チーポン 03・暗順子?


 ロン和がりの場合に刻子は「明刻」扱いになるのに、順子は「暗順」扱いになるのは何故でしょうか。

 これはルールの歴史、また他のルールとの絡みが大きく関係しています。詳述は大変ですので、結論的な部分だけということで。

 もともと中国古典麻雀には門前清という役、すなわち門前清摸和一翻とか、門前清栄和・加10符というものはありませんでした。また順子も暗・明の区別などありませんでした。あったのは暗刻子・明刻子(含・槓子)という区別だけだったのです。

 しかし日本麻雀において門前清の比重が高くなり、はじめて暗順子・明順子という概念が生まれました。しかしまた一翻縛りというルールも誕生しました。そこで仮りに「栄和メンツは明順子」としますと、平和のみは一翻下がりのノー翻となり、黙テンで栄和できないことになります。

 その辺りの問題と他役のとの兼ね合いいもあって(三暗刻は門前でなくても、その部分さえ手の内にあれば両翻つく。しかし三色は、手牌すべてが門前でなければ一翻下がりとなる)、現在のような扱いとなっているのです。