ドラ05・赤牌


 赤牌はいつ頃、どのような経緯で生まれたのでしょうか。


 これには2説あります。一つは1970(s45)年、大阪で万国博覧会が開催されたとき、シンボルマークである桜の花をもじって考案され、
関西のブー麻雀で使用され始めたというもの。
    
          桜をかたど日本万国博シンボルマークた五つの花びらは、世界の5大州を意味し、
中央の円は日の丸をあらわしている。日本に世界の人が集まり、
進歩と調和を果たすことを象徴しています。



   もう一つは、1964(s39)年、東京オリンピックのとき、五輪マークをもじって考案されたというもの。しかし赤5筒が大阪に発祥したことは
  確かです。そこで大阪万博に由来するという説の方が有力と思います。いずれにしても一般大衆の中から自然に生まれたのではなく、ブー
  雀荘が射幸心をアップする為に考案したように思われます。


 九州地方には赤の 3 があるそうですが、なぜ九州地方だけ 3 なのでしょうか。


 赤3を使っているのは九州だけではありません。
しかし九州でもっとも使用されているとすれば、赤3が最初に考案されたのが九州だったかも知れません。


 赤牌が万索筒で4枚ある時、なぜ筒子だけが2枚なのでしょうか。


 赤牌が4枚ある時、赤五筒 だけ2枚なのは、最初に赤牌ができたとき 赤五筒が2枚だったからだというだけのことと思います。


 赤牌は赤五筒のほかに赤五萬 赤五索も定番ですが、赤三筒 赤三索 赤三萬 赤七萬 七筒 七索 もあります。
これらも関西のブー麻雀から発生してきたのでしょうか。


 ブーマンは関西から西国方面に広がってゆく中でスポーツ麻雀と呼ばれました。
赤五筒以外にも関西のブーマンから直接できたものもあるかも知れませんが、多くはそのスポーツ麻雀から派生してきたものと思われます。
また名古屋には赤二索、赤二萬、赤二筒もありますが、九州へ行くと赤一索もあります。


 すると赤牌は一度にいろいろな種類ができたのではなく、徐々に出来てきたのでしょうか。


 そう思います。
 まずは大阪万博をきっかけに赤五筒が作られた。そのうち“赤五筒だけでは...”というので、赤五萬 赤五索も作られた。
さらに“赤5では全帯(チャンタ)のときに使用できない”というので、赤三筒七筒が作られた。その関連で赤三萬 赤三索 赤三筒 赤七萬 七索 が作られた
と考えられます。

 おまけにここまで行くと、“何牌を赤く塗っったって構わない。とにかくギャンブル性大きくしよう”というので、赤二索、赤二萬、赤二筒
赤一索などが作られるようになったと思います。

 赤牌については、
(1)最初は赤三筒だけだった。のちに赤五筒/赤七筒ができた。
(2)最初から赤赤三筒/赤赤五筒/赤七筒が考案された。しかし関東では赤五筒、関西・九州では赤三筒3というように、地方によって好まれた牌が異なって普及した。
などの説もあります。



    赤牌は全国どこでも1枚一翻でしょうか。


 基本的には、そうだと思います。しかし同じ一翻でもドラと同じ扱いであったり(アガリ役にならない)
翻牌とおなじ感覚の一翻であったりするようです。

 また赤五筒 赤五萬赤五索を同時に3枚、手牌で使ってアガると跳ね満となったりするなど、ルールはさまざまです。
たとえば、名古屋の某フリー雀荘では、次の手を四筒でアガると、タンヤオ(1)/サンシキ(1)/赤3(赤ゾロ(8)で倍満となります。
  三筒赤五筒三萬四萬赤五萬八索八索    七萬七萬七萬   三索四索赤五索 ロン四筒

 ※この雀荘では赤二索、赤二萬、赤二筒も入っているので、三索四索とか三筒四筒という形になると、赤牌の両門待ちになります。
 

 このコラムのトップで、赤五筒 は大阪万博を機に誕生したという説と、東京オリンピックを機に誕生したという説の2説あるが、
大阪万博説の方が有力と書いた。しかしそれを訂正する。

 月刊近代麻雀に、まんトリまーじゃんトリビアの略)というコーナーがある。云うまでもなくいま流行の「トリビアの泉」に
ならった企画で、毎回、福地ハカセが麻雀の雑知識を解明してゆくというコーナー。

      
       サービス(^-^;

 その今月号(H16.9月号VOL472)で、赤五筒の起源が解明されていた。それによると、初めて赤五筒を製造したのは、大阪のミズノ 丸一
という会社とのこと。1964(s39)年、東京オリンピックを機に製造したものだという。

 当時、麻雀牌1セットにつき500円の税金(トランプ類税)を取られた。これを136枚で除すると1枚が3円67銭ということになる。
予備の白牌(はくハイ)と、ゲームに使用しない花牌は税金の対象ではなかったが、赤五筒 はゲームに使うための牌。
それを2枚入れると、税金が7円35銭ほど高くなる。そこで大阪の税務署に、これまで通り、総額500円(結果的に1枚あたり3円62銭となる)
のままにしてほしいと頼みに行ったというエピソードがあるそうだ。

   

 ということで、赤五筒の誕生については、これにて一件落着〜。


keito 投稿日:2004/10/12(Tue)

 また質問させてください。今回は赤ドラについてです。
 赤ドラ有りでドラ・裏ドラが共に五筒だった場合、赤五筒 は4役になるのでしょうか?

 なんとなく、赤牌はドラ表示とは関係ない特殊なドラなので「赤の分は単独で先に数えて、裏ドラを数える時には赤牌効果は
すでに消えている
(赤ドラは一回しかカウントしない)」なんて考え方も出来るのではないかなと思ったもので・・・^^;


あさみ 投稿日:2004/10/12(Tue)

こんにちわ、keitoさん

 これは「表ドラが五筒なら1枚2役(ダブドラ)になる。そしてもし裏ドラも五筒なら、裏ドラの方でも赤ドラと裏ドラがダブっているとして、
合計4役になるのか?
」という意味ですよね。

 赤牌麻雀のことは詳しくないので、よく分かりませんが(なにせσ(-_-)はやらないので(^-^;))。
 しかしまぁ、赤牌は1枚1役。そこで表ドラが五筒であれば、赤五筒 はダブドラとして1枚2役。しかし裏ドラも五筒であっても、
赤牌効果は既に消えているので(赤ドラは一回しかカウントしない)、合計3役ということになるのではないかと思うのですが...