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    (189)特級厨師


 隣町に豪華な中華料理店ができた。建物も立派だし、駐車場も広い。開店してから押すな押すなの大人気。σ(-_-)も中華料理は好きなので、いつか行こうと思ってた。

 開店してから一ト月ほど経ったとき、所用で名古屋へ女房と出かけた。帰り道、その中華料理店の近くを通った。「ちょうど夕飯どきだ。寄ってみるか」というので、駐車場へ車を入れた。

 おりしも夕飯どきで、駐車場は満杯。それでもようやく車を停めて店に入った。しかし待ち席も空いてないくらいの満員。帰ろうかと思ったが 店の装飾もなかなかだし、せっかくなので待つことにした。

 30分程経ってようやく席へ。「ご注文がお決まりになりましたら、ベルを押してください」と云って、小姐(シャオチェ=ウエイトレス)は下がる。

 備え付けのメニューを開いて驚いた。メニューは横書きになっていたが、その一面を使って9人の料理人に顔写真がずらり。それが全部 中国人。それだけでも「へ〜」だが、それだけなら単なる ピコピコピコ(30へ〜)

 本場から料理人を呼んできた店なら、ほかにもある。ただ店の大きさの割りに9人というのは、たしかに多い。ところがなんと9人のうち、5人が特級厨師。4人が1級厨師(おお、これが噂に高い特級厨師か!)ピコピコピコピコピコ(60へー)

 おまけに9人の厨師のうち、3人が点心専門。点心好きのσ(-_-)としては、ピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコピコの90へー(^-^)V

 さっそくビールとともに、まずは好物の焼き餃子を注文する。女房はエビチリ定食
 待つこと○○分、焼き餃子エビチリ定食が運ばれてくる。ところがこの餃子、見ただけでなんとなくおいしくなさそう.... なんとなく油まるけで、おまけに合わせ目の皮が白くなっている(乾いている)(ン?)と思ったが、とにかく口に入れた。

 おい、見たマンマやんけっ!(皮が乾ききっているうえに油まるけで、ちっとも おいしくない)ボコボコ(マイナス50へ−) 思わず女房の顔を見ると、女房がご飯を口に入れた状態で変な顔をしている。「どうした?」と聞くと、「おいしくない....ご飯がパサパサ....
 「ふ〜ん、一口 食わせてみろ」 食べてみたら、たしかに女房の云うとおり。「うん、こんなの、ペーでも食べん」ボコボコボコボコボコボコボコボコ(マイナス100へー)
#「ペー」は、うちの飼い犬。世界一の長寿犬で書いた通り、おん年115才の非常な老犬。咀嚼力が低下しているので、今日炊いたばかりの水気のあるご飯は食べるが、昨日の残りのパサパサになったご飯はまったく食べない。

 そこで帰るとき、卓上にあったアンケートにしっかり感想を書いて店を後にした(もちろん住所と名前入りで)。

 どうしてこんなにまずかったのか、理由はさっぱり分からん。そこで勝手に思うこと。
 中国ではご飯は炒めるか(炒飯)か、なにかぶっかけたり(天津飯、中華飯)する。となるとご飯はパサパサの方がいいのかもしれない。そこで特級厨師だろうが百級厨師だろうが、日本風のふっくらしたご飯の炊き方を知らないのかも。

 餃子だって、日本人が単に餃子といえば焼き餃子のこと。しかし中国で焼き餃子は、メイン点心ではないと聞く(焼き餃子は山東地方の点心だが、もともと残り物で固くなってしまった水餃子を、翌日、鍋で焼き戻して食べたのが始まりとか)。そいで特級厨師でも、焼き餃子などまともに作ったこともないのかもしれない。とにかく、そのマズサには恐れ入った。

 そこで半年後、あのまずさが偶然だったのか本物だったのか確かめるため、いやがる女房を誘って、もう一度、その店に行った。(-_-;

 確かめるためだから、σ(-_-)は前と同じ餃子を注文した。状況は前と同じだった。アンケートにしっかり書いたのに、何も反映されとらん....

 女房は最初からご飯ものを注文するのを嫌がって清湯麺(チンタンメン)を注文した。σ(-_-)も一口食べてみたが、こいつはおいしかった。ていうか清湯麺は中国式麺料理だから、おいしくて当たり前。結局ご飯は食べなかったけど、餃子がこんなにまずいのでは、さすがにもう行く気はない。

 

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