新潟県中越沖地震関連 2007/07/16〜22


被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます

2007.7.25 風評被害に向けて

 新潟県中越沖地震は、東京電力柏崎刈羽原発に事故をもたらせた。3号機脇の変圧器からの出火、6号機からの放射性物質の海洋への漏えいなどである。
 こうした事故はあってはならないものであり、万が一、発生した場合には速やかな対応がなされなければならないことである。当然、事故の公表も速やかに正確に行われなければならない。こうした点より、東京電力の今回の対応はどうかと思われる。素人が考えても手ぬるく、改善すべきところだ。
 一方、国のほうは対応が早かったのは、普段からのこうした危機管理という意識の強さだったのだろう。これは、まさに見事であったと思う。
 さて、地元の新聞、テレビなどでここのところ取り上げられているのは、放射能漏れによる県内産業への影響である。風評被害は深刻なものであり、23日の段階で宿泊観光客5万人がすでにキャンセルしている(7/24日報)。夏休みを迎えた県内観光地はいわば、書き入れ時のはず。これは、県内広く、月岡温泉などにまで及ぶという。また、県外の多くの人が訪れる寺泊の通称アメ横(鮮魚)もいつものにぎわいがなく、人通りがさびしく、売り上げは半減と(7/21日報)。新潟市の海水浴場もさっぱり人がいない。海の家も厳しい状況にある。農作物もしかり。
 こうしたとき、私は書店で週刊現代(講談社8/4号、7/24発売)の見出しを観て購入した。早速、どんなことが全国発信されているのだろうと、目を通す。
 記事は前半にて、火災をふくむ事故の概要、東電の対応のずさんさ、そして、原発で大事故が発生した場合(事故の状況などの条件は記載なし)の被害シミュレーションなどが掲載されている。
 その次に、私のもっとも気になる記事が書かれている。その章は、「ラドン温泉と同程度で1.2トン流出って・・・東京電力の発表はどこまで信用できるのか」、「新潟沖“危ない魚”全リスト/マグロ、スルメイカ、鯛、アジ、太刀魚、タコ、カレイ、ワカメ/日本海に流れ込んだ“放射能汚染水”の恐怖」という見出しで始まる。さらに、新潟沖の各種魚介類に放射能汚染水の危険にさらされるものがでてくるかもしれないというコメントを付して、魚種別生産量の統計表も示されている。
 記事は、東電の行った、海への漏水は人体・環境への影響はないという発表に対し、東電の対応の悪さを根拠に、信じがいたものとしている。そして、もしも、大量の汚染水が流れ込んでいたら、魚介への影響が懸念されるとしている。
 これは根拠のあいまいなところでの、いわば、憶測でしかないだろう。記事は結びに風評被害を防ぎ危険にさらされた魚を救うためにも東電は情報公開すべきとしているが、この誌面を読んだ方は、スーパーで並んだ新潟県産の魚を買おうとするだろうか。消費者の不安をあおるだけの記事に思われてならない。具体的根拠なき論説は、わからないという不気味さに連なろう。むしろ、潜在的に風評被害をあおる記事の展開に無責任さを感じてならない。
 私たち海救隊は海を守るものとして、この点は強く言いたいものである。
 これまでも、私たちは新潟の海だけでなく、竹島や、尖閣諸島へも航行してきた。また、海の活動だけでなく、災害に関しては、今回はじめ、3年前の中越地震でもすぐに炊き出しに駆けつけた。
  こうした私たちに今できること、それは、風評被害の影響を少しでも抑えることだ。サイトやその他の活動を通じ、この点をPRしていきたいと考えている。
 私は県内の漁師とも多くの交流があり、皆の「俺たちの魚は最高だ!!」と言う笑顔が一瞬曇る。彼らの生活はどうなるのだ。まして、夏の新潟は様々なおいしい魚介が上がるところ、かきいれどきだ。誠に憂慮に堪えない。
 知事は出雲崎で水揚げされたアジや鯛の刺身を食べて、おいしい。何の心配もなくいただくことができると、強調した。(7/23日報)
 私もいつもどおり、地元の魚はかかしていない。食いながら、漁師の笑顔が浮かぶ。そして、いただきます、ごちそうさまと、いつも通りに感謝している。
 
 もし、週刊現代より、ご意見があれば、申し出てください。ぜひ、意見を交わしたいと思います。

海救隊隊長


炊き出し
図 炊き出し(7.18撮影)


2007.7.23

7/29の海保巡視艇「えちご」体験航海は地震の救援活動のために中止決定されています。海保の皆さん、給水支援などがんばってください!!

広報


7.22画像6枚(7.18撮影)追加  


2007.7.19

 被災した皆さん、不安を抱えての避難生活、本当にお疲れだと存じます。

 私たちは昨日から現地に寄せていただき、炊き出しを行わせていただきました。
 今回の現地入りで、私なりに様々なことを目にし、感じました。昨日述べましたように、政府等の対応の素晴らしさは驚くほどでしたが、ほかにもいろいろなことに心が動きました。
 今回の経験を新潟に戻り、じっくりと整理してみたいと思っています。

 そして、最も大切なメッセージは、現地の皆さん、どうかふんばってください、ということです。

 私たち海救隊も新潟より、日々の生活への復旧を心より信じ、祈っております。

 

午後9時00分 海救隊隊長

2007.7.19

 19日朝は第一班(4人)が昨日に引き続き豚汁の炊き出しを実施させていただきました。
 その後、原発の隣接する荒浜地区へと移動。ここは市街地とは違って、あまり炊き出しや差入は少ないようでした。私達は豚汁200食、お汁粉100食を用意させていただきました。2日目の最終炊き出しということで、数量が少なく恐縮でしたが、みなさん大変よろこんでいただきました。
 私たちは、新潟から持参した食材をみな食べていただき、新潟に戻りました。

 

海救隊隊長/第一班班長
更新日:7.21       

2007.7.18



図.閻魔堂駐車場での炊出し(7/18撮影)


 柏崎市中央町の閻魔堂の駐車場で炊き出しを行いました。
 豚汁500人分はすぐになくなりました。このほかに、お汁粉300人分、シチュウ250人分も用意させていただきました。本日の炊出し分はここで終了させていただきました。これから、明日の炊き出し分の野菜をきざみます。
 
 ところで、このすぐ表は商店街ですが、通行禁止となっており、崩壊した家屋がいっぱいです。中越地震の時とは、市民の緊迫の度合いが違っているように私には感じられました。
 
 一方、港へ行くと護衛艦四隻、海保巡視船三隻、空には輸送ヘリコプターが舞っており、海岸の駐車場には陸自のトラック、様々の警察車両が多く見られました。
 今回は国の対応がすごく早いと、驚きました。
 
 さすが、我等が誇る日本国だ!!

 さて、明日も皆さんが少しでも元気になっていただけるようよう、がんばっぺ!!

午後7時19分 海救隊隊長

2007.7.18
 
 
このたび、地元市議の要請をいただいたこともあり、わたしたちは柏崎へ泊り込みでの炊出しに出発いたします。
 トン汁1500食分、お汁粉を用意しました。これを食べて被災した皆さんに少しでも元気になってもらいたいという気持ちです。
 参加隊員12名。これより、被災地柏崎へと出発いたします!!

午前5時55分 海救隊隊長

                            

2007.7.16 

中越沖地震発生。被害を受けた多くの皆様に心よりお見舞い申し上げます。

がんばれ、柏崎・被災地の皆さん!!


参考サイト:

新潟日報災害情報(地震特設ページ)
http://www.niigata-nippo.co.jp/tyuetsuoki/jishin/
(2007.7.22追加)
http://www.niigata-nippo.com/blog/


新潟県
http://www.pref.niigata.jp/

柏崎市災害対策本部 (2007.7.22 追加)
http://emergency.city.kashiwazaki.niigata.jp/

国土交通省防災情報提供センター
http://www.bosaijoho.go.jp/

第九管区海上保安本部 (2007.7.25 追加)
http://www.kaiho.mlit.go.jp/09kanku/

新潟海上保安部
http://www.kaiho.mlit.go.jp/09kanku/niigata/

防衛省・自衛隊 (2007.7.22 追加)
http://www.mod.go.jp/

新潟県警(地震−交通規制など情報)
http://www.police.pref.niigata.jp/

東北電力(停電等)
http://www.tohoku-epco.co.jp/

東京電力(原発)
http://www.tepco.co.jp/