五竜岳 2814m 2008年8月8日
鹿島槍ヶ岳 2889m 2008年8月8日

1年前に台風で途中敗退した縦走のリベンジです。

快速ムーンライト信州で白馬へ、今年はグリーン車の編成が無く全て普通席
おかげで明かり付けっぱなしで一晩中車内は明るくよく眠れませんでした。

寝不足のまま白馬駅からバスに乗り八方へ、バス停近くのコンビニで買い物を
したのちゴンドラ乗り場まで歩く、ゴンドラが動き出すのは7時からなので慌てる
必要は全く無い。のんびり のんびり
ゴンドラ乗り場

ゴンドラ、リフト2本を乗り継ぎ八方池山荘へ
最後のリフト

天気はものすごく良いです。
トイレののち出発する。今日は五竜山荘までなので時間的な余裕はある
ペースを落として、ゆっくり歩くことにする。
八方池辺りまでは普通の観光客も歩いている。朝一番のリフトなのに
観光客の数が多いように感じた。
目指す山々(五竜と鹿島槍)

所々急な登りを歩き丸山ケルンに到着する。
どうにも体が重い、原因は間違いなく「寝不足」。
景色を眺めながら、ボーっと休憩する。
丸山ケルン

ここから比較的ゆるい登りが唐松岳山荘まで続く、しかしペースは上がらず
ドロドロと歩いてようやく到着する。
大規模な工事をしてました。
唐松岳頂上山荘

本当は唐松岳の山頂まで行くつもりだったが・・・
「去年登ったし」
「少しガスってきたし」
「ここまで少し時間が掛かり過ぎたし」
などと色々言い訳をしてパスしました。
唐松岳 今回はパス

唐松岳山荘を出ると、すぐに牛首の鎖場に差し掛かる。
この部分はかなり緊張する。
牛首の鎖場

鎖場を過ぎると急な下り、約300m位下って200m位登る。
体は重いし、荷物は重いし、全ペースが上がらないまま白岳へどうにか登ると
五竜山荘が見えてきた。
五竜山荘

到着後、すぐに受付とテント設営を済まして・・・
1時間ほどテントの中で記憶無し、どうやら昼寝をしていたようだ。
テント張って昼寝

沈む夕日をテントから眺める。



翌朝、長い1日の始まり
寝不足も解消してバッチリ!
それに天気も良いようだ。
これから登る五竜岳

3時起床、5時過ぎに出発する。すでに沢山の人が五竜岳に向かって登り始めていた。
30人くらいの団体さんも登っているのが見えた。このまま行くと頂上で追いついてしまう
昨年より10分ほど余計に時間が掛かり55分で五竜岳山頂へ到着する。やっぱり荷物が
重いと遅くなる。
五竜山頂、団体さんでいっぱいでした

昨年はガスの中で何も見えなかったが今回は晴れ、白馬岳から剱岳・立山などなど
そして遠くに槍ヶ岳まで見えた。
白馬岳方面

団体さんが出発しそうな雰囲気だったので、その前に出発する。
この先は未体験ゾーン、いきなり急な下りが始まり不安定なザレた道になる
所々鎖もあり慎重に歩いていたのだが、ちょっとした不注意から落石を起こしてしまった。
自分が動かしてしまった小さな石が、人間の頭大の岩に当たりその岩がゴロゴロと落下
「ラクー」と叫んだつもりが大きな声が出ない、近くにいた人が大きな声で「ラクー!」と叫ぶ
転がりだした岩は前を歩く人をすぐ横をかすめて更に下へ転がり10mほどで止まった。

ギリギリでした。もし当たっていたら大変な事態になっていた。
しばらく震えが止まらず、ビクビク
当たりそうになった人に何度も謝りました。

急な下りがまだまだ続くので慎重に歩く
下ってきた急斜面、この途中で落石を起こしてしまった

下り切るとその先も鎖場や岩場などが続き、登ったり降りたりして気の抜けない道が続く
たまに梯子がある。

北尾根の頭に着く、五竜岳からキレット小屋までの中間地点
同じような悪路がまだまだ続く
北尾根の頭

更に雲は無くなり快晴に近い状態になる。
降りてきた五竜岳
これから登る鹿島槍ヶ岳
西に見える剱岳

なかなかキレット小屋に着かなかったが、ようやく到着する。
キレット小屋

同時刻に出発して前後して歩いてきた人たちも続々と到着する。
そして長めの休憩をする。水はたっぷり有ったのだがポカリスエットを買って飲む
ほとんど一気飲みであっという間に飲んでしまった。

この直後、キレット通過になる。
小屋を出て梯子を登り、鎖伝いに登っていくと大きく切れ落ちた場所に出る
「これが八峰キレットか」と、つぶやき慎重に下って行く。
キレット通過
反対側へ出たところ

更に急な斜面を下り切る、この先は吊尾根の分岐まで登りっぱなしになる。
とにかく急斜面の登りで大変でした。分岐にある道標は見えているのだが、なかなか近付かず
何度も何度も立ち止まって休む。前を歩く人はドンドン離れていく・・・
どうにか到着、この道標がかなり遠くから見えていた

荷物を放置してカメラだけもって北峰へ登る。
空荷って何て楽なんでしょう!

北峰へ到着する、静かでした。見ると南峰は沢山人がいるのに、こちらは二人しかいませんでした。
それに雷が落ちたんでしょうか?無残に割れてました。
鹿島槍北峰山頂(奥は南峰)

一旦分岐まで戻り荷物を背負って南峰へ登り返す。こちらは休憩している人が沢山いました。
お昼なのでガスが上がってきたが、マズマズの展望でした。
鹿島槍南峰山頂

冷池へ向けて下山する。
今までの道と違ってとても歩きやすい、ついついスピードが出てしまう。
歩きやすい道

高山植物が多い場所でしたがピークは過ぎてしまっているようでした。
チシマギキョウかな

冷池のテン場へ到着する。
周りが開けていて景色は大変良さそうだが、小屋との距離がありすぎる
水汲みに行くのもトイレ行くのも大変そうだった。
「よし!種池山荘まで行ってしまおう!」と決めて通過する。

思いっきり腹が減ったので冷池山荘でラーメンを注文して食べる。

そして種池に向かって出発する。
爺ヶ岳まで標高差200m、見た目にかなり大変そうだったが辛いのは前半だけで
後半はそれほどキツク無かった。
ピークが三つあるので爺ヶ岳南峰に立ち寄る。
既に時間が遅いので誰もいませんでした。
あと少し
爺ヶ岳南峰

そして種池山荘へ降りる。
長い1日が終わった。


最終日、今日は扇沢へ下るだけ
昨日より1時間半遅く出発する。
今日も天気が良いので名残惜しいが風呂にも入りたくなった。
針ノ木岳や雪渓が見える、今日もいい天気だ

そして下り始める。
小屋が離れていく・・・

だんだん周りの木が高くなり展望がなくなるのでドンドン降りていく
今日は土曜日、途中から登ってくる人と沢山すれ違うようになった
ここも標高差が大きいので皆さん苦しそうで、意味不明な優越感を
感じながら降りる。

約2時間で登山口へ降りる。これから登り始める人も沢山いました。
柏原新道登山口

ここから舗装路の登り返し、これがキツイ!直射日光を浴びて大汗かきながら
扇沢のターミナルへ
扇沢のターミナル

バスで大町温泉郷へ移動して温泉に入る。
松本へ出て特急あずさで帰る。

昨年と違い3日とも天気が大変良くリベンジを果たせましたが
落石で他人に危害を加えてしまいそうになり、色々と考えさせられる山歩きでした。

コースとタイム

8月7日
八方池山荘 7:45
第三ケルン 9:00
丸山ケルン 10:05(15分休憩)
唐松岳頂上山荘 11:00(30分休憩)
五竜山荘 14:00
8月8日
五竜山荘 5:10
五竜岳 6:05(15分休憩)
北尾根の頭 7:50
キレット小屋 9:00(25分休憩)
鹿島槍ヶ岳北峰 10:50(5分休憩)
鹿島槍ヶ岳南峰 11:35(25分休憩)
布引山 12:25
冷池山荘 13:05(35分休憩)
爺ヶ岳 15:00(15分休憩)
種池山荘 15:35
8月9日
種池山荘 6:35
柏原新道登山口 8:20
扇沢 8:35

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