勝山句会だより                                                 
勝山句会予定
  日時 毎月第三月曜日 午後7時30分から
  場所 坂本公民館1階和室
   


勝山句会吟行予定
  日時 未定
  場所 未定
 
勝山句会だより
 
(平成19年)

1月22日勝山句会

初凪の岬釣人(はなつりびと)のシルエット  竹内通信

(龍馬像にて)建白の文握りしか懐手  高橋太呂

おとなしき子の楽しみやお年玉  大西蓮行

濠の鴨つと飛び立てる城趾かな  光田兎角

 

1月13日荏原城、新張城吟行

戦国の土塁の矢竹北風(きた)の中  竹内通信

古城址に世の浮き沈み枯木立  大西蓮行

古城址に老農夫をり冬日向  光田兎角


3月4日坂本地区文化交流会に、勝山句会から俳句短冊を出品展示しました。
写真1枚


3月19日勝山句会
長閑かな演芸会を村挙げて 竹内通信
晴天に増す輝きや白木蓮 大西蓮行
春光に煌めく水面瀬戸の島 光田兎角

5月21日勝山句会
五月連休わびさび求め大江戸へ 大西蓮行
薫風へ葉をきらめかせ何伝ふ 高橋太呂
植ゑ替へしつつじ咲きをり三つ四つ 光田兎角
万葉苑花橘とあやめぐさ 竹内通信

6月18日勝山句会 
学び舎の窓より児らの夏来る 光田兎角
雨降らぬ梅雨を迎へて五十路かな 大西蓮行
そよ風と木陰恋しき薄暑かな 高橋太呂
尺取虫や枝の如くに固まれり 竹内通信

7月勝山句会
朽ち舟の泥に埋もるる梅雨の沼 竹内通信
一輪の鬼百合に空白みけり 大西蓮行
ぬれ縁に消えしひとつの蚊遣りかな 光田兎角

820日勝山句会
暮れ迅やきビルの谷間の暗さかな      高橋太呂
枕辺に濁流音と蝉時雨           大西蓮行
手拍子と児らの歓声西瓜割         光田兎角
星合の空を見上げてひとりかな       竹内通信

915日吟行句会 蛇の釜
刑部狸棲みし里とや法師蝉         光田兎角
早稲の黄の田ごとに違(たが)ふ棚田かな  高橋太呂
享保の飢饉はむかし豊の秋         大西蓮行
豊秋の棚田を今に狸の碑          竹内通信

917日勝山句会
玻瑠越しに芒人呼ぶ百貨店         大西蓮行
残りばえふらりふらりと飛び狂ふ      辻内 欣
よく肥ゆる泥鰌混じりし落とし水      竹内通信
熟れまたず落ちゐる柿の青さかな      光田兎角
陽の下にゐる者うだる暑さかな       高橋太呂

923日第42回子規顕彰全国俳句大会
当日句部門 稲畑汀子特選

ありふれし一句を供ふ子規忌かな      大西蓮行

1015日勝山句会
秋の水瞬時魚獲る鳥の影          光田兎角
澄む秋の水琴窟の音なるや         高橋太呂
戸無門額淵にして秋の空          大西蓮行
里人の神事に席次在祭り          竹内通信

1119日勝山句会
コンビニのおでん幟の早々と        高橋太呂
母となり紅うすく引き七五三        大西蓮行

(岩屋寺)
千丈の岳に紅葉の遅速かな         竹内通信

1217日勝山句会
貼り替へし障子に写る影濃ゆし        大西蓮行
白壁に添ひし黒猫日向ぼこ          光田兎角
九天のカランコロンと音凍てて        高橋太呂
伊予土佐の峠煌めく寒の星          竹内通信

(平成20年)

1月5日吟行句会 杖之淵公園
名水や陽を浴ぶ鴨の羽繕ひ          光田兎角
鴨降りて水の輪さっと広ごれり        大西蓮行
寒椿蜘蛛は蜜むさぼれり           辻内 欣
新春や紅白の鯉めでたけれ          高橋太呂
名水を汲み来る人も松の内          竹内通信

121日勝山句会
昼近く音たて落つる垂れ雪          大西蓮行
弘法の泉に鴨の水浴びて           光田兎角
懐も心も寒き世相かな            高橋太呂
脱走の棚田駈く雉鶏初高音          竹内通信

218日勝山句会
雨止んで温かき朝となりにけり        光田兎角
立春の窓辺白むやうっすらと         大西蓮行
アルコール飛ばして下戸の玉子酒       高橋太呂
「森元青芳」
白梅の香り練り込む陶士かな         竹内通信

317日勝山句会
確かなる雨音となり春来る          大西蓮行
旭光を浴びて輝く猫柳            辻内 欽
うららかや干潟の鳥の寛げり         光田兎角
遠霞空島船を隠しけり            高橋太呂
皿・石鎚・瓶・笹ヶ峰笑ひけり        竹内通信

421日勝山句会
花の下足軽やかに行き交ひぬ         大西蓮行
乗り合いの電車ひとりに遍路かな       光田兎角
咲き初むる千の牡丹の匂ひ愛し        竹内通信

519日勝山句会
鯉のぼり垂れ下がりたる羊刻         光田兎角
どくだみ茶飲み壮健の五十路かな       大西連行
教会の屋根の十字架聖五月          竹内通信

616日勝山句会
立葵闌けて長雨終りけり           大西蓮行
爺と婆二人の田植日和かな          光田兎角
父の日や父似と云はれ孫二人         竹内通信

7月14日勝山句会

海底を色動きけり熱帯魚  高橋太呂
深谷の底に日の射す盛りかな  大西蓮行
並んでもてんでに向きし日輪草  光田兎角
片蔭や安らぎに居る老夫婦  竹内通信
 
8月18日勝山句会
すいれんの蕾に希望見付けたり  山本昌子
朝顔に徹夜の疲れ癒されぬ  辻内欣
秋めくや雨後の校舎の影淡き  大西蓮行
蝉の来て窓辺で鳴くや夜半前  光田兎角
楽しみや丈伸びし孫盆帰省  高橋太呂
皿舐めて猫は秋刀魚を喰らひ了へ  竹内通信
 
9月16日勝山句会
ガードレール飲み込む如く葛茂る  光田兎角
秋澄みて阿吽の仲の夫婦かな  大西蓮行
有難や天守いただく秋の空  高橋太呂
神前に婚誓ふ娘や秋うらら  竹内通信
 
10月20日勝山句会 
曇りなき形見の月の十三夜  高橋太呂
奥陸奥の訛り飛び交ふ芋煮会  大西蓮行
遠回りして帰りたき良夜かな  光田兎角
野地蔵へ熟柿供へる媼かな  竹内通信
 
11月17日勝山句会
小春日や光集むる虫めがね  光田兎角
冬の風葉裏ばかりを見せて薙ぐ  大西蓮行
行く秋や老けゆく脳に鞭を打ち  高橋太呂
茶房より軍艦岩の紅葉かな  竹内通信
 
11月24日一遍上人窪寺跡ほか吟行写真あり
窪寺遺枯るる葉末の哀れかな  辻内欣
一遍の廃寺守るかに帰り花  大西蓮行
弘法の網掛け岩や冬の雨  光田兎角
天地人極めし跡の冬ざるる  高橋太呂
枯木立間にそぼちし一遍碑  竹内通信
 
12月15日勝山句会
なだらかとなりし遠山眠りけり  高橋太呂
月冴えて里山白くよこたはり  光田兎角
短髪は安上がりなり冬帽子  大西蓮行
風呂吹や猫舌とても吹いて食ひ  竹内通信


(平成21年)

119日 勝山句会
眼前を過ぐる冬鳥翡翠色       光田兎角
初夢の句会に特選給ふかな      大西蓮行
今の世に情けほしきや温め鳥     高橋太呂
嫡男の命名の大箸包         竹内通信