(102)親子の声
高校時代、友人のTいわく。「最近、俺の声が親父に似てきた。電話でときどき間違われる。そこで先日、かかってきた電話に、親父の振りして応対してやったら面白かった」
そんな話があって1ト月あとぐらい、用事があって T に電話した。
「もしもし、Tです」
「おう、俺だぁ」
「どちらさまですか?」
「なーに云ってるんだ、俺だよ、俺」
「は、どちらさまでしょう?」
「お前なぁ、ネタは割れているんだよ。俺にそんな振りしたって無駄だって」
「あ、浅見さんですね。少々お待ちください」
「(げえっ!、本物だったかっ(℃゚))」
ン十年経って、うちの子供のうち、長男と3男の友達に同じことをやられた。(笑) そのうち3男の友達のはもっと程度がはげしかった。
「はい、浅見です」と電話に出ると、いきなり用件を話し出した。子供に電話だとは思ったが、誰にしゃべっているか分からない。「どの子に電話でしょう?」と聞き返したが、相手にしないでしゃべりまくる。内容を聞いていると、どうやら、3男宛のようだ。
「少々お待ちください」と云ったのだが、「なーに、云ってるんだ、お前」と相手にしてくれない。仕方がないので強引に保留にして3男につないだ。しばら経って3男が部屋に来て、「○○が“
失礼しました ”って云っといてくれだって」(笑)
いずれにしたって男坊主にかかってくるのだから、間違われるのはσ(-_-)しかいない。それで女房にはそんな経験はないと思っていた。実はσ(-_-)には娘もいる(何とかの子沢山なのだ....)。彼氏ができたが、娘は名古屋に住んでいる。そこで我が家に彼氏から電話がかかってくることはめったにない。
先日、ある日の午前1時、PCの前に座っていたら電話がリーン。(お、こんな時間に誰だろう?)と電話に手を伸ばす。すると珍しく女房が起きていて、おまけにたまたま電話の横にいたので先に電話に出てしまった。(たぶん△△だろう。ならすぐ電話が回ってくる)と思っていたら、回って来なかった。
(ふ〜ん、σ(-_-)じゃなかったのか。しかしこんな時間にいったい誰だったんだ)と思っていると、やがて女房がきた。
「いまの電話ね、○○さん(娘の彼氏の名前)」
「えっ、こんな時間になんだ?」
「それがね、娘に電話するつもりで携帯のボタン押し間違えたんだって」
「ふ〜ん」
「『はい、浅見です』って電話に出たら、いきなり『XX?(娘の名前)』って云うの。思わず絶句してたら、今度は疑問調で、もう一度『XX?』。それでまだ誰だか分からなかったので、『あの、どちらさま?』と聞き返すと、電話の向こうで『あ〜っ』だって」
声は似てても相手が違うことに気付いたらしい。それから「失礼しました」とさんざん謝って電話は切れたそうだ。しかし互いの親公認の仲だからいいけど、もう呼び捨ての関係かい。。。。(笑)
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