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12/2.まちライブラリー・ブックカフェ、始めます。
11/18.最上一平さんの講演…この本だいすきの会で本が嫌いだった話
11/14.何かが始まりそうな「読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」
10/24.「第6回読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」へ
10/2.一箱古本市をやりまーす!
9/15.武田美穂さんの講演会
8/28.不登校と学校図書館  その2
8/16.中学校の図書館活用、素晴らしい実践の本が出ました!
8/11.不登校と学校図書館その1
8/5.高松市の「学校図書館を考えるつどい」 20周年
7/29.ただいま子育て練習中
7/10『子どもと本』 松岡享子
7/3.BooK!BooK!Okitama 2016 川西町に行ってきました


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全国SLA

高鷲忠美先生のブログ

鶴岡市朝暘第一小学校




















あんなこと こんなこと

2016年12月2日(金)

 ♪まちライブラリー・ブックカフェ、始めます。 

  先月、「読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」でパネリストの磯井純充氏が提唱していた「まちライブラリー」のカタチをまねて、鶴岡でもできないものかといろいろな人に語りかけてみました。すると「本のことで語り合う会なんておもしろそう」、「やってみようかな」、など少しずつ具体的にやれそうなところが出てきました。今のところ4箇所で動き出しています。

  読書のまちづくりは、大きな仕掛けをして取り組むのではなく、ミニ読書会のような小さな本に関わる集まりをあちこちで行い、1人ひとりが自分の読書を語りあい、喜びを感じる取り組みから、まちづくりは始まるというものです。とてもナットクし、共感しました。

 やり方は、一人ひとりがお気に入りの本を持ち寄り、その本を話題に語り合います。そして、その本にジャバラに折りたたんだメッセージカードを付け、本の寄贈者が初めの1ページ目にコメントをつけて、ブックポケットに入れます。その本を借りた方が、その次のらんに感想などを書いて連ねていくわけです。借りる場合は、別の貸し出しノートに記入して借りていきます。ブックポケットは古封筒を半分に切れば簡単にできます。

  持ち寄った本を置くところが必要です。余りに不特定多数が出入りするところでは、本の管理が出来なくなりますから、会員メンバー同士で貸借ができるカタチにする必要がありそうです。それでも、より多くの人に広げたいという願いもありますから、立ち寄った人も借りられるという方法をするには、そこに管理人的な方がいる「場」がふさわしいかもしれません。

 やり方は、自分たちで一番やりやすい方法を考えて取り組むのがいいと教えられました。それもナットクした点です。まちライブラリーの主旨は次の通りです。

 「まちライブラリー」とは、まちのあちこちにメッセージ付きの「本」を置き、借りあうことをとおして、「本」で人の縁を繋ぐ活動です。

○まちライブラリーは、本を通じた人と人とのつながりを大切にします。

○まちライブラリーは、ご寄贈された思いのこもった本を大切にします。

○まちライブラリーは、会員同士、まちライブラリー同士の交流を大切にします。

○まちライブラリーは、となりの人の話をじっくり聴くことを大切にします。

○まちライブラリーは、上記のことを通して、一人一人が主役になれる機会や場所を目指します。

というものです。とても素敵な活動ですね。

2016年11月18日(金)

 ♪最上一平さんの講演…この本だいすきの会で本が嫌いだった話

  先日、この本だいすきの会の庄内支部が、20周年のつどいを行うというので行ってきました。会場は、羽黒山の宿坊で「大進坊」で行われました。最上一平さんの講演がメインですが、祝舞やら羽黒山に伝わる伝説の紙芝居やら盛りだくさんのプログラムを堪能し、最後には、とっておきの山菜料理、精進料理をいただきました。美味しかったです。特に山から採ってきたトチの実だけでつくったというトチモチのあんころ餅、絶品でした。

 最上一平氏のお話に惹きつけられました。最上氏は冒頭、「私の話はおもしろくありません。90分は長いですね。おもしろくない話を聞く方も大変だけれど、話す方も大変なんです。」と、のたまってぼそぼそと話始めました。ハードルを低くして語り、かえって惹きつけられましたけどね。

 “山形県の朝日町で育った。1964年東京オリンピックのとき1年生、我が家にテレビは無かった。冬は出稼ぎに行く人が多かった。同級生10人のうち、出稼ぎに行かない家庭が1軒だけだった。柿の収穫が終わり、雪囲いをすると出かけた。『銀のうさぎ』に収録されている「夏の写真」の作品。

  小学3年と5歳の兄弟、両親が「じいちゃんとばあちゃんの言うこときいていい子していれよ。正月に一度帰ってくるから」と言い置いて両親が出稼ぎに行く。小さい弟は指折り数えて待っている。しかし、12月に正月に帰れないと手紙が来る。弟は、身の置き場もないほど落胆し、ご飯も食べずに布団をかぶっていた。兄はなぐさめようと夏に両親と一緒に撮した写真を弟に見せる。弟は、布団の中で母の映っている写真をぺろぺろとなめながら泣いていた。今でも、柿の実が赤くなると、ああ…と思う。

 娘が、「お父さんはどうしてお母さんと結婚したの?」と聞く。私と結婚したために貧乏で悲惨なことになったのだが、彼女が「夏の写真」を原稿で読んで分別を無くした、というのが真相。人生を真っ逆さまに変えるほどの作品なのだから…いい作品だと思う。と(会場から拍手)” 

  最上氏のこの話にこみ上げてきました。とつとつと語るのですから、いっそう胸にせまってきます。最上さんの地元での話がもう一つ。

  “学校司書の研修会でのこと。電車の終点から20分も車で行ってやっと到着する会場に1時間も早く着いてしまった。すると会場の一番前の席に、かなりお年のお婆さんが2人座っていた。よく見ると、子どもの頃近所でお世話になったふくさんとのしさんというおばあちゃんだった。ありがたいなーと思った。多分、本なんか読んだこともないのかもしれない。そんなおばあちゃんでも面白いと思える本を書きたいと『ぬくい山のキツネ』を出版し、ふくさんとのしさんに贈った。”

  自分は、“本が嫌いな子だった。今みたいな読みきかせもないし、本を読んだこともない。読書は勉強のひとつだった。勉強ができなかったのが原因かな? 読むとちんぷんかんぷん。一行読んで次の行にうまく行けない。今、同業者の話を聞くと「世界文学全集をみな読んだ」などと。そういう人嫌いだった。が今は、子どものころ本を読まなかったことを返っていばっている。

  学校で、「本が嫌いな人」と手を挙げて貰うとクラスに1人か2人はいる。そういう子が愛しくなる。本が楽しいということを知っていないから本が嫌いになる。本は面白いからトライだけはした方がいい。つまんなかったらポイ。きっと気に入った本があるから、一冊気に入った本があることがいい。

  自分は、本なんか買ってもらえなかった。この本面白いと言える人はすてきだと思う。本を手渡して上げられることはすばらしいこと。子どもには、一冊でいいから好きな本があってほしいと思う。” 

  この後、『じぶんの木』の読みきかせ。実は、この絵本が在庫が無いという。品切れ、再版の予定なしであることが発覚。大事ないい本なので、出版社に促してほしいと。

 “日々の生活のなかに、人を励ますことがあるのではないか。今日の話の結論だ。生活のなかで人と人とが結び合って生きていき、力になっていけるような本を書いていきたい。” と結ばれて講演を終わりました。

   さて、美味しい山の料理をごちになりながら懇談のとき、最上さんに「好きな一冊の本」って何ですか? と伺いました。すると意外や意外…『赤毛のアン』だったと。それも二十代の半ばころ、生活はどん底、食べるものもとぼしく、寂しくて家に帰りたいつらい時期に読んだ『赤毛のアン』になぐさめられたという。

  アンがマリラと手を繋いで家路に急ぐ夕暮れ、「家に帰るってうれしいことね」とアンのつぶやきに心がふるえたという。アンが自分のすぐそばに居てくれた。と最上さんは熱く語ってくれました。私にとっても、つらいことがあったり、眠れないときは、アンを読んで心をおさめてきた大事な本でした。十代から二十代まで、枕元には常に『赤毛のアン』がありました。

 『おかめひよっとこ』は最上さんのお母さんのことを題材にした絵本。サインをして頂きました。「野道のくさむらの小さな花」と書いてくれました。最上一平氏の本をもっと読んでみたい!! 

2016年11月14日(月)

♪何かが始まりそうな「読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」

 今夜の大きな満月を雲の切れ間に見ることが出来ました。ほんとに大きなお月様。笑っているような表情に見えましたよ。

 「読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」が先週の日曜日に開かれましたが、ばたばたして報告が今頃になりました。 印象的なことをお伝えします。

  会場には、地元絵本作家ましませつこさんや土田義晴さん、佐藤茉莉子さんなどの絵本を展示。そして、メンバーが持ち寄った「私の一冊」にポップをつけて展示しました。ましまさんの絵本原画もあり、なかなか素敵な雰囲気の会場でした。

   集いは、パネルディスカッションのかたちで行い、パネリストには、米沢市図書館の館長の村野隆男氏と、まちライブラリーの発起人磯井純充氏。参加者からの質問や意見を取り入れながらモデレーター(進行役)が進めます。参加者は付せんに意見や質問、アイデアなどを書き、手を挙げて渡します。ステージの後ろのホワイトボードには記録係が、話合いの内容をどんどん書き込んでいきますので、会話の進行で忘れてしまうような話しの流れも、目に見えます。

  磯井氏の「まちライブラリー」は、お金も無い、組織も無いところからのアイデア。本に小さなメッセージカードをつけて持ち寄り、本について語り合うという数人の集まりをすることから始めたもの。生活している場に本を持ち込む。本と人が繋がり、人と本が繋がるという、気軽にできる小さな読書会のかたちが魅力的です。

 有名人を呼んできて高いところで語るのを聞くというイベントのカタチだけでなく、参加者一人ひとりが、語り、意見交換をして、主人公になる集まりをすることが、まちづくりに広がるという。そうか、小さな本を語る集まりならできそうです。それこそが私たちができる「読書で元気なまち」をつくるひとつの方法かもしれません。そのやり方は、千差万別でいいという。集う人たちが自分たちで決めればいいという。

  何だか楽しそうです。やっている人自身が面白がってやるのが一番だという。この集いが終わった翌日、「そんな読書会ならやってみたい」という人が早速いましたから、わくわくしたのは私だけではないようです。アンケートにも、多くの方が、楽しく興味深い集いだった、本を読みたくなったなどと書いていました。

 具体的に読書会がやれそうなところが、2箇所、ただいま進行中です。

2016年10月24日(月)

 ♪「第6回読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」へ

  山形県鶴岡市で、「読書のまち 鶴岡」宣言をすすめる会を立ち上げて、もう6年目になりました。東日本大震災が起きた3月に、鶴岡を読書のまちにと準備を進めてきて、ついに立ち上げを表明するちょうどその頃に3.11がありました。日本中が喪中のようなときに、はたして、「読書のまち」などと言っている場合だろうかと悩んでいました。しかし、被災地では、食事も寝るところもままならぬ状況でありながら、本を求め、読む物に飢えていたと聞き、大きな勇気をいただきました。

   人は、どんな環境にあっても、本を必要としていることに、読書が生きる糧になること、読書のまちづくりの意味を確信したのでした。そして5年目の昨年、「第5回読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」に片山善博氏を講師に迎えて、講演会をしました。そして、署名活動を開始し、ついに、鶴岡市民の一割に当たる13,211筆の署名が集まりました。12月議会に、署名をつけて請願を提出しました。しかし、一度は継続審議となったものの、3月議会であっさり不採択が決まってしまいました。

  不採択でがっくりしているとき、「そんなことでめげていないで頑張って!」、「鶴岡は、市民が請願することを聞こうとしない古い体質のまちなんだ。読書は反対する理由なんて無いのに」、などたくさんの市民の方々から、怒りや励ましの言葉が寄せられました。不採択になったことで、かえって「読書のまち」に関心が寄せられたという感じでした。

  議会での反対意見は、「このような請願を受け入れれば、スポーツのまち宣言とか合唱のまち宣言などと同じように請願があれば、みな宣言しなければならなくなるから」とか、「読書のまちはいいとしても「宣言」の制定は、条例の「制定」を伴い、宣言制定がふさわしいか疑問」など、「読書のまち」に反対するというより、「請願」がネックという反対意見で否決されたのでした。個々の議員は賛成議員も多かったのですが、会派のしばりで、賛成と思っていても、反対を表明するという市議会議員の不思議な体質も見えたのでした。

  これらのことから、私たちの読書のまち市民運動が、そうたやすく実現するものではないことを知りました。しかし、逆風は、離陸する勢いに変えることができます。新しく若いメンバーを6人も加え、議論を重ねて、今までの活動を更に発展させる体制を考えました。

  ひとつは、会の名称から「宣言」を抜きました。宣言があたかも目的のような誤解を与えないためです。私たちの願いは「鶴岡を読書のまち」に、なのですから、読書のまちが実現してから、必要な場合は、読書のまち宣言や条例をすればいいわけです。

  そして、読書のまちを提案する会から、具体的に読書のまちづくりに取り組むことに舵を切りました。また、財政基盤を持たない会であり、情報発信の手段を持たない欠陥を反省し、賛同する会員を募り、財政をきちんとし、会報等で情報発信と受信を会員との間で双方向から行えるように体制を整えることにしました。

 そのためのキックオフが「第6回読書で元気なまちをつくろう・市民の集い」です。私たちのこの会がどう進めるのか表明し、「私にとって、本のある暮らしとは? 読書が盛んなまちとは?」を語り合い、学び合う会を行います。パネルデスカッションのカタチで、会場から参加の皆さんの声も伺いながら、討議を行います。会場には、楽しいしかけもあります。

  パネラーのお二人が魅力的です。米沢図書館の名物館長、村野氏、図書館の名前が「ナセBA」その秘密を解き明かします。まち塾@まちライブラリーを全国各地に広げているユニークで魅力的な磯井氏。参加チケットは、市内書店やNHK文化センターなどにあります。ご参加をお待ちしています。

2016年10月2日(日)

      ♪一箱古本市をやりまーす!!

  鶴岡の銀座商店街の秋まつりの企画のひとつ「本の楽市楽座@鶴岡銀座」で、みんなの古本市のところで、仲間と一緒に一箱古本市を出店することになりました。場所は、鶴岡銀座の真ん中あたり、セントルの前だそうです。10月8日(土)午前10時〜午後2時までです。お店の名前は、「あ・ら・もーど」。間口2、5メートルのちっちゃいスペースですが、お気に入りの本が見つかりましたら幸いです。うふふ

  本は、それぞれの自分の本棚から抜き出していたさまざまな本です。私の場合、絵本はちよっと出したくなかったので、『こどものとも』のペーパーバックがどっさりあるので、その中から何十冊か抜き出してきました。後は、書庫にうづもれていた本から、抜いてきた何十冊かです。ずいぶんたまっていましたから、少しでも減らしたいと…

 びっくりしたのは、その本の中に女優たち3人のサイン本が入っていました。そういえば、その女優のディナーショウがあったときに買った本だったと思い出しました。いい本は早い者勝ちです。どうぞいらしてください。お待ちしています。

2016年9月15日(木)

  ♪武田美穂さんの講演会

  鶴岡の子どもの読書を支える会の主催で、武田美穂さんの講演会が開かれます。9月25日(日)午後1時30分開演です。場所は、協働の家「こぴあ」の二階ホールです。席にまだ余裕があります。受付は1時から始まりますので、ぜひお出で下さい。

 武田さん講演会に期待するその魅力を語った新聞記事です。

2016年8月28日(日)

   ♪不登校と学校図書館  その2

  不登校の問題と学校図書館に関わって、何か知っていることがあったら…と聞かれたことを発端に、当時の不登校の子たちのことを思い出しました。確か4年生の女の子M子さんが何をきっかけなのか、一学期の半ばから不登校になっていました。図書館にもよく本を借りにきていましたから気がかりでした。

  一学期の終わり、夏休みを前に、学校図書館では借りている本を一度全員から返本してもらうのが恒例でした。1日でほぼ全ての本が返ってきましたので、1日で整理をして、翌日には夏休み前の3冊貸し出しをします。人気の本など全ての本が揃っています。前日から、子どもたちは図書館をのぞき、借りたい本をチェックしていく姿がありました。中には、こっそり隠しておこうとする子もいたりして、図書委員から厳しく言われていました。

 ところで、あの不登校のM子さんだって、3冊貸し出しの特別の日が気になっているかもしれないと担任に相談してみました。明日の一斉貸し出しの準備が整った放課後、本を借りにきてもいいよ、と伝えてもらったのです。担任は喜んで女の子の家に電話をしました。すると女の子はお母さんも伴って学校にやってきて、借りていた本を返本していました。返本していないのが気になっていたのでしょう。

  久しぶりで学校に来たので、「今なら全ての本が揃っているから、先に3冊借りてもいいよ」と、特別に貸してやりたいと思いました。しかし、女の子は、書架をめぐって本を眺めたり手にとっていましたが、借りないで返っていきました。

  さて翌日の朝、例のごとく一斉貸し出しの大混雑が早朝から繰り広げられ、カウンターまでたどり着くのさえやっとという大ラッシュでした。と、そのラッシュの中にM子さんがいたのです。書架の前で、もみくちゃになりながら借りる本を吟味していました。それから、夏休み中も何度か図書館に本を借りに来ていましたし、2学期も自然に学校に来られるようになっていました。

  本を借りる楽しみ、読む喜びを知っている子どもだから、図書館からの誘いに引き寄せられたのでしょうか。学校は、学習をするところではありますが、好きな本が自由に読めるという日常の習慣もとても大事です。それが学校の楽しみの一つになっていることが、子どもたちの生活を豊かにしているのではないでしょうか。

  男の子の例もありました。図書委員もやっていたO君です。彼は幼児のころに場面緘黙となり、学校で声を発したことはありませんでした。高学年になって休むことも度々ありました。さて、図書委員会では、毎週水曜日に昼の校内放送で読みきかせを続けていました。そこで、O君にも読みきかせをしてもらえないだろうかと考えました。

  お家では普通に話せるのですから、お家でテープに吹き込んで校内放送で流すということにO君も了解しました。しかし、吹き込み本番は、お母さんの協力も得て、学校の放送室で収録となりました。好きな本も自分で選び、お家でも読む練習をし、録音の機械操作もマスターして、お母さんの付き添いはありましたが、放送室の密室とはいえ、とうとう学校校内で声を発したのです。

  さて、放送当日、録音テープの操作は本人の手で行い全校放送となりました。クラスの子どもたちは、初めて聞くO君の声の素敵さ、アクセントの垢抜けているのにびっくり、読みきかせが終わると思わず拍手が巻き起こったと、後で担任の先生から聞きました。クラスの子どもたちもO君を理解し受け入れていました。0君の読書歴もなかなかのものでした。

  読書や学校図書館との関わりが、不登校という状況で何か大きな役割やきっかけをつくってくれる例はまだまだたくさんあります。学校司書を退職してから数年経って、朝暘第一小学校へ視察の一人になって訪れたとき、その時の校長先生が、「我が校には不登校が殆どいません」と誇らしそうにおっしゃっていたのを聞き、本当に嬉しかったです。読書教育に取り組み、図書館活用教育を全校あげて行っている学校での不登校や学級崩壊が無縁であること、このことをもっと伝えたいと思いました。

2016年8月16日(火)

  ♪中学校の図書館活用、素晴らしい実践の本が出ました!!

  中学校での図書館活用は難しいとよく言われます。目が回るほど忙しい中学校では、図書館や読書どころではない、というのが実態かもしれません。そんななかで、札幌市の佐藤敬子先生は、中学校の司書教諭として試行錯誤しながら、「学び方の指導」の実践をすすめてきました。

 敬子先生は、全国学校図書館研究集会では、毎年のように実践発表をされていましたし、私もその分科会を聞かせていただき、こんなふうに校内の先生方を巻き込みながら、子どもたちの学び方の力を育てていくのだなあと感心していました。

  学校司書もいない、先生方の理解もない、図書館も使えない状態のなか、それでも子どもたちに「学び方の力」をつけることが大事だと奮起した敬子先生。まず、図書館を変えることから始めます。

  なぜ学び方指導が必要なのか。例えとして、ミシンの使い方を教えないで、ミシンでエプロンを縫いなさいと始めたら、針が折れたり、ケガをしたり、うまくいかないとホッチキスで布を留める子までいるかもしれない。図書館に連れてきて調べ学習をしなさいと解き放ってもうろうろするばかり。ネットで適当に見つけたウェブサイトを切り取って貼り付けたところで、何の力になるのだろうかと、学び方指導の大切さを説きます。まさに中学校の生徒たちの現実です。

  学び方指導をするには、とにかく楽しく、生徒たちがわくわく興味を持って取り組む方法を、いろいろ工夫して、失敗例や子どもたちの思いがけない反応やらを、読んでいてつい引き込まれて、面白い打ち明け話でも読んでいるようです。語り口調の文章の魅力でしょうか。司書教諭の自己紹介をしたら、ある生徒が「図書館の紫蘇醤油」と間違えて言ったエピソードやら、生徒達との愉快なやりとりなど、落語でも聞いているような、といったら大げさでしょうか。

 学び方の指導は、まず年度初めに全校一斉に校内放送を使って行う「図書館学活」を紹介しています。生徒は、プリントを見ながら聞くわけですが、教師も全員聞いているので、その効果は大です。学校司書もいない、理解も無い中学校で孤軍奮闘におちいらないで全校を巻き込みながらすすめる手法は、あっぱれです。

 でも、どこの学校でもできるように、やり方やワークシートなど全てを公開していますから、すぐにでも取り組めます。こんなに役立つ本、ぜひ読んでみてください。

  いままでも、佐藤敬子先生が執筆された共著は多く、一昨年出版した『学びを拓く授業モデル』(学校図書館から教育を変えるV)国土社、に実践を書いています。昨年、36年間の教職を定年退職し、ついにご自身の本を出版。『楽しく進める「学び方の指導』:中学校司書教諭のあゆみ(2016・全国学校図書館協議会)です。

  内容を紹介すると、教科での参考図書指導ー辞典はユニークで、生徒達が盛り上がること請け合いです。情報カードの作成法と参考図書活用法の指導。新聞活用法の指導。情報や情報源の比較、レポート作成法の指導。などなど…

 見逃せない圧巻が、第四章「学び方の指導」を全校で体系的に展開するためには? 先生方をどう巻き込み、共に取り組んできたかを、職員会議や研修会で使ったプリントまで公開しています。まず、自分で実践してみて、回りの教師に口コミし、じわじわと広げ、ついには、体系的な指導計画を先生方とつくってしまうという、すごーいことがやれてしまうのですから、素晴らしいです。

 中学校の先生でなくとも、きっと役に立つところや参考にしたい箇所、私にもやれるかもと気付かされるところが見つかると思います。この夏の読書にどうぞ。

2016年8月11日(木)

   ♪不登校と学校図書館  その1

 不登校の子どもについて、卒論のテーマで取り上げ、調べている方がいるけれど、と知り合いの先生から電話でありました。学校図書館と不登校の関わりについて、何か情報が無いだろうか、というものでした。

  在職中に不登校の子どもたちとは、何かと働きかけたり、関わりを持ったりしたことが多かったと思います。図書館という教室とは違った子どもの居場所として、教室に行けない事情のある子どもにとって、図書館はふさわしい「居場所」ではないかと思うのです。それに学校に来られない間は、本を読む時間がたっぷりあるわけですから、図書館の本を大いに活用してほしいと思い、不登校の子どもたちを意識的に読書に誘いました。

 こんなことがありました。1年生の男の子T君は、2学期ころから学校を休みがちでした。学校に来たときは、心細いような不安な表情が気になりました。1年生は、担任が図書館に毎日のように連れてきて、読みきかせも本を借りるのも習慣になっていました。T君が長期に休むようになったのは2年生のころでした。

  新しく担任になった新任教師が、毎週T君の家に訪問していました。2年生になってT君の読書カードは、まだ初めの2〜3冊だけ記載してあるだけです。不登校になって、お家で何をしているのかなあ、本を持って行ったら読むかもしれない、と思いつき、担任に「T君への訪問のときに絵本を何冊か持って行きませんか」と提案してみました。教師になりたての若い担任は、それではと、選んでやった何冊かを持って家庭訪問に行きました。

 翌日、その担任から思いがけない話を聞きました。T君に「図書館から絵本を持ってきたよ」と見せたら、読んでもらえると思ったのか、絵本を開くと、担任の膝のなかに入ってきて、絵本を見つめているので、自然に読んでやることになったというのです。持っていった絵本を何冊も読んだのかもしれません。そんな経験は初めてだったのか、「何だか不思議な感触だった」と面はゆいような調子でした。

  それ以来、家庭訪問の日は毎回、絵本を持って行くのが恒例となり、行けば、T君は待っていたように先生のあぐらをかいた膝に座って、読みきかせを楽しむのだそうです。学校にも来ることも増え、登校した日は必ず図書館に寄って本を借りていきました。そんなときは、どんな本が借りたいの、とかせっつくこともせず、彼の好きなように本を選んでいる姿を見ていました。選ぶ本は、担任が持って行って読んで貰った絵本を借りることが多いようでした。

 3年生になって、T君は新学期から殆ど休まず登校するようになりました。勉強も遅れがちだったのでしょう、居残り勉強をして放課後遅くなることがあっても、必ず図書館に立ち寄り、「まだ本を借りてないから」と本を借りていくのでした。不登校の時期があっても、T君は本を読むことで多くのことを学んでいたのではないかと思うのです。また、図書館の本で学校と繋がっていたのかもしれません。

 大規模校でもありますし、気がかりな子どもがいても、個々にはそんなに親密な関わりを持つということは学校司書としてはしてはいませんでした。それでも気になる子には、何気ない声かけと担任との連絡は取るようにしていました。それから、その若い担任教師が、それ以来、読書教育に目覚め、子どもたちに本を借りるように声かけしたり、図書館をひんぱんに活用するようになったのでした。大きな収穫です。

 もうひとつ、不登校の例です。4年生の女の子S子さんは、不登校になったわけは解りませんが、3学期は殆ど登校していませんでした。春休みは蔵書点検です。S子さんが借りていた本がそのままです。未返本とか本を壊したとか、そういった特別のことがある場合は、その子どもと親しくなる機会でもあります。マイナスな要因であっても、それが図書館に親しむチャンスになるかもしれません。

  S子さんの自宅に電話をかけて、直接S子さんと話しをしました。蔵書点検があるので、借りている本を返してほしい旨を説明し、「蔵書点検中は子どもは誰も図書館に入れないのだけど、私も一人で点検の仕事をしていて寂しいから、もしよかったら、図書館で少し手伝ってくれると嬉しいな」と誘ってみました。すると、S子さんはすぐに、「行く」と返事でした。

 それから毎日、1〜2時間図書館に来て、手伝いをするようになりました。不登校が2〜3か月続いていましたから、体力が無く、すく゜疲れるようでした。が、春休みの期間なので他の子どもはいませんから葛藤も少なかったかもしれません。学校にくれば、先生方からもほめられ、図書館の手伝いをしては、「あなたから助けてもらってさびしいのがなおった。ありがとう」と感謝され、少しずつ明るい表情になっていきました。

 不登校になる子は、だいたいが真面目な子が多いような気がします。葛藤し苦しんでいるだろうなと想像します。図書館に来たときは、不登校のことはもちろん、学校のことなどいっさい話題にせず、おいしい食べ物の話とか、大失敗したおかしなこととか、物語の中の不思議なお話など、のんびりとおしゃべりしました。そういう関係を自然にかもしだすためにも、不登校の理由など知らない方が、先入観なしで関われていいように思いました。

  私も子どものころ、学校になんか行きたくなくて、しょっちゅうお腹をこわしたり、風邪をひいたり、休むことが多い子でした。でもお腹はいつか治るので、このまま治らないでいたいなーとおふとんの中で念じていたことを思い出します。しかし、誰か一人でも、私のことを大事に思ってくれる人がいたら、学校がそんなのイヤでなかったかもしれないなどと今思うのです。

 ただ、私が救われ、なぐさめられたのは、学校図書館にあった本たちでした。だから、うまく本との出会いをつくれたら、つらい気持ちでいる子たちは救われるし、変えられない現実から、逃避できるのではないでしょうか。本の中から、客観的に見る見方や、私だけではないという認識が得られたら、苦しみから逃れられ、生きていけるのではないかと思っています。

  「不登校と学校図書館」については、たくさん語りたい例があります。 つづく

2016年8月5日(金)

 ♪高松市の「本があって人がいる学校図書館を願う会」 20周年

  高松市の市民サークル「本があって人がいる学校図書館を願う会が20周年になると聞きました。会主催で毎年9月の第一土曜日に「学校図書館を考える集い」が開かれます。私は、2007年と2011年の2回呼ばれて参加しています。初めて伺ったときは、高松と丸亀と鳴門の3箇所をめぐって、研修会をした記憶があります。このときは、「第11回学校図書館を考える集い」でした。移動の車から瀬戸大橋が美しかったことを思い出します。

 その当時は、10年以上もうまずたゆまず続けてこられた活動にだだ感服し、その原動力って何だろうかと考えていました。その頃、鶴岡では学校司書の引き上げ問題もあって「子どもの読書を支える会」を立ち上げて3年目を過ぎたころでした。

 10年以上も市に働きかけ要望を続けて来ても、その当時の高松市の学校司書の人数は、まだ理想とは遠くかったようでした。それでも毎年、市に対して要望書を提出し、年に3回は話合いの機会を持ち、要望をし続けていたと伺いました。それだけではありません。

  願う会では、冒頭に書いたように毎年「学校図書館を考える集い」を開催し、外部講師を招いて学校図書館の研修を続けていました。私たちもこのような活動をしなければと学ぶことが多く、見習いたいと思いました。鶴岡でも、毎年「学校図書館を語る会」を行うようになりましたし、市教委とも話合いを持っています。が、いつもあしらわれて終わりで、余り進展が見られず残念でしかたありません。

 高松市では、現在71校の小中学校に62名の学校司書が配置され、54校が1校に1名勤務、8人が2〜3校勤務というところまで進展しているそうです。考える会の働きかけが、確実に実っているということです。

  そうそう、高松に2回目呼ばれた2011年の9月3日の土曜日、研修会でしたが、何と台風が高松を通過するというので、交通がみなストップ。瀬戸大橋も通行止め、市教委からは予定した集まりを中止するようにと指示がありました。100人ほど集まる予定でしたが、誰も来れないかもしれないね、と話し合っていました。が、30人余が集まり、突風が吹きすさぶ中、研修会を行いました。後で聞いてみると、参加した方の中で、その日は交通機関全てストップで帰れず、高松市の親戚に泊まったという人もあったそうです。

 とにかく、そのくらい熱心なのです。そのパワーが人々を動かし、市に影響し、学校をも変えていく力なのでしょう。世話人代表のTKさんの、けして揺るがず、誠意をつくす人柄に、私たちも学ばなければと思うのです。

 とにかく、「本があって人がいる学校図書館を願う会」20周年に祝意を表し、エールを送ります。私たちも頑張ります。

2016年7月29日(金)

   ♪ただいま子育て練習中

  2番目の娘が、8月の出産を控え、間もなく2歳になる男の子を伴って里帰り出産で我が家にやってきました。長男Sちゃんはママにぴったりで、少し離れただけでママ、ママとかまびすしい。それはいいとして、さて、出産入院時には、Sちゃんの代替ママとして風呂も食事も添い寝もしなければならないことになります。

 小さい子の子育てなんて、もう何十年も前のこと。今時の子育ても基本は変わらないとしても、細かい習慣やSちゃんなりのくせや傾向を解って対応しないと、その答えはぎゃん泣きで返ってくるという、とほほほほの繰り返しになりそうです。

  そこで、Sちゃんの日常のあれこれを一緒にやってみて、ママが入院しても困らないように、子育てトレーニングに励んでいます。大事なことは、Sちゃんが受け入れるかどうかが肝心の問題です。まずは、お昼寝の添い寝から、馴染んでもらう作戦その1。もちろん脇にママがいて、何気なく私も横になっているというカタチ。成功でした。夜の添い寝も1日目、2日目、これも繰り返して馴染んでくれそうです。

  Sちゃんは、絵本の読みきかせが大好きです。私が娘達にしてやったように、娘も我が子が乳児のころから続けていて、いえいえまだお腹にいたときから読んでやっていたというから半端でありません。Sちゃんの絵本への集中具合は大したものです。今日は、『ふたごのくまちゃん』と『いもむしごろごろ』、いもむしごろごろ、と自分もころがって楽しんでます。

 今日は、病院に検診で付き添い、ママが診察している間何とか泣かずに廊下を散歩したり、おやつを食べたり過ごすことができました。毎日こんなふうに孫に振り回されています。今年の夏は、全国学校図書館研究集会がありますが、それも参加できません。孫の誕生を待つ夏休みというところです。

  赤ちゃんの誕生を待つ嬉しさ、心配もありますが、楽しみです。我が家の孫は小学4年と中学生、この子たちも夏休みに入り、毎日の食事の世話だけでもたいへんですが、Sちゃんと一緒に遊んでくれるし大助かりです。ゲーム三昧の日々にならないよう、注意したり、おばあちゃん稼業もなかなか忙しいところです。

2016年7月10日(日)

    ♪『子どもと本』 松岡享子著

  読みきかせサークル交流会で昔話を語られたSさんから、「保育士をしていた若いころ、3日間もの研修出張があり、まだ小さい二人の娘をおばあちゃんに頼んで出かけた。終わって帰ったら、娘たちは、今夜も昔話を聞くからおばあちゃんと寝る、と言う。」母の帰りを首を長くして待っていたはずの子たちが、昔話を聞くからとあっさりふられてびっくり。

  この時、Sさんは、昔話には、きっと不思議なすごい力があるのだと、子どもが求めているものが昔話のなかにあるのではないかと感じたそうです。その不思議が解明されたのが、松岡享子著『子どもと本』 (岩波新書)だったと紹介され、私も早速読んでみました。

  松岡享子さんの優しく親しみやすい語り口調の文章にまず惹きつけられました。少し引用してみます。「現在、子どもたちをかりたてている忙しさの故に、中学、高校と、いちばん充実した読書生活をしてほしい時期に、十分本が読めていないという状況は確かに深刻な問題ですが、…(中略) 十代になって、本はきらい、読書は苦手という若者は大勢いますが、三、四歳で、絵本を読んでもらうのがきらい、お話を聞くのはいやという子はいません。この時期、大人が手を貸して、本への道をつけてやれば、生涯にわたる本とのつきあいの基礎ができるのです。」

  一つひとつがナットクのいく丁寧な文章で、説得力があります。Sさんが、昔話の不思議が解明されたという「三章・昔話のもっている魔法の力」の箇所は、多くの文献と研究の引用も豊富に述べていますが、何よりも子どもの姿を通して実践的に語っているのが魅力です。共感できます。内容を少しかいつまんでみます。

  昔話の不思議な共通性は、よその国でも日本の昔話でも同様であること。「不思議を受け入れる子どもの能力」は、おとなに比べて各段に高いこと。子どもにとっては、現実と空想の間に隔絶はなく、両者のあいだを自由に行き来できるのは、子どもの特権といっていい。

  子どもをひっぱっていく昔話の最大の魅力は、ストーリーであり、主人公の行動であること。子どもの関心は「なぜ?」「どうして?」といった理由や動機ではないこと。それは確かにそうですね。だから子どもは、昔話を楽しめるのですね。理屈ばかり考えるおとなになっては、昔話を心から楽しめなくなることがわかりました。

 昔話の表現様式も世界共通というのも不思議です。はじまりと結びのきまり文句。空想の世界に引き込む強力なおまじないの言葉です。鶴岡に伝わる決まり文句は「むがしむがしあっけど」と「とっぴんからり、あどねっけど」です。くりかえしの多様。特に三つの繰り返し。例外なくハッピーエンドで終結するお話。などなど。

 理不尽な残虐性が、あっさり入ってきても子どもは大人が感じるような受けとめはしないこと。しかし、河合隼雄氏など深層心理学者たちの研究て゜、心理療法の現場で、人間が直面する悩みや、その解決の過程が、昔話の展開と驚くほどぴったりと重なる事例が多いこと。昔話が心の深いところにおいて、乗り越えなければならない心理的葛藤に有効であることを読むとナットクします。

  それらの昔話を子ども自身が本能的に求め、必要としていること。成長の過程で欠かせない栄養素とも言えるのかもしれない…目からうろこがぽろりでした。

2016年7月3日(日)

 ♪BooK!BooK!Okitama 2016 川西町に行ってきました

 山形県の置賜地域を巻き込んで、読書に関わるイベントがあるというので、行ってみたいとうずうずしていたのですが、県内とはいえ、何しろ東京に行くより遠いというところです。それでも、ついに行ってきました。車で行くから一緒にどう?と誘われたのが前日の夕方…運転して行くとしたら3時間以上はかかります。長距離運転が苦手なワタシ、乗せてくれるのなら、と、夜に予定が詰まっていたけれど、とにかく行ってきました。

 「BooK!BooK!Okitama 2016 本と出会い、人、店、まちとつながる 心が通う9日間」というキャッチフレーズのイベントです。置賜地区とは、県内の4分の1の地域です。米沢市、長井市、南陽市、白鷹町、高畠町、小国町などなど9市町村を巻き込んでの取り組み。興味津々です。

 何が行われるのか、一端を紹介すると、ワークショップ「自分新聞を作ってみよう!」とか、「図書館に泊まろう! 川西町図書館・遅筆堂文庫、とか、断片小説ワークショップ、とか、読書と昼寝の日曜日(7/3日曜日10:00〜15:00)、とか、一箱古本市とか、紙もの市、とかいろいろあります。盛りだくさんです。

 メイン会場は西川町フレンドリープラザです。誘われたのは、7月2日のトークイベント。内沼晋太郎氏(ブックコーディネーター)と聞き手、ナカムラクニオ氏(ブックカフェ「6次元」店主)の若いお二人。初めて聞くお名前でした。

  私が一番聞きたかったのは、誰がどのようにして、なぜこれだけのイベントに広げられたのか、です。 幸い、実行委員長の女性と直接お話することが出来ました。そもそもは、一箱古本市を本好きな者でやった。仙台・会津でブック・ブック仙台の取り組みを知り、刺激を受けたそうです。

  ブックブックおきたまの企画の始まりの言い出しっぺは、本好きな図書館員の女性と飲食店のオーナー。女性2人、どちらもそれぞれのネットワークを持っていた。いろいろあって、とにかく置賜を巻き込んで、3年前2014年に始まった。今年で3年目となるそうです。

 私の疑問は、民間の発想で官(お役所)が共に動くのかということ。役所で企画したことなら市民がそれなりに参画するけれど、これだけ豊かな発想で、ユニークな取り組みが官民合わせて出来るのだろうか? です。

 メイン会場の川西町立図書館は、井上ひさしさんの蔵書で遅筆堂図書館と2つの顔を持つ、官民合体の図書館なのです。ですから、市民の発想でいろいろな取り組みをするのは慣れていたのだそうです。なるほどです。

  若い人が中心になってバリバリとやっていました。鶴岡の読書のまちの取り組みも、行政を巻き込む必要はあります。が、その前に市民やお店の方、企業の方達を巻き込んで、流れを作っていく……なるほど、目からうろこがぽろりでした。

 トークイベントも刺激的でした。このつづきは、また…

     2016年4〜6月