11/19(日) 対 サガン鳥栖戦 駒場観戦記


1999.11.27ドラマはここから始まった
1999年11月27日。レッズサポのみならず、多くのサッカーファンに衝撃を与えた福田のVゴール。ここから試練のシーズンが始まった。2位以内、J1へ上がる為だけの40試合が・・・。

 

 

 

選手入場時のバックスタンドに舞う紙吹雪

延長前半5分、この10秒後にJ1復帰が決まる!!
3月11日に始まった2000年J2シーズン。厳しい戦いになる事は予想されていたが、まさかここまで盛り上げてくれるとは思いもよらなかった。ハラハラドキドキの最終戦が午後1時キックオフされる。

昨年と同じ最終戦での決着、Vゴールでも勝てば昇格という事以外は、まったく同じ状況だ。なぜここまで苦しまなければならないのか?。それが”レッズだから”と言えばそれまでだが・・。

朝8時前に駒場到着。いつもより出足は早いようで、もうかなりの人が並んでいる。風が強く、陽も射さないのでかなり寒い。厚着はしているが、じっとしているので心底冷えてくる。でも、がまんがまん。熱いお茶でホッと一息。

10時開門。入場まで30分ほどかかってしまった。案の定いつものバックスタンドはすでにいっぱいで、西側(アウェイ側)立ち見に場所を確保する。

西側へ勝利の挨拶に来る選手たち
選手入場直前に全員で声を出す、入場時に客席が埋まるほどの紙吹雪、舞台はすべて整った。あとは、先制点を奪って優位に試合を進め、3時前には歓喜の渦の中・・・うーん、理想的な展開だ。

開始早々伸二のヘッドはキーパーに阻まれる。その後も攻め込むがフィニッシュが決まらない。ここ数試合と同じような展開だ。それでも勝利を信じてひたすら声を出す。主審・副審のジャッジには??の所が多々あるが、これも今年限りとガマンする。

前半終了0−0。ここまでは昨年と全く同じ展開だ。まさか結果も・・いや、そんな事はない。昨年くやしい思いをした選手たちが2度も同じ事をする訳がない。信じよう、信じて声を出そう。

後半開始まもなくその時はやって来た。福永がからんだこぼれ玉をアジエルがゴール前へ持ち込み先制シュート!!。欲しかった先制点がこの小さな助っ人から生まれた。喜びと安堵の声が駒場全体を包み込む。ただ、この歓声は約7分後に悲鳴へと変わっていくのだが・・・。

終了後、場内一周する選手たち(中央は伸二)
DFとGKの連携ミスでの失点。西部に代わってからは安定していたのだが、ここ一番に初歩的なミスが出るとは・・。でも、まだ同点、時間もある。もう1点取っていこう。

失点後、押され気味になったレッズに、今期最大のピンチが訪れる。最終ライン突破してゴールへ向かって来る鳥栖の選手に、ペナルティエリア内で室井が足を出し、PKの上、一発レッドで退場!!。目の前だったのでちゃんとボールにいっていたように見えたのだが・・。

絶体絶命のピンチも駒場サポの大ブーイングのおかげ?でPKをはずしてくれる。凍りついたスタジアムにまた活気が戻る。「まだ”つき”はある!!」気が付くと大声で叫んでいた。

このまま後半も終わり、延長戦へ。またしても昨年と同じになってしまった。ただ、今年は、延長でも勝てば良いのだ。大分が勝ったみたいなので、絶対にあと30分以内で決めないといけない。ここまで来るともう神様・仏様だ。

2000.11.19長かったドラマが終わった
延長が始まる前、岡野がピッチを駆け抜ける、ジョホール・バルの時みたいに・・。延長開始からレッズはペースをつかみ、押せ押せになる。一人少ないとは思えない動きで攻めまくる。

そして、ついにその時がやって来た。ゴール前からのフリーキックが壁に当たり、目の前に落ちてきたボールを1,2度トラップして思いっきり振りぬく。ボールはスローモーションのようにゴール前をクロスして左隅に吸い込まれる。

0.5秒ほどして大歓声が駒場にこだまする。立ち見もバックもメインも全員がこぶしを突き上げ、飛び跳ね、抱き合っている。なんと感動的なフィナーレなのだろう。

ところで誰が蹴ったの?。ん〜〜背番号4!土橋だ〜!!。地味な選手だが元日本代表選手。”どこでもマサキ”がやってくれた。チーム・選手・サポーターすべての思いを乗せたJ1復帰ゴール。しばらくの間、この雰囲気に酔いしれていた。

”We are REDS! We are REDS!”
コールはいつまでも続いた・・・