宮之浦岳 1935m 2009年10月16・17日

屋久島へ行こうと思い立ち、いろいろ検索してみたところ
安房地区の民宿が一泊だけ付いて東京-鹿児島の往復飛行機と
高速船トッピーの往復が付いた1泊4日の便利なツアーを発見し申し込む。

羽田空港から飛行機で鹿児島まで移動する。鹿児島空港からの
バス代はツアーの料金に含まれていないので鹿児島市内行きバスの
切符を買って天文館へ向かう。トッピーに乗るのであれば金生町で
バスを降りるのが一番近いのだが、時間に余裕があるので昼飯を
食べるのと、好日山荘でプリムスのガスカートリッジを買うために
天文館までバスに乗った。
羽田から777に乗る

天文館からトッピー乗り場まで歩いてみたが20分くらいしかかからなかった。
桜島、最近噴火したらしい

トッピーで屋久島の安房港へ向かう、安房行きのトッピーは
便数が限られているので到着が17:30、移動で一日が終わって
しまった。

朝6時に予約しておいたタクシーに乗って淀川の登山口へ向かう
運転手さんに色々聞いたら、年々降水量が減っているらしく
「月に35日雨が降る…なんてのは昔の話だね〜」って言ってました。
車道のすぐ脇にある紀元杉に寄ってもらい淀川登山口に到着する。
安房の街中から6020円でした。

自分とほぼ同時にタクシーで着いたご夫婦に聞いたら、同じ新高塚小屋
泊まりとの事。この時点では小屋が混雑する事を予想していた。
トイレを済ませて出発する。
淀川登山口

とくに急登はなく、緩やかに登り下りを繰り返すような道が続き
淀川小屋に到着する。登山道を整備している作業員の方々がいました。
ここに寝泊りして作業をしているみたいです。
淀川小屋

淀川を渡って本格的な登りが始まる。
っと言っても長い距離の登りは無かったりする。
途中に高盤岳展望台があるので寄ってみると思いがけず面白いトーフ岩を見ることが出来る。
山頂にトーフ岩

小花之江河、湿地帯ですが雨が少ないせいか、あまりジメジメした感じでは無かった。
小花之江河、板の上に霜が降りてる

更に少し歩くと花之江河に到着する。ここで朝飯にする。
花之江河

ここから大きな岩を乗り越えていくような道が多くなる。所々にロープが
掛かっているような所もあり、だんだん辺りが開けてくると投石平に到着する。
こんな感じでロープを使って登る所もあり
投石平の辺り

永田岳の姿も見えるようになり穏やかな道を更に歩く。
ここで、ヤクシカがいきなり目の前にとび出てきてかなり焦りました。
こんな景色を眺めながら歩いていたら
シカが出てきて驚いた

20人くらいの団体さんとスレ違いました。話を聞くと新高塚小屋に泊まったとのこと
今晩もこんなに大勢の人たちで山小屋は混み合うのかと心配になってきた。
こんな面白い岩があちこちに・・・

次第に傾斜が急になり登って行く。
ずーっと宮之浦岳山頂だと思っていたが行ってみると栗生岳だった。
栗生岳

その先に目指す宮之浦岳があった。天気が良く気温も上がったのでガスが沸いてきた
山頂がガスで何も見えなくなってしまいそうだったので急いで登った。
これが本当の宮之浦岳

山頂へ到着。休憩している人が5人ほどいた。
ガスで東側は良く見えなかったが、それ以外は問題なく永田岳もしっかり写真に
収める事が出来た。あいにく開聞岳までは見えなかった。
山頂へ到着
谷を隔てて永田岳

じゅうぶん休憩したので山頂を出発する。永田岳方面への分岐を過ぎて
さらにドンドン下っていく。下り始めると最初のうちは見晴らしが良く色々見えるが
次第に周りの木が高くなり展望がなくなり階段などが出てくる。
こんな階段が所々に

そして新高塚小屋に到着する。
まだ時間が早いせいか誰もいない、と言うよりサルだらけのシカだらけ!
人間の姿(自分のこと)を見てサルは方々に散っていったが、ボス猿だけは
近くの木の上で枝をゆすり威嚇していた。
カビ臭くてネズミがいる新高塚小屋

小屋の中に入ってまず思ったのが「カビ臭い!」。窓を開けて換気をしようと
思ったのだが、窓のサッシが湿気でじっとり汗をかいていて更にカビが沢山付いていたので
触る気にもなれず、とりあえず寝るスペースだけ確保して外へ出ました。

時間がかなり早いので焼酎水割りをちびちび飲みながら、汲んできた水を煮沸したり
本を読んだりして日没まで過ごす。その間に2組3人ほど人が来たが高塚小屋まで
行くと言って通過していってしまった。

相変わらず小屋の周りにいるのはサルとシカだけで、この新高塚小屋に泊まる人は
誰も現れない、日没の時間も迫り夕飯を食べる。だんだん暗くなってきたので
カビ臭い小屋に入り寝袋に入るが時間が早すぎるのでヘッドライトを付けっぱなしで
天井を見詰めること1時間ほどしてようやく人がやってきた。ひとりぼっちは免れた!
あさ淀川登山口でお話をしたご夫婦でした。

ウトウトと眠り始めた頃、自分の荷物の周りでガサガサと音がして目が覚める。
同じような感じで2回起こされる。ヘッドライトを準備して待つこと10分ほど
またガサガサと音がしたのでライトをあてると正体はネズミでした。そして
ザックから出しておいたゴミ袋が荒らされてました。食料は全てザックに入れて
あったので大丈夫だったのですが、ゴミまで漁るとは思いませんでした。ゴミ袋を
ザックに仕舞ったあとはネズミは現れませんでした。

そして次なる敵はカビ、呼吸をするたびに口や鼻からカビ臭い空気が入ってくる
おそらく空気に混じって大量のカビを吸い込んでいるのだろうけど・・・朝まで我慢した。
夜寝ている間にカビ臭さで目が覚めたのは初めてだ!



あさ6時前に少し明るくなってきたので起きる事にした。
かなり時間に余裕があるので、のんびり朝食を食べて出発する。
新高塚小屋を出発する

最初は登り下りを繰り返し、後半は下り坂が多くなる。コースタイムの1時間も
かからずに高塚小屋に到着する。小屋に入ってみると既に宿泊者は出発したあと
のようで誰もいなかった。そして新高塚小屋ほどカビ臭くなかった。
高塚小屋

高塚小屋から下るとすぐに縄文杉に到着する。まだ日帰り登山の人も着いて
いないようで誰もいなかったので、とても静かに縄文杉を見ることが出来た。
縄文杉

縄文杉を出発して夫婦杉などを見て30分ぐらい歩くと、縄文杉を目指す日帰り登山と
思われる人たちとすれ違うようになる。静かな山歩きだったのもこの辺までで
すれ違う人がドンドン増えていく。それに伴い待たされる事が多くなる(登り優先なので)。
夫婦杉、枝でお互いが繋がっている

ウイルソン株に到着する。ここも人がいっぱいいて混んでいた。
中に入って天井を撮影したりする。
ウイルソン株
中から上向きに撮ると、ハート型

沢沿いを下って行くと間もなくトロッコの軌道が見えて大株歩道の入り口に到着する。
川に橋がかかりその先には近代的で綺麗なトイレがあった。
ここでも休憩している人がたくさんいたが、この先はほとんど人に会わなかった。
大株歩道入口の階段

トロッコの軌道に敷いてある板の上を歩いて荒川登山口を目指すが、これが長い!
歩いても歩いても同じ景色が続き、なかなか楠川分かれに着かなかった。
こんな道が延々と続きます

楠川分かれでお湯を沸かしてカップラーメンを食べて休憩する。まだ時間が早いので
のんびり歩いて小杉谷集落跡でもゆっくり見物する。昔は450人ほど暮らしていたとか。
小杉谷集落跡地にある小中学校跡

橋があってトロッコの線路は対岸へ移る。その先は何故か軌道に敷いてある板が
無くなってしまい歩きにくくなる。また、両側に柵がない橋もあったりしてけっこう
怖かった。
柵の無い橋、怖いよー

ひたすら歩くとトンネルが現れる。中が暗かったが近寄ると自動的にライトがついた。
トンネルをくぐると長い橋が現れ荒川登山口へ到着する。
最後のトンネル
トンネルを出るとすぐに長い橋に出る

予約しておいたタクシーが来たので安房の民宿へ移動する。
荒川登山口



翌朝は朝一のトッピーに乗り屋久島を後にする。
今回は宮之浦岳と縄文杉などを見るのが目的であったので短い滞在時間だったが
充分に目的を果たし楽しい山歩きだった。しかし屋久島は奥が深くまだまだ沢山の
見所があるので、また来たいと思ったしだいでございます。
トッピー

鹿児島から飛行機で帰る。

コースとタイム

10月16日
淀川登山口 7:00
淀川小屋 7:30(5分休憩)
花之江河 8:45(10分休憩)
投石平 9:30(5分休憩)
栗生岳 10:40
宮之浦岳 10:50(35分休憩)
焼野三差路 11:40
新高塚小屋 13:20
10月17日
新高塚小屋 7:25
高塚小屋 8:10(5分休憩)
大株歩道入口 9:55(5分休憩)
楠川歩道入口 11:05(30分休憩)
荒川登山口 12:45

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