嫁に行った娘から年賀状が来なかった。(忙しくて忘れたな)と思っただけで、別に娘に云う気はなかった。しかし数日後、女房が娘にあったとき、それを話した。すると娘が「子供が生まれて大変だったので(11/20に生まれた)、投函は主人に頼んでおいたのに....」とプリプリ。
帰宅した旦那に云うと、「いや、オレはちゃんと出した」、婿は会社のお得意様関係の分といっしょに、たしかに出したとという。女房からその話しを聞いたが、「ウチの分だけ書き忘れたか、1通くらい郵便局の方でどこかに紛れ込んでしまったんだろう」と気にもとめなかった。
しばらくして娘が女房と趣味の会にでかけた。できたての赤ん坊をつれていったら、サークル仲間の主婦連が口々に
「まぁ、可愛い。いつ生まれたの? なんという名前?」
「えっ!」
サークル仲間にも、赤ん坊の披露もかねて家族写真をプリントした賀状をだしてある。赤ん坊の名前を覚えていないことはあっても、生まれたことも知らない筈はない。
そこでおそるおそる「あの〜、年賀状、届きませんでした?」
すると主婦連、「えぇ、まぁ....」
娘、呆然....(1通、どこかへ行っちゃったんじゃなくて、ぜんぜん出してなかったの!。ひょっとして自分の親元にも出してないの?!)、さっそく主人の親元に電話してみると「来てない」という返事。
これで娘は、怒り心頭。「いくら忙しくて出さなかったとしても、正直に云えばいいのに。どうしてウソ云うのよっ!」と帰宅した亭主を締め上げた。(笑)
すると婿さん、「いや、オレはたしかに出したってっ」
「1通や2通ならともかく、全員届かないなんてことがあるわけないでしょっ!」と、とんだ夫婦喧嘩。
ところが翌日、婿さんがお得意様に電話したとき、「お前んとこは、年賀状もよこさんのか」と叱られた。
「ええっ!」と、今度は婿がビックリ。そこで今度は、ほかのお客様に聞いてみると、みんな「来てないぞー」
そこで事情をさっそく調べたら、真相はこうだった。
最近は年賀状の売れ行きも減少している。そこで郵便局は、大口のお客様には会社まで集めにゆくサービスをしている。
そこである日、会社まで取りに来た郵便局の職員に、会社の分と一緒に家族分も併せて渡した。ところがこの職員、郵便局へ持って帰らず、途中で全部捨ててしまった。(゚0゚)
収集に来た職員は繁忙期における臨時雇用者だったそうだが、収集した郵便物は、郵便局へ持って帰るだけ。捨てようが捨てまいが、本人は郵便局へ帰る。どうして途中で捨てるのか?#収集先の報告とか賀状の整理とかはあるらしい。それが面倒で捨てたか?。
そんなケシカラン奴は懲戒免職と云いたいが、もともと年末だけの臨時雇用者。報酬を受け取って、とっくにいない。郵便局がこの臨時職員にどう対応するか分からないが、それは郵便局の問題。夫婦喧嘩までした婿の方としては、「どうしてくれるっ!」
すると郵便局いわく。
「大変申し訳ありません。しかし本人が白状しないので、賀状がどうなったかまったく分かりません。出された枚数を官製葉書でお返ししますので、それでご了承願います」
怒っていても問題は解決しないので、それで了承したと。といっても何枚出したのか、正確な数はわからない。そこでおおよその枚数を申告した。すると「ではそれだけお渡ししますので、ご都合の良いときお越しください」
σ(-_-)の感覚では、なんだかムチャクチャな対応に思えるが、婿のほうはそれで了承した。そして後日、郵便局へ出かけて受け取り、一件落着させたという。
しかし1臨時職員の起こした事とはいえ、大量の郵便物が行方不明という問題。取り上げようによっては新聞沙汰。被害者が了解してるので何ともであるが、なんだか釈然としない出来事....
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