カルノー図

◆ カルノー図

 複雑な論理回路や論理式を簡単化にしたものをカルノー図と言います。
 例として下の様な論理式があったとします。

 A・B・C+A・B

 この論理式をベン図で表すと、下のようになるはずです。



 結局は、A・Bになってしまいます。
 ここでカルノー図を用いる事で、上の 「A・B・C+A・B」 から 「A・B」を導き出そうというのが目的だそうです。

 図の作り方は以下のようにします。

 Z=A・B・C+A・B

 このA、B、Cの3つに 0 か 1 の値を入れて、それで算出したZの値を表に書いていくことになります。

  CD
00 01 11 10
AB 00 0 0 0 0
01 0 0 0 0
11 1 1 1 1
10 0 0 0 0

 ここで1の箇所を正方形、または長方形の形で囲むということになりますが、以下の様なルールがあります。

 ・囲んだ長方形の中のセルは、全て1であること
 ・囲んだ長方形の中のセルの数は、1、2、4、8・・・・  と2の階乗であること
 ・同じセルを2つ以上のループで共有しても良い
 ・カルノー図の上下の端、および左右の端は連続していると考えて良い

 上記のルールから色の付いた場所を囲んで1つのグループにしてよい事になります。
 という事で図からは、AとBが1であれば良いと言う事が分かるので、これを論理積で表します。 すなわち A・B と言うことが導きだせます。
ここでAが 0 であれば良いという条件ならば、逆にAの否定を使います。

 上の例では、グループが1つしかできませんでしたが、2つ以上になった場合は

(グループ1の論理積)+(グループ2の論理積)+・・・・

 という感じで式を作っていきます。


 では、ここでH19の春期の過去問題であったカルノー図を例にしてみます。
 いきなりカルノー図があるので、そこから論理式を出すのが目的なんでしょうか?(本来の目的とちょっと違いますね)

  CD
00 01 11 10
AB 00 1 0 0 1
01 0 1 1 0
11 0 1 1 0
10 0 0 0 0

 囲ってみたら、上の図のように2パターンができるはずです。
 まずは緑の方から見てみます。Cだけが 1 でも 0 で関係なく結果が 1 になっています。 そしてA、B、Dが 0 時は結果が 1 になると言っています。
 よって以下の様な論理式が成り立つという事です。
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 そしてオレンジの方を見てみます。 AとCは値は関係なく、BとDが 1 であれば結果が 1 になると言うのが分かります。
 よって論理式は以下の様になります。

 B・D

 先ほどの緑の部分の論理式と合わせると以下の回答が出てきます。

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