『巨木カウリーの森 失われてゆく地球最大の植物』
堀正一著/築地書店(1978.11.1)
恐らく、日本で唯一のカウリー解説書だろうと思われる。
これは高知大学農学部林学科に進学してから買った本だ。
日本林業の絶望的な現状に接し、せめて巨樹・巨木にロマンを感じたかったのだ。
この本を読んで、実際にニュージーランドに行きたいと思った。
そして今、HPのコンテンツも立ち上げてしまった。
すべてはこの本から始まったといえる。
特に、1975年に“まぼろしのカウリー”が発見されたくだりにはドキドキした。
ヤブは人の背丈より高く、その上にはシダが生い茂っていたため、
3m離れると人の姿は見えなくなり、50m離れると相当な巨木も隠れてしまう。
しかも、カウリーの周りには剥げ落ちた樹皮が3mほどの小山をつくっていた。
その結果、100年以上も調査が進められていた森林保護区の中に、
「幹周りが13.69m、クリーンボウル(第1枝までの幹)が12.25m、樹高が40.8m」
という巨木が30年前まで見つからずにいたのだ。
これは本が出版された時には、ほんの3年前の出来事だったのだ!
とにかくこの本は、貴重な参考資料となっている。
『The world of the kauri』
Johon Halkett&E.V.Sale/REED METHUEN(1986)
確か、ニュージランド北島の北部の町ケリケリの本屋で見つけた本だ。
もちろん英語なので細かくは読んでいないが、
「The great tree」の章では、カウリー・ランキングとそのデータが確認できた。
B5版よりやや大きく写真も多いので、それだけでも結構楽しめる。
『るるぶ情報版 ニュージーランド'05』
JTBパブリッシング(2004.12.1)
何気なく本屋で手にとって驚いた。
なんと、ワイポウア森林保護区やカウリーが紹介されていたのだ!
1987年当時には、ニュージーランド大使館でも写真のコピー1枚しか手に入らず、
ニュージーランドの日本航空に行って尋ねても誰も知らなかったカウリーが、
一般の旅行情報誌で紹介されていたのだ。
しかも読んでみると、現地ツアーまであるという。
20年近くたってカウリーも認知されたのか?と思ったが、
HPやブログの検索結果をみると残念ながらそうでもなさそうだ。
このコンテンツをたちあげる直接のきっかけになった雑誌である。
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「縄文杉」と「タネ・マフタ」が姉妹木関係に! 2009年4月23日
「The Family of Ancient Trees - 古代木ファミリー」プロジェクト 第一弾 屋久島「縄文杉」とニュージーランド「タネ・マフタ」が姉妹木関係を締結! ニュージーランド政府観光局(以下TNZ)は、4月23日(木)、NZ北島・ノースランド地方に位置する、ファーノース地区とカイパラ地区にまたがるワイポウア森林保護区にて、「The Family of Ancient Trees − 古代木ファミリー」プロジェクトの発足を発表し、記念式典を執り行いました。 プロジェクトの第一弾として、鹿児島県屋久島町とNZファーノース地区・カイパラ地区・地元マオリ「テ・ロロア族」は、それぞれの地区・国有の森に存在する巨木、「縄文杉」と「タネ・マフタ(カウリの木。マオリ語で「森の神」の意味)」が"姉妹木"関係を締結することを発表し、当式典内で調印式を行いました。調印式には、屋久島町の日高十七郎町長、NZファーノース地区のウェイン・ブラウン市長、「テ・ロロア族」代表者を中心に、それぞれの地域関係者および来賓としてマオリ振興大臣、自然保護大臣、在オークランド日本国総領事らが臨席しました。署名が入った調印書を飾るフレームには、それぞれ屋久杉とカウリが用いられており、お互いに交換しました。また、式典後にはこれからの森の存続と再生を願って、カウリの苗木が植えられました。 「The Family of Ancient Trees - 古代木ファミリー」プロジェクトとは、世界中に存在する歴史的・文化的に意味のある古代木が"姉妹木"関係を築いていくことにより、地域間の伝統や文化の交流を深め、お互いの文化的背景の理解や自然環境保全の意識を高めていくことを目的としています。 第一弾である「縄文杉」と「タネ・マフタ」の"姉妹木"関係の締結は、それぞれの地元の人々や関係機関が自然を守ろうとしている姿勢や、自然との共存、森の再生の歴史など、お互いの共通項が多いことから、実現に至りました。今後は、共同でネイチャーガイドの育成、森や樹木の保存技術の交換、自然博物館の交流などを視野に入れています。
日 時 : 2009年4月43日(木) 場 所 : ニュージーランド ワイポウア森林保護区 「タネ・マフタ」前 内 容 : ポーフィリ(マオリ伝統の歓迎の儀式) 列席者 :(屋久島関係者) (ニュージーランド関係者) 来 賓 : 自然保護大臣 ティム・グローサー氏
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『カウリーが紹介されている本』