によれば、「帽子や警察バッジを買え」と云っていると云う。
買わないとバスが出発できないので、みんな何か買った。上着まで売ったので、警察官は上半身が下着姿になった。すると今度は拳銃を抜いた。(まさか、拳銃も買えというのか)と思っていたら、「外へ出て試し打ちをしないか、一発○○円だ」と云っているとのこと。さすがにみんな遠慮したところ、それで解放してくれたそうだ。
しかし帽子やバッジ、上着を売ってしまったら自分が困るだろうと思ったら、どうやらフ○リ○ンには、そういう装備を売る専門店があって、誰でも買えるということらしかった。
こんな話をいくつか聞いているので、イラクでも、雇われドライバーがいろんな組織とどこでどうつながっていても不思議ではないと思った次第。
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