3月17日(土) 対 セレッソ大阪戦 駒場観戦記
J1再出発の駒場でのゲームは、J通算ホーム150試合目。
J1復帰、再出発の2戦目、ホーム駒場での対セレッソ戦。どちらかと言えば、今日が本当のJ1復帰試合みたいなものだ。昼過ぎから降り出した雨にもかかわらず、たくさんのサポが新たなレッズ伝説を期待して集合した。私も、朝8時前に駒場へ出かけたのだが、その時点ですでに長蛇の列。開門まで4時間半、キックオフまで7時間以上あるのだが、そこはホーム開幕戦、サポの期待の大きさが、このサポの並びの数になったのだろう。
午後2時45分、スタメン発表。先発メンバーのコールも終わり、サブのコールになった時、”9番・FW・福田正博”の名前がコールされると、スタジアム全体が揺れ動くほどの拍手と大歓声がこだました。ミスターレッズ・福田がホーム開幕に間に合ったのだ。よかった。
3時4分キックオフ。配られていた風船が一斉に割れて、「バァーン」と言う音と共に試合が始まる。ホーム開幕で緊張しているのか、少々動きがぎこちない。「しっかりしてくれよー」と思う間も無く先制点を許してしまう。それも、一番許してはいけない大柴選手にだ。0−1。
右サイドの山田が積極的に攻め上がるが得点ならず。
出足をくじかれる形になってしまったが、まだまだ時間はたくさんある。DFは井原を中心に修正して、早く立て直しをしてもらいたい。だが、セレッソの出足がよく、中盤やバックで自由にボールを持たせてもらえない。ボールに対する寄せがすばやく、何度か連携をミスする場面があった。中盤があまり機能していないので、FWへのいい形でのボールの供給もなく、決定的な場面を作る事ができないでいる。セレッソと比べても、動き出しが遅く、運動量も少ない。点の取れる気配が全くと言っていいほど感じ取れないのだ。
そのまま前半も終わり0−1。ハーフタイムでの立て直しに期待しよう。ピッチには、黙々とウォーミングアップをする福田がいる。ぜひ、後半途中からでもいいから出てきてもらいたい。サポ全員の願いだろう。
後半開始直後にも、またもや信じられない光景を目の当たりにしてしまう。一瞬の隙を付かれ、またもや大柴に得点を許してしまう。ハーフタイムにどういった指示が出たのか分からないが、この2点目はかなりのダメージを食らってしまった。0−2。かなりきびしい。
ミスターレッズ福田登場。8番と9番が並ぶのは久々だ。
20分過ぎ、待ちに待った時がやって来た。背番号9、福田正博の登場だ。いままで沈みがちだったスタジアムが、一気に盛り上がりを見せる。皆、どれくらいこの時を待っていただろう。「おぉーおーおぉ福田、ゲットゴーォル福田」大歓声と、福田コールの中、永井と交代でピッチに入る。福田自身もかなり気合が入っているのがよく分かる。チームメイトに指示を出し、何とか盛り上げようとしている。その直後、阿部ちゃんのコーナーキックから、フリーになったアドリアーノがヘッドで決めて来日初得点。レッズとしても今期初得点だ。1−2。
福田の投入で一気に流れが変わってしまった。こうなれば、押せ押せムード。今まで見られなかった攻める意欲がひしひしと感じられる。スタジアムと選手が一体になって、攻撃のチャンスを作る。
そして、ついに35分、福田の放ったミドルシュートをキーパーがはじき、詰めていたアドリアーノがダイビングヘッドで決めて同点!!。スタジアム全体が狂喜の輪となって、一気にヒートアップする。これだからレッズサポは止められない。約2万弱のサポ+11名がついに一つになった瞬間だった。2−2。
アドリアーノのFK。本当は伸二に蹴ってもらいたかった。
しかし、1人の男の登場で、こんなに試合の流れが変わってしまうとは・・。やはり9番はレッズには欠かせない存在なのだとつくづく感じてしまう。だが、試合は振り出しに戻っただけで、あと1点取らなければ勝てないのだ。流れに乗ったレッズは再三攻撃を掛けるのだが、あと一歩届かず90分終了。2−2で延長戦へ。どうも昨年からリーグ戦は延長ばかりだ。追いついての延長なので、まー勝てばよしとなるのだが。
延長の前・後半もレッズペースで試合は進むが、得点を挙げる事無く終了。結局2−2の引き分けで勝ち点1をゲット。完全な負け試合だったので、勝ち点1を取れただけでもよかったのではないか。最後は、次につながる試合展開も出来たようなので・・。
今日の試合は何と言っても”福田”だろう。たった1人で流れを変えて、0−2から2−2まで持っていってしまうのだから。これがあるので、サポから圧倒的な支持を受けているのだろう。今シーズン新たな福田伝説を作り出してもらいたい。
しかし、まだ勝った訳ではないので、DFとGKには大いに反省して、次のゲームに望んでもらいたい。全体的な運動量は、圧倒的にセレッソの方が上回っていたのだから。次は今期初勝利と、完封試合を見せてもらいたい。お願いしますよ、井原さん!!。