中学受験 国語学習用

中学受験専門 国語プロ家庭教師 


詩の種類一覧表

 

用語上の種類
口語詩 現代に使われている言葉(口語)で書かれる詩
文語詩 昔に使われていた古い言葉(文語)で書かれる詩

※低学年ほど、馴染みのない難しい言葉や熟語が多く使われている詩が文語詩だと勘違いしやすい。作問者は子どもたちのこうした傾向を認識したうえで、敢えて「引っ掛かりやすい」素材を使用することがある。


形式上の種類
定型詩 音数に一定の決まりがある詩

 七五調(七音・五音のくり返し)や五七調(五音・七音のくり返し)だけとは限らない。また、一部音数が崩れていても、詩全体として音数を一定に保とうという詩人の意図が汲み取れる詩は定型詩である。

 音数を数えるには、文字を平仮名に改めて字数を数える。ただし、「きゃ・ちゃ」などの拗音は一音として数えること。

※文字数と音数とを混同している生徒が多い。また、 「定形詩」「定型詞」などと書く誤りも多い。

自由詩 音数に一定の決まりがない詩。
散文詩 短い語句ですぐに改行せず、普通の文章(散文という)のように文を続けて書く詩。以下は散文詩の例。

@        村

 三好達治

鹿は角に麻縄(あさなわ)をしばられて、暗い物置小屋にいれられていた。 何も見えないところで、その青い眼はすみ、きちんと風雅(ふうが)に坐(すわ)っていた。

そとでは桜の花が散り、山の方から、ひとすじそれを自転車がしいていった。背中を見せて、少女は藪(やぶ)を眺(なが)めていた。羽織(はおり)の肩に、黒いリボンをとめて。

A       兄弟

丸山薫

電車と機関車と衝突(しょうとつ)した。噛(か)み合ったまま庭の築山(つきやま)をころがってゆき、電車は池におっこちた。機関車は躑躅(つつじ)の根で止まって、ちょっとの間、ゼンマイのから音をたてていた。


内容上の種類
作者の心情(感動)を中心にうたった詩。

※ 自然の風景が描写されている作品でも、作者の心情が中心にうたわれている詩は叙景詩ではなく叙情詩と分類するので注意する。

自然の風景などを写生的・客観的にありのままに描写する詩。

※ 作者の心情より主として風景や風物の描写に重点が置かれており、視覚的な要素が強く絵画的になるが、単に風景のみが描写されていてもそこに作者の心情がにじみ出る作品が多く、叙情詩と叙景詩の厳密な区分は難しい。

※作者の心の動き、感動を読み取らずして、「空、雲、川、海…」など、自然の風景、風物を示す語句が詩の中に使われているだけで機械的に「叙景詩」と判断する生徒が非常に多い。作問者は子どもたちのこうした傾向を認識したうえで、敢えて「引っ掛かりやすい」素材を使用することがある。

歴史上の事件や人物などを中心にうたった詩。

 古代ギリシャで起きた雄大な事件、英雄の伝記、建国などをテーマにして作られた詩に始まる。ホメロスの「オデュッセイア」や「イーリアス」、ダンテの「神曲」、ミルトンの「失楽園」などがその典型。

 日本では中世の「平家物語」、「太平記」、アイヌ伝説の「ユーカラ」などが叙事詩の性質を強くもつ。


★ 用語上の種類と形式上の種類を合わせて、「
口語自由詩」「文語定型詩」「文語散文詩」などということが多い。
  次のような形式で出題されることがある。

われは海の子

われは海の子、白波の
さわぐいそべの 松原に、
煙(けむり)たなびく とまやこそ
わが なつかしき 住家(すみか)なれ

以下、略

※ とまや…粗末(そまつ)な家



出題例:上の詩は、用語上および形式上どのような種類の詩に分類されるか、漢字五字で答えなさい。


答え:文語定型詩





詩の表現技法

一覧表


  表現技法

説明


行分け  行分けすることによって、感動の高まりや情景をいっそう生き生きと描く。  

 何行かをまとめて、内容上のまとまりをを作り、一連とする。  
体言止め 「名詞止め」ともいう。
 文末を名詞で止め、印象を強めたり余情(よじょう)を残したりする。
 
比喩(ひゆ) 「たとえ」ともいう。
 他の何かに言い換(か)えることで印象を強め、わかりやすくする。

@ 直喩(ちょくゆ)
 比喩であることを示す「ようだ」「みたいだ」「ごとく」などの言葉を直接用い、何を何にたとえるのかを明らかにする。明喩(めいゆ)ともいう。

A 隠喩(いんゆ)
 直喩で用いられる「ようだ」「みたいだ」「ごとく」などの言葉を用いずに言い換える。

 
擬人法(ぎじんほう)  人間でないものを、人間がしたことのように表し、生き生きとした印象を残す。活喩法(かつゆほう)ともいう。

※ 擬人法は比喩(ひゆ)の一種であることも覚えておくこと。

 
対句(ついく)  内容の対立する言葉や似た言葉などを並べて、調子を整えたり感動を強調したりする。

※ 三行続きの対句表現もあるので注意する。

 
倒置(とうち)法  言葉の順序をかえることで、意味を強めたり感動を強くうったえたりする。

※ 強くうったえたいことがらを先にもってくる。

 
反復法
(くり返し)
 同じ言葉や、ほぼ同じ表現を二度以上繰り返し、調子を整えたり、感動を強調したりする。リフレインともいう。  
呼びかけ 呼びかけるような言葉や表現を用い、親しみの気持ちを表す。  
10 省略 あるべきはずの言葉をわざと省(はぶ)き、すべてを言いきらずに文を終えることで、余情(よじょう)を残し、印象を強める。  
11 押韻(おういん) @ 行の初めに同じ音をそろえて置く。

A 行の終わりに同じ音をそろえて置く。

※ 押韻(おういん)することを、「韻を踏む」ともいう。

 
12 連用形止め 用言(動詞・形容詞・形容動詞)の連用形で文をいったん止め、余情(よじょう)を残す。