槍ヶ岳 3180m 2006年8月18日

午前1時に沢渡駐車場に着く。東京に比べれば、ここでもかなり涼しい。
そして車内で仮眠する。
4時半に起きてボケボケしていたら始発のバスが行ってしまったので慌てて準備を
してバスに乗る。始発の2本後の5:15に沢渡出発、それでも満席に近い状態だった。

上高地から横尾までは過去に何度か歩いているが、意外に長く感じた。明神・徳沢と
超ハイペースで歩いたが「横尾ってこんなに遠かったっけ?」と途中から飽きてきた。
そして横尾に到着。
どちらへ行っても11キロ、中間点?

ここから槍沢方面は始めて歩く道、それでも比較的平坦なのでハイペースのまま歩く
一ノ俣・二ノ俣を過ぎて次第に登り始めると槍沢ロッジに到着する。少し長めの休憩。
盆明けの平日なので人は少なめ

槍沢ロッジを出発する。ババ平を過ぎてだんだん辺りが開けてくる、大曲を過ぎる頃
8月だというのに大きな雪渓が残っていた。
一時晴れた

次第に登りがキツクなり足が上がらなくなってくる、かなりペースダウン。
どうやら槍沢ロッジまで飛ばし過ぎたようだ。立ち止まって休む回数が増えてきた
こんな状態で3000mの稜線まで登れるのだろうか?と不安になる。

天狗原の分岐に到着する。今日は南岳小屋に泊まる予定なので天狗池方面へ
やっと分岐に着いた

カールを横切る登山道を歩く。この部分は傾斜が無いので比較的楽に歩けました。
天狗池に着くと、まだ半分以上雪に埋まってました。おまけに天気もイマイチなので
逆さ槍の写真は撮れませんでした。
天狗池

氷河公園の大きな岩がゴロゴロした場所を登っていく。すれ違う人も無く辺りはガスに
なり心細いし、足もだいぶ疲れてきた。一歩一歩ゆっくり登っていくと横尾尾根のコルに
到着する。ここで休憩中のご夫婦がいた。
反対側を覗くと横尾右俣の谷がガスの合間から見えた。
上から見た横尾右俣

既に標高がかなり上がっているので、さらに休む回数が多くなる。そして急な登りの
連続、ハシゴが2段有りその先はクサリ場、ガスで先が見えなかったが、クサリ場が
終わるとすぐに稜線に出た。ようやく長く苦しい登りが終わったのである。
稜線に出る、しばらく動けなかった

緩やかな道を登っていくと南岳山頂へ出る、あいにくガスで何も見えなかった。


下って行くとガスの合間から南岳小屋が見えてきた。やっと来る事が出来た。
小屋が見えた

小屋に入り受付をしたあと、部屋に案内される。今日はあまり混んでいないようでした
夕食まで近くをぶらぶらしたり、ビールを飲んだりしていた。たまにガスが晴れると
笠ヶ岳ががきれいに見えた。4時過ぎになると雷が鳴り始めて大雨が降りはじめた。

夕食後、布団で横になっていたら寝てしまった。
翌朝、周りの人の動く音で目が覚める。まだ日の出前だったのでカメラを持って
外へ出てみる。雨は止んでいたがガスが掛かっていたが、北穂よりの高台に登って
みると、ガスの間から穂高が見えた。そして反対側もガスの切れ目に槍が見えた。
早起きして良かった、それに天気も良くなるのでは・・・

朝食時に冬の間に何度かお世話になった小屋の主の、さかもとさんと少しお話する事が
出来た。忙しそうだったので帰り際に挨拶をしようと思っていたが顔を覚えていて
くれたようだった。
6時に南岳小屋を出発する。

気持ちの良い稜線歩きが始まる。ドンドンガスが晴れてくるのが判った。
南岳を過ぎて中岳の登りは辛かったが、登り切るとさらにガスが無くなり槍がきれいに
見えた。
中岳山頂

すれ違った15人ほどの団体に「おはようございます」っと挨拶したら、「アニハセヨ」と
返事が返ってきた。韓国人登山者のようだ、それでも「何時に出発しました?」と聞かれ
「6時です」と答えると、「早いですね〜」と言われた。上手な日本語だった。
最近山で外国人を見掛ける事が多くなった気がする

大喰岳を過ぎて一旦下ると、飛騨乗越で登り返すと槍ヶ岳山荘に着く。
槍ヶ岳山荘

一休みのあとサブザックのみで頂上を目指す。
岩をよじ登り、クサリが連続、急なハシゴ、2週間前に登った剱岳より怖く感じた。
すれ違う人は無く、誰もいないのかと思ったが頂上に到着すると写真を撮っている人が
一人だけいた。まさに大展望、それに静か、周りが切れ落ちているので、ちょっとした
風が吹いただけでも飛んでいってしまいそうな感覚だった。
槍の山頂

ビビリながら槍ヶ岳山荘まで戻る。たぶん「ヘッピリ腰」だったでしょう!
山頂から見た、槍ヶ岳山荘と笠が岳

後ろ髪を引かれつつ先が長いので下山を開始する。槍沢に向かって降りていく。
登って来る人はとても辛そうだった。何度も振り返り槍を見た。


殺生ヒュッテを過ぎてさらに降りていく、気が付いたら槍は見えなくなっていた。
ほとんど下りのみ、転ばないように注意しながら降りていく。槍沢ロッジでラーメンを
食べたあと上高地まで、ひたすら歩いた。長かった。
明神を過ぎると観光客が一気に増える、疲れているのに早足になってしまうのは
なぜだろうか???

沢渡で風呂に入り帰る。

コースとタイム

8月17日
上高地 5:50
明神 6:25
徳沢 7:05(5分休憩)
横尾 8:00(10分休憩)
一ノ俣 8:50(5分休憩)
槍沢ロッジ 9:25(15分休憩)
天狗原分岐 11:25(15分休憩)
天狗池 12:10(10分休憩)
稜線 13:50(10分休憩)
南岳小屋 14:25
8月18日
南岳小屋 6:00
中岳 7:05(10分休憩)
大喰岳 7:40(10分休憩)
槍ヶ岳山荘 8:10(10分休憩)
槍ヶ岳 8:35(15分休憩)
槍ヶ岳山荘 9:05(20分休憩)
天狗原分岐 10:35(5分休憩)
槍沢ロッジ 11:40(20分休憩)
一ノ俣 12:20
横尾 12:55(5分休憩)
徳沢 13:45(5分休憩)
明神 14:30(5分休憩)
上高地 15:10

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