Book review 書壇。
(7)天使の賭け
今月号(2月号)の近麻オリジナル、「天使の賭け(若林健次)」というコミックが面白かった。現時点でストーリーを語るとネタばらしになってしまうので控えるが、一言で云うとポーカーと麻雀を合体させた勝負の詐欺ストーリー。
非常に面白かったが、実は「天使の賭け」にはオリジナル作品がある。映画のタイトルは忘れたが、たしかポールニューマン主演のポーカー詐欺映画だった筈。いうならユルブリンナー監督/主演の「荒野の七人」と、黒沢明監督の「七人の侍」の関係か。
単純に云えばオリジナルがしっかりしてるから、それを土台にした作品も面白いのは当たり前ともいえる。しかしオリジナルをどう活かすかは作者の力でもあろう。実際「天使の賭け」は、ポーカーの遊び方を麻雀にうまく取り込み、ユニークな面白さを醸し出すことに成功している。
「天使の賭け」は連載モノではなくて単発モノであるが、これがオリジナルだったら、間違いなく今年のコミック大賞のノミネートしてた。