Tile colection 珍奇牌

    (22)龍鳳牌


 三元牌といえば、しかし麻雀が成立した19世紀後半には、まだ は登場していなかった。現在、確認されている1865年製の麻雀牌のに相当する牌は「」、に相当する牌は「」である。しかしこの「晩涼」牌は、現在1セットしか確認されていないので、当時も少量しか製造されなかったと思われる。

 さすがの麻雀博物館も、(現時点では)「晩涼牌」は所蔵していない。そして先般、幻の魚1索が発見された。そこで幻牌として次の狙い目は、「晩涼牌」。その麻雀初期の頃、三元牌として主流であったと思われるのが、この龍鳳牌(ロンフォンパイ)。
 もっとも初期の形がこの牌↓。 まだの風牌がなく、代わりに公侯将相(こうこうしょうそう)という牌が入っている。そこで下記の牌は公侯将相牌と通称されている。



 が皇帝、は皇后(“ 龍鳳 ”ではなく“ 鳳凰 ”と表現した場合は、が皇帝 が皇后)。は皇族クラス、は大臣クラス、は将軍、は宰相クラスを表す。が皇帝、が皇后であるから、中国では結婚式を龍鳳配(ロンフォンペイ=龍と鳳の配偶)と表現するとも聞く((ペイ)は(bai=パイと音通))。

 そんな龍鳳牌の普及タイプが、これ。↓1925年頃に上海あたりで製造された。杉箱入りであるし彩色が褪せているので骨董的価値は低いが、資料的価値は高い。



 この写真では分かりにくいので、拡大したのが次の写真。見たとおり、三元牌が はではなく龍鳳となっている( は現在と同じ)。



 麻雀博物館は、彩色が褪せていない龍鳳牌を所蔵している。とうぜん博物館の牌のほうが骨董的価値が高い。しかし博物館とσ(-_-)では、パワーが違う....(ノд`)

博物館所有の龍鳳牌


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