錯和 01・チョンボという漢字
通常「チョンボ」と呼ばれる行為は、正式にはどう表記されるのでしょうか。
チョンボは錯和(ツァホゥ)とか、沖和(チュンホゥ)と表記されます。錯(ツァ)は「間違い」、沖(チュン)は「虚(むな)しい」という意味です。そこで錯和と書けば間違いアガリ、沖和と書けば虚しいアガリということになります。いずれにしてもチョンボはこの錯和、あるいは沖和が訛(なま)ったものです
どちらも間違いアガリという主旨ですが、「錯和」の方がよく用いられます。一説に沖和にはイカサマアガリというニュアンスがあると云います。
チョンボが「錯和」の訛ったものだそうですが、「錯和」は字から判断すると和がりに関するペナルティーのように思えます。
ではアガリ以外のペナルティーの時はどう表記されるのでしょうか。たとえば壁牌を修復不可能な程乱した時等です。そういう場合はチョンボと呼ぶ事がすでにおかしいのでしょうか。
たしかに「錯和(ツァホー=チョンボ)」は厳密には「間違いアガリ」という意味の用語です。 しかし日本では間違い行為全般を指す用語となっています。そこで日本では壁牌を壊してゲーム進行不可能にしたような場合も、チョンボと呼称されています。これは元々の中国語に、一般的なミスに対するッキリした用語がないせいと思います。でこのような場合、中国では何というかというと、それがゲームにあまり影響がない問題であれば、そのプレーヤーは「不小心(プーシャオシン=ワザとではない=ゴメンね)」などと云って謝罪し、ノーペナルティでやり直しします。
影響が大きい問題であったり、大きな勝負をしているゲームであれば、それなりのペナルティの支払いがなされます。ペナルティの額は一定しておらず、そのときの状況によるようです。