Book review 

    (78)麻雀の未来


 ’06.5/5、「麻雀の未来」という同人誌が刊行された。

   

 右側は裏表紙であるが、σ(-_-)はこっちの絵も好き。(^-^)

 目次は次の通り。
麻雀マンガ三十年史(前編)      izumick
この麻雀マンガは読んどけ!20冊   izumick
片山まさゆきの世界
麻雀学事始                浅見了
麻雀の樹 予告篇           ぴゅー太郎
麻雀は博打かゲームか          福地誠
麻雀はギャンブルゲームではない    草場純
麻雀プロ業界とメディアの現状    overdrive
千式麻雀の誕生             ヒロタシ
ある奇人の疑心            ハンバート
「東京マージャンMagazine」と愉快な仲間たち塔四郎
麻雀で喰うには? その体験的考察  福地誠
編集後記                  いたる
表紙イラスト    よしたにさま   ゴトウさま

 いままで麻雀商業誌はかずかず刊行されているが、同人誌の刊行は史上初めて。それだけでも画期的なできごとであるが、コンテンツもすばらしい。体裁も本格的なオフセット印刷でおどろいた。

 いちおうσ(-_-)も「麻雀学事始」を寄稿しているが、これは日本における麻雀学の黎明期を俯瞰したモノではない。単なるσ(-_-)の麻雀研究の半自叙伝のようなもの。ターヘルアナトミアの翻訳書が「解体新書」、その翻訳の苦労話が“蘭学事始”。「麻雀学事始」は、その“蘭学事始”と同様の主旨。そこで他人の苦労話なんか興味がない人にとっては、まことにどうでもいい内容。(_ _; しかし他のコンテンツは、まことにすばらしい。

 izumick さんの「麻雀マンガ三十年史(前編)」は本邦初のマンガ史総覧。「片山まさゆきの世界」は、麻雀マンガの巨人、片山まさゆき作品の全解剖。ぴゅー太郎さんの「麻雀の樹予告篇」には、(早く本編が読みたい)との思いが募る好編。

 福地誠さんの「麻雀は博打かゲームか」は小品ながら読ませる。同じく福地さんの「麻雀で喰うには? その体験的考察」は、タイトル通り、麻雀とギャンブルとの体験的考察。

 overdriveさんの「麻雀プロ業界とメディアの現状」は、タイトルの名に恥じない内容。特にブログやSNSなど、麻雀プロのメディアに対する取り組み方の指摘は鋭い。ヒロタシさんの「千式麻雀の誕生」は、千式麻雀の勝敗評価法が純麻雀と同じである事もあって、興味深く読ませてもらった。

 ハンバートさんの「ある奇人の疑心」は、世に言うオカルトvsデジタル打法に対する自分の心の変遷をコラムったもの。#よろしかったら、σ(-_-)が開発した究極の打法、“行き当たりばったり打法”の仲間に入らないか....(^-^;

 塔四郎さんの「“東京マージャンMagazine”と愉快な仲間たち」は、氏の発行していた“東京マージャンMagazine”のエピソード裏話。

 全体で100ページ足らずの小冊子ながら どのコラムも読み応えがあり、本邦初の麻雀同人誌という域を超えたデキであることが喜ばしい。

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