確率とグラフ関係

◆ 確率分布

 過去問題に 0 〜 1 未満を一様乱数を発生する関数 Random() があり、Z = Random() + Random() の分布の概形はどれか?という問題があります。
乱数なので、緩やかなカーブを描きそうですが回答は下の図のような直線。



 なぜこうなるのか考えて見ますと、例として Random() が、0.1、0.2、03 という値を返す事にします。 すると、下の表の様なパターンが見えてきます。

  Z の値
Random A と B の値 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
    (0.3), (0.1)    
  (0.2), (0.1) (0.2), (0.2) (0.3), (0.2)  
(0.1), (0.1) (0.1), (0.2) (0.1), (0.3) (0.2), (0.3) (0.3), (0.3)

 つまり平均値である 0.4 からずれていく事によって、パターンの数も直線的に減っていく事がわかります。 よって、上の図のような回答になるわけです。


◆ 正規分布と標準偏差

 正規分布とは、確率論や統計学で用いられ、下の図の様な左右対称の釣鐘型のようなグラフになります。


 情報処理の試験では、「平均が60、標準偏差が10の正規分布はどれか?」みたいな感じでしか出ていないのでしょうか? それほど深く問うような問題ではなく、正規分布のグラフと平均と標準偏差の意味が分かっていれば大丈夫そう?


◆ 回帰直線

 情報処理の試験でよく出るのは最小二乗法と言われる方法で、よく実験のデータ分析に使われるそうです。
 下の図が例です。



 ここで試験に出てくるのが相関係数という単語ですが、 各点で2つ点の間を取り、その間を取るような(ここを相関するというらしいですが)線を引きます。 その傾き具合が相関係数です。 相関係数は -1 〜 1 の間を取り、0 に近いほど、分布(各点)が合いにくくなります。 係数の求め方はあるようですけど情報処理の試験ではそこまででないようです。
 いろいろと調べてみたのですが、ちょっと難しかったので試験に出てきそうな単語を調べるだけで止めました。


◆ マルコフ過程

 マルコフ過程は、単純マルコフ過程とn次マルコフ過程と2種類あります。

 ・単純マルコフ過程・・・過去の状態は関係なく、その時の状態で次の方向が決まる。
 ・n次マルコフ過程・・・過去のn回の結果が、その時の状態で次の方向を左右する。

 過去問題を例にしますと・・・

  翌日晴れ 翌日曇り 翌日雨
晴れ 40% 40% 20%
曇り 30% 40% 30%
30% 50% 20%

 問題は、天気の移り変わりが単純マルコフ過程である時、雨の2日後が晴れである確率は何%か なので、以下のように考えましょう。

 雨 → 晴れ → 晴れ  0.3 × 0.4 = 0.12
 雨 → 曇り → 晴れ  0.5 × 0.3 = 0.15
 雨 → 雨 → 晴れ  0.2 × 0.3 = 0.06

 よって全体の確率を求めるには加算します。

 0.12 + 0.15 + 0.06 = 0.33


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