システム評価1

◆ ターンアラウンド

 ユーザーがデータを入力してから、その結果が戻ってくるまでの時間を言います。 (主に1件の処理に対して)

 ターンアラウンド = 処理待ち時間 + CPU時間 + 入出力時間

 過去問題でタスク(スケジューリング)関連と合わせて出てきますが、「処理時間順方式」と言われたらCPUの処理時間が長いものほど優先順が下がると思ってください。

◆ レスポンスタイム

 ユーザーがデータを入力してから、その応答が戻ってくるまでの時間を言います。(結果じゃない事に注意。) 要は、要求を受け付けましたというメッセージを受け取るまでの時間で、裏では結果を出すために処理を続けていると言う事。

◆ スループット

 単位時間(一定時間)あたりの平均処理量を表します。・・と書かれても分かりません。 スループットは、そのコンピュータの性能を測る指標の1つで、CPUの処理能力だけではなく周りの機器も含めた性能の評価した値です。

◆ ベンチマーク

 コンピュータのハードおよびソフトの処理速度を計測する試験の事です。 だいたい用途に応じて使用するベンチマークが違いますので気を気をつましょう。

浮動小数点演算 ・・・ SPECfp、LINPACK

整数演算 ・・・ SPECint、Dhrystone

トランザクション
データベース
・・・ TPC-C


◆ 単位とか

FLOPS ・・・ 1秒間に何回の浮動小数点演算ができるかを表す単位。

MIPS ・・・ 1秒間に何回の命令を処理できるかを表す単位。 Million Instructions Per Second の略なので、1MIPS は1秒間に100万回という事になります。

CPI ・・・ CPU1クロックの間に、処理できる命令回数の事を言います。 しかし、CPUの1クロック周期時間がないと単純に性能比較ができませんので、 性能比較する際は

 CPUのクロック周期時間 × CPI

で算出して比較しましょう。


◆ 高速化率の計算(アムダールの法則)

 システムの一部分だけを改善して性能向上を図った場合、 全体的にどのくらい性能が上がったのかを計算します。

改善後実行時間 改善を受ける部分の実行時間 改善を受けてない部分の実行

改善度


 過去問題として以下の様な問題が出題されます。

 ベクトル演算速度だけが現在利用しているコンピュータをの6倍のコンピュータを導入する。 処理の60%がベクトル演算で残りが非ベクトル演算として、その他の条件が変わらない場合、処理速度は何倍になるか?

 時間の比率を求めるものなので、導入前の実行時間を 10a として、元のベクトル側の実行時間を 6a (60%なので)、非ベクトル側を 4a (40%なので)としましょう。 そしたら下の様な計算になります。

6a 4a 5a (改善後実行時間)

6


 つまり2倍になった事がわかります。


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