Book review 

    (13)生家へ


 阿佐多哲也の著作となれば、なんでも買う。もちろん新作が発行されることはあり得ない。あくまで新装丁による新刊がその対象。先日も書店で「生家へ」の文庫本を見つけた。
講談社文芸文庫(4-06-198257-5)

 「生家へ」は、昭和52年から昭和54年にかけて中央公論社の文芸誌「海」に連載された作品。中央公論社は昭和54年(1979)単行本としたものを、昭和61年(1986)、文庫出版している(中公文庫)。それを今度は、講談社が文庫化したもの。

 それはいいけれど、これがものすごく高い。なんと税別で1250。これはもう単行本の価格だ。そもそも文庫というのは廉価なのがウリ。じっさいそれが1250円というのは、いくらなんでも、ちと高い。書店主といっしょに、思わず「高え〜」(書店主は懇意な人)。

 こんな値段で買うと、出版社が味を占めて文庫本が高くなる懼れがある。そこで止めておくべきかなと思ったが、やっぱり買ってしまった。。。。(-_-)

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